トラベルテックスタートアップのNUUA(ヌーア)が、シリーズAラウンドで130億ウォン(約13億9,000万円)規模の資金調達に成功した。今回の投資ラウンドには、Capstone Partners(キャップストーンパートナーズ)、新韓ベンチャー投資、WOORI金融グループ、Kiwoom Investment(キウムインベストメント)、IBK企業銀行、KB証券、Cyrus Venture Investment(キーロスベンチャー投資)、SBAなど、計9機関が参加した。
NUUAは、国際航空運送協会(IATA)の次世代航空流通技術認証を取得し、科学技術情報通信部主催の人工知能グランドチャレンジで4回入賞した経験がある。この経験を基に、旅行会社のデジタルトランスフォーメーションと業務自動化を支援するため、次世代航空流通技術と人工知能技術を組み合わせたバックオフィスシステム「NUUA Office(ヌアオフィス)」をリリースした。
NUUA Officeは、従来手作業で行われていたキャンセル・払い戻しなど発券業務の自動化をサポートし、座席指定、機内食、Wi-Fiなど様々な付加サービスを流通できる環境を実現する。
NUUAは、独自に開発した航空券流通ソフトウェアを基に、今年4月にWOORIカードと提携して航空・ホテル予約プラットフォーム「WOORI WONトラベル」をローンチした。現在、様々な中小旅行会社との協業を拡大し、サービスを提供している。
海外市場進出にも力を入れており、2021年に韓国観光公社から観光グローバル先導企業に選ばれた。シンガポール法人や東京現地事務所を設立し、アジア市場攻略も本格化させている。また、自社開発したNUUA OfficeをSaaS形式で世界の旅行会社に提供できる流通網を構築している。
さらに、今年6月には今回の投資会社であるCapstone Partnersの推薦により、中小ベンチャー企業部の「スケールアップ TIPS(ティップス)」プロジェクトに選定された。これにより、AIを活用して観光サービスの高度化を目指す研究に対して、3年間約12億ウォン(約1億3,000万円)の研究費が支援されることになった。
今回の投資を行ったCapstone Partnersのチェ・ソンジョチーム長は、「全世界の航空券流通市場が変化する中、NUUAは十分な実力を備えたトラベルテック企業だ。」とし、「NUUAの技術が旅行会社の成長に貢献するだけでなく、世界の観光市場にもポジティブな変化をもたらすことを期待している。」と述べた。
NUUAのソ・ドクジン代表は、「今回の資金調達は、AI技術を活用したサービスの高度化だけでなく、韓国内外の旅行会社や航空会社との連携をさらに強化するきっかけとなった。」とし、「データと技術を基に、グローバル市場で信頼されるパートナーとして成長していきたい。」と述べた。
<画像=NUUAのソ・ドクジン代表>