AIデータセンターの電力需要増加率、既存センターの3倍
AIデータセンターの電力需要増加率、既存センターの3倍
人工知能(AI)を適用したデータセンターの電力需要増加率が従来のデータセンターより最大3.3倍高くなるとの予想が示された。マシーンラーニング・ディープラーニング、グラフィック処理装置(GPU)の技術を活用したAIサーバー技術が電力使用量の増加をもたらすからだ。韓国でもデータセンターが拡大構築される見通しの中、急激な電力需要の上昇に対応しなければならないとの声が上っている。
3日、Schneider Electric(シュナイダーエレクトリック)の「AI革新:データセンター設計の課題と指針(The AI Disruption:Challenges and Guidance for Data Center Design)」の資料によると、今年から2028年まで、世界のデータセンターの電力需要の年平均増加率は11%水準だ。しかし、AIサーバーを適用したデータセンターの電力需要は年平均26~36%まで増加すると予測された。既存のデータセンターによる電力需要の増加率より最大3.3倍高い増加が予想される。
報告書は、今年のデータセンターの電力消費が57GWを記録し、2028年には93GWまで拡大すると予測した。同期間、AIデータセンターの電力消費量は4.5GWから14.0~18.7GWまで上昇すると予想した。データセンターにおけるAI業務による電力消費の割合は、今年の8%から2028年には15~20%水準に上昇することになる。
Schneider Electricは、AIを活用した商品・サービスの開発が増えるほど、企業がAIモデルに膨大なデータを学習させる必要があると分析した。AIが分析するデータは急激に増加しており、ビッグデータを収集・保存・分析するための高度化したサービスを提供するデータセンターも必要な状況だ。特に、大量の演算を行うAIサーバーは、マシーンラーニング、ディープラーニング、GPUなどを活用するため、多くのデータを処理する必要がある。AIサーバーの高い電力需要は、サーバーラック(Rack)当たりの電力需要の増加につながり、電力・冷却システムにもかなりの負担を与える。
<データセンターのAI業務による電力使用量(資料:Schneider Electric)>
韓国でもAIなど先端技術の発展に対する対策が求められている。産業通商資源部(省)によると、昨年9月現在、韓国には147のデータセンターが構築されている。契約電力基準で1916㎿(約1.9GW)で、韓国型原発1基(1.4GW)以上が電力を持続的に供給しなければならない量だ。
データセンターは今後、さらに増加する見通しだ。2032年までに韓国電力公社に寄せられたデータセンター関連の電力受電予定通知は8万564㎿(1247件)だ。虚数申請が多いことを考慮しても、データセンターの需要が高いことを証明している。
建国大学電気工学科のパク・ジョンベ教授は「ChatGPTから始まり、AI産業まで電力使用量が大幅に増加するだろう」とし、「データセンター自体の電力需要も増加するが、データ取引量の増加による電力使用量も反映する必要がある」と話した。
<写真=ゲッティイメージバンク>
原文:https://www.etnews.com/20231201000235
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