【INTEGRATION】医師のためのプラットフォーム
【INTEGRATION】医師のためのプラットフォーム
地域の歯科と地域の韓方医院の共通点は?韓国社会でDX(デジタル変換)が最も遅い分野だということです。医療界の中でも総合病院は莫大な資本をもとに、それでもDXの試みが続いていますが、地域の歯科と地域の韓方医院はほとんどが開業医です。とても賢く医療への情熱に満ちた20代の若い韓方専門医師と歯科医師ですが、卒業と同時にライセンス一つで、広い世界に出なければなりません。学校で学び、実習もしてきましたが、未知の状況に続々とぶつかります。この患者さんにどんな処方を下すべきか、悩む時もとても多いです。それだけでしょうか。
病院の立地は?インテリアは?税金計算書は?スタッフは?給料は?顧客管理は?大企業の社員がチキン屋を構えたような状況です。いいえ、もっと悪いです。経営に追われる中での、「あっ、最近論文は何が出たんだろう?」という悩みまであります。病院は良い医療を提供することが目的としていますが、開業医が忙しさに埋もれると前後が変わることが日常茶飯事です。
本人も韓方専門医師であるINTEGRATIONのチョン・ヒボム創業家は「朝6時半に出勤してあらかじめ色々と準備をして、夜に診療を終えた後には2時間ほど残ったことを整理する韓方専門医師の方も少なくありません」とし「同期一人が過労死したりしました」 と言います。 「誰かがこの方達を助けなければなりません。そうしてこそ、より良い医療を患者に提供することに、より時間を費やすことができますから」と話します。
INTEGRATIONは、Medistream(メディストリーム)とDeneer(モアデン)という2社のスタートアップが買収合併で一つになった会社です。Medistreamは韓方医学系プラットフォーム、Deneerは歯科医系プラットフォームでした。別々にスタートしましたが、チョン・ヒボム代表(韓医師)とソン・オンウィ代表(歯科医師)は「私たちは結局は同じことに悩んでいるということに気づきました」と話しました。会社を統合しました。言い換えれば、韓方専門医師や歯科医の悩みであれば、何でも手助けするスタートアップを目指します。ターゲットとする市場は小さく見えます。韓国の韓方専門医師は約2万7400人、歯科医は約3万1900人です。歯科衛生士は約6万1900人です。INTEGRATIONの医療人加入者数は約4万4000人。韓方医学系の69%(加入者約1万8900人余り)、歯科系43.3%(約1万3800人)、歯科衛生計19%(約1万11700人)です。しかし、10万人の医師と韓方専門医師をしっかりとデジタル転換すれば、その恩恵は5000万人の消費者に還元されます。より良い医療サービスという形で。最近シリーズBの資金調達を行いました。100億ウォン(約10.4億円)は確定し、追加の20億ウォン(約2億円)は最後の協議中です。
チョン・ヒボム代表(左)とソン・オンウィ代表。偏見でしょうか?チョン代表は韓方専門医師、ソン代表は歯科医っぽい印象です。隣でソン代表の写真を見た知人は「いや。芸能人っぽいよ」と反論しますが。 /INTEGRATION提供
医師兼業?水の温度100度と99度ではまったく異なります
最初の質問は「プロフィールには医者のガウンを着た写真を使っていますか?」でした。チョン・ヒボム代表は「医者のガウンは着ていません。」と、ソン・オンウィ代表は「着ているものもありますし、着ていないものもあります。会社の写真では医者のガウンを着ました」と答えました。医者は誇りに満ちた「免許」です。チョン・ヒボム、ソン・オンウィ代表は医師と創業がそのどこにいるのか気になりました。 (@2人のインタビューですが、回答は混じっていません。韓方専門医師の話はチョン代表、歯科医師の話はソン代表の答えです。個人的なお話を含め、必要な場合には括弧で(チョン)または(ソン)と表記します。)
-プロフィール写真は医者のガウン着た写真でしょうか。いわゆる「医者感」が抜けていないのではないかと思いまして。
「私たちのチームの特徴は、代表が兼業をしていないことです。周りの創業した医師の先輩たちの中でフルタイムで勤める方はそんなに多くなかったんですよ、思ったより。本業である医師や薬局に勤め、パートタイムで働きながら、スタートアップに挑戦する方々です。私たち2人は初めて創業する時から兼業しませんでした」
「(チョン)臨床に入ってからとても長くなりました。医者のガウンを着た写真はありませんね。 (ソン)私もKakaoTalkやFacebook(フェイスブック)に医師のガウンを着ているものは一つもありませんね。けれど、社内のスタッフとメッセンジャーをやりとりするところがあるんですが、そのプロフィールは医師のガウン姿です。社内では私が医者であることを忘れている気がして」
- 兼業をしない理由があるのでしょうか。
「スタートアップを始めて、週70時間近くは集中しなければ成功するのは難しいと感じました。スタートアップは社会にとって馴染みの薄いモデルに挑戦していますよね。あまり馴染みのないモデルを相手に納得してもらうには、結局は能力が本当にかなり優れているか、あるいは時間をすごくたくさん使うか、のどちらかだと思います。時間があまりにも足りず、間を空けることは到底できません。フルタイムでやらなければ、ダメだと思いました。」
「(チョン)例えば、私は創業前1年ほどをテスト期間としました。本当に私がやりきる能力があるのか気にかかったためです。ところが、事業的取引をしようとしたり、投資家の方々にでも少し会おうとすれば、彼らが会える時間はみんな午前、午後の時間で、私が患者を見なければならない時間だったのです。やっぱり「この人は真剣ではないんだ」と思う投資家の方もいらっしゃいました。すでに限界を少し感じていたようです。プラットフォーム事業に完全に集中すると決心しなければ、相手にも失礼だと感じました。」
「(ソン)同じような考えです。私もチョン代表も、かなり欲張りな人です。今はフルタイムといわず、夜12時、深夜1~2時まで仕事をする時も多いのですが、兼業でやっていたら、これ程まで成長速度が出なかったと思います。今でも実は、私たちの欲望ほどは成長傾向が出ていません。兼業?今の状況では想像もできません。兼業していたら、おそらく潰れていたのではないでしょうかなぜなら私たちと少し似たことをしようとする歯科医や韓方専門医師の方々は多かったのですが、現在生き残っているのは私たちで、これほど一生懸命取り組んでいなければ私たちもおそらく淘汰されたはずです。 (チョン)水の温度100度と99度では異なるように、フルタイムとパートタイムは違います。
-ソン代表は元々延世(ヨンセ)大学機械工学科出身ですよね?
「(ソン)延世大工学学科を卒業した後、歯科専門大学院に通いました。工学的知識と歯科知識を一緒に持っていることで、よりこの仕事を上手く進めることができています。」
-スタートアップ創業をするなら、ただ機械工学学科を卒業するだけで可能だったのではないですか?
「(ソン)両親は特に嫌がっていましたね。今の恋人も、安定した道を捨てて、なぜ再び戻るのか、と言っています。しかし歯科医になってみると、問題点があまりにも多く見えてきたんです。コミュニティや歯科医界において解決するべき問題が。もし工学部を出ていなければ見えなかったでしょうが、目に入ってしまうから。母はいつも迷走していると言っています。工学部に通い、歯科大学院に通って、今度は事業をして。でも今は、「これが私の道だ」と思います。」
コーヒーの革新より進まない韓方専門医師、歯科医師界…良い豆を見つける道を切り開くのが革新
-韓方専門医師・歯科医師にペインポイントは多いですか?とても賢い天才が多くいるのに、自分たちのことは解決できないのでしょうか?
「(チョン)学生の時、単位を取るため努力する人が多いからといって学校自体が良くなりはしませんよね。私たちが手を取ることとなったきっかけもそうです。韓方専門医師や歯科医は母数がやや少ないことから、従来のITトレンドやデジタルトランスフォーメーションという巨大な流れから、かなり疎外されています。今は消費財市場が医療に、ますます浸透してくるのが感じられるほどです。韓方専門医師や歯科医たちは学術的なものはとても気にしていますが、消費者の立場からのアプローチやデジタルトランスフォーメーションという傾向には簡単には乗れません。韓方医院を運営している際にも、健康機能食品が突然浸透したり、アメリカではB2C方式で歯科診療を代替する新規商品やサービスが登場したりしました。誰かが引っ張っていってこそ、革新の前にきちんと立つことができるのに、あまりにも準備ができていませんでした。 (ソン)誰もが実際思っていたのに誰もやらなかったことをINTEGRATIONがしています。かなり明らかな問題なのに、この問題を解決しようとはあまりされていなかったように思います。」
-韓方専門医師と歯科医は問題に直面しながら生きている?
「周りからは「どう解決しようっていうんだ」、こうした見方が最初は多かったと思います。たとえば、購入のような場合。個人病院が使う医療機器は地方と首都圏とでは価格が異なります。地方では880万ウォン(約91万円)ですが、ソウルで買えば770万ウォン(約80万円)です。価格不透明性があるのです。薬剤も同様です。 「この人から買えば安い」と聞き、行ってみて仕様表を見ると、実質的には他のものを高くすることで価格を合わせているのです。韓方医院や歯科は常に割を食うポジションなのですが、本人たち同士でそのような情報を透明に共有したりもしません。問題は自分の職場があり、うちの韓方医院と隣の韓方医院とは競争相手でもあるということです。協業していく仕組みを作るのが難しいのです。」
「韓方専門医師が韓方医院を経営するときにやるのが嫌な仕事を全て集めて、誰かが代わりに全部やってくれればいいと思っていました。韓方医院にはそのような役割を果たすフランチャイズがありますが、手数料率が売上の20%程度になります。営業利益の20%ではなく、売上の20%は大事です。逆に見れば、ニーズは確かにあるということです。だからといってフランチャイズ方式では20~30の韓方医院は革新できるでしょうが、1万5000ヶ所を革新することはできないじゃないですか。」
「コーヒー好きなのですが、コーヒー産業を見る中でも、事業のことを考えていました。昔はMaxim(マキシム)モカゴールド、こうしたものしかありませんでしたが、最近では豆を直輸入するところも多くなりました。加工する焙煎機を持っているのです。 インテリアさえ良くて、コーヒーの入れ方を知っていれば誰でもカフェを創業できる時代になりました。インフラが良くなったからこそ、今では外国に行っても韓国のコーヒーの方が美味しいと思う水準まで、韓国コーヒー産業は成長したのではないでしょうか」
|INTEGRATIONの創業チームの写真。白衣は見当たらないが、韓方専門医師のスタッフもかなりいるという。/INTEGRATION提供
卒業してすぐに一人で開業した医師たち…診療中に分からないときはどうする?
-コーヒーですか?韓方専門医師が本当に上手くやれる、医療つまり、焙煎とブランディング能力をさらに向上させることができるように、INTEGRATIONは後ろからケニア産などあらゆる種類の豆と機械を提供する役割?コーヒーの味が良くなるように、韓方専門医師の医療サービスの品質が向上する?このような論理でしょうが?
「(チョン)そうです。きちんと整理していただいてありがとうございます。漢方薬だけでも様々です。例えば、元々は食品医薬品安全処が輸入漢方薬材をフィルタリングしてくれるじゃないですか。しかし、フィルタリングがすべて行われないまま、入ってくる漢方薬材も確かになくはないでしょう。重金属論議であるとか、偽漢方薬議論であるとか、医療事故であるとか問題が起こると、その責任は韓方専門医師にいきます。悔しい側面がありますが、韓方専門医師が安全を守るのは難しい構造なのです。薬材を生産する会社も、トラブルからの防御の方法に困っています。そのため、韓方専門医師や薬剤メーカーに遺伝子検査を行うサービスを提供しています。遺伝子検査の費用がとても安くなりました。遺伝子検査、成分検査などを通じて、偽の漢方薬程度は選別できるレベルの技術となっているのに、商用化されていないのです。最近、漢方薬を生産し、NTEGRATIONがサンプル検査した後、包装して韓方専門医師の方々に流通させる事業も行っています。実のところ、ブランド品ファッション市場では正規品、偽物の確認はみんなやっていますよね。正規品検収を行う事業です。」
-歯科も開業医が70~80%ぐらいになるでしょうか?
「(ソン)実際のところ、ほぼ同じです。文化を変えたり、歯科業界を変えるには、最終的に歯科医が手がける必要があります。歯科医の目では当然こうだけど、一般の方の目からは違うというケースがあります。インターネットサービスでボタンに書くフレーズを決める時もそうです。業界の文化を変えるには、職群について最もよく理解している人が解決しなければなりません。最近は家を買う時用にもモバイルコミュニティがありますが、歯科業界にはありませんでした。診療をする中で、分からないこともありますよね。歯科医師と韓方専門医師ではかなり珍しいことに、開業医が70~80%になります。歯科医はペイドクターではなく、ほとんどが開業をするため一人で運営しているケースが多いんです。そのため、お互いにコミュニケーションもしたいし、他の開業医たちも気にしているのですが、お互いに理解するような場がありませんでした」
「構造的な問題を考えてみると、病院研修の割合が歯科や韓方医学科の両方とも少し低い方です。20~30%台しかないので。ある意味、学校を卒業して臨床現場にすぐに投入されるのです。もちろん実習は全部させてくれますが現場は現場じゃないですか。俗にいうように、ただ病院に行ってぶつかりながら学べはしないのです。知識交流への需要が高いです。韓国の医療機関の全体数のうち、歯科と韓医院が47.5%で、ほぼ半数になります。それほど開業医が多いのです」
-現場経験なしに開業した医師たちは混乱するでしょうね。
「開業医は、ビジネス的な特性だけを見ると、小規模事業主の特性とかなり似ています。小規模事業主のための食材インフラ市場がそのような例です。例えば、食材1つを買う際には、ナイフとまな板まで、一度に受け取りたいと考えます。コストにもかなり敏感です。韓方専門医師や歯科医にも同様の面があります。」
「(チョン)結局医師ですから医療知識が最も重要です。私が診療を始めたときに難しく感じていた部分をまとめた資料があります。それを他の韓方医に配布しました。足首を捻挫した患者さんが来た際、どうすればいいのかというようなことを全部まとめたんです。私は当時教授や他の専門の方々、他の領域の先生たちと交流して資料を作り配布したんです。その時にはマーケティングにお金も使いませんでした。ですが200人、400人と加入してきたのです。」
軍隊代替服務の経験、その共有が韓方専門医師には必要だった理由
-開業医のためのガイドブックを作ったわけですね。学生ではなく、先生のための教科書のような?
「臨床現場でみんな気にかかっていたんですよ。膝の手術をした患者には、この診療をするので合っているのか、こうした悩みがあるのです。私に出来たのは、道立病院で働いていたとき、私を除いて11人がすべて専門医だったためです。軍隊の代わりに道立病院に代替服務に行ったのですが、本当にたくさんのことを学びました。どの患者は治療しなければならず、どの患者は手を出してはいけないのかについての判断をすることになりました。2年間働きました。その時、臨床現場にいる私と同じような同僚たちも同じ悩みを経験しているだろうと思い、その部分について論文や様々な専門家の意見を貰い、整理した後に配布し、成功を収めたんです。マーケティングなしで5000人がすぐに集まりました。」
-NAVER(ネイバー)の「知恵袋」のような歯科医のための情報コミュニティでしょうか?
「歯科には「臨床の質問Q&A」というサービスを作りました。臨床の質問はどこにアップしても誰も答えてくれないんです。なぜなら、とても専門的で難しいうえ、自分の時間を費やさなければならないためです。助けてあげようと答えても、間違えていると悪口を言われます。開業したばかりの歯科医たちはとても困っており、尋ねる相手は同期となりますが、同じ年次であるためやはり、わからないのです。どのように解決するべきか、質問に答えを書き込んでくれた歯科医の方々には1人1人商品券を渡しました。噂が広まり、人が集まり続けました。NAVER知恵袋のように順位も付け、1位から20位まで賞金をかけると、今では文化となりました」
-歯科大生がスタディ教材として活用するという話も聞きました。
「歯科系でも臨床の質問をすれば、ほぼリアルタイムで答えがつくと評判を得ています。今、熟練の有名な講師や教授らがビギナーが聞いた回答にリアルタイムで答えてくれる文化ができました。予想外だったのが、これを歯科大生も見ることができるため、歯科大生がその質問と答えを集め、それで勉強しているといいます。抜歯はどうすればいいのか、インプラントはどういう風にするのか。パワポまで作って本格的に勉強しているんです。 「ああ少しは歯科系を変えたんだな」と思いました。最初は回答に商品券を配っていたため、みんなになぜそんなことするのかと言われていましたが。」
「医師は免許じゃないですか。当社のようなスタートアップをなぜ医師がした方が良いのかを示すのがこうした点です。同じ医師であるため回答を見れば、すぐに分かります。その内容から、回答をした方がとても優秀な人であるということが。説明はできないのですが、分かるのです。結局私たちは、免許を持っている人達を手助けしなければならないため、彼らを知らなければなりませんよね。フルタイムで常駐する韓方専門医師の方が会社にすでに9人居ます。研究所長を務めて来られた方もおり、NAVERやその他の会社で、開発をしていた韓方医師の方もいらっしゃいます。」
-コミュニティの次はコマースに挑戦するのですか?
「(チョン)新聞にも多く出た問題ですが、医療業界の流通過程はとても長いんですよ。元々両親がSAMSUNG(サムスン電子)の購入代理店をしていました。流通段階を減らし、節約した費用だけで数百億(約数十億円)になります。SAMSUNGは、節約したお金をR&Dに費やしています。 「これが産業化される過程なんだな」と感じていました。流通過程を減らして残る利益で、R&Dなどの新しい領域に拡大していく原動力として使うのです。医療市場は価格への不透明性が大きいです。基準となる価格がないのです。診療に対するクレームもあり、忙しい中で、購入費用を節約するため5~6人に連絡して値段を出してもらい比較して、とやるのはそう簡単なことではありません。」
「共同購入から始めました。最初は本。7時間で2000冊売れました。次にまた5万ウォン(約5000円)の本を共同購入したのですが、また2000冊売れたのです。需要はとても大きいことを確認しました。韓方医院では整体をしますよね。整体用ベッドを共同購入したのですが、予備需要だけで50台ほど集まったんです。4億ウォン(約4000万円)になりました。現在はコマースで月に最大28億ウォン(約2.9億円)まで売り上げを出しています。しかしまだ品揃えを揃えたレベルです。興味深いのは当社が共同購入を始め、もともとは違っていた首都圏と地方での価格が似通いはじめました。それ以前は整体用ベッドが880万ウォン(約91万円)の会社も、900万ウォン(約93万円)の会社もありましたが、今では770万ウォン(約80万円)で統一されました。」
-医療機器中間販売業者が反発したり、非協力的だったりはしませんでしたか?
「実のところ、医療機器の販売をされている方も喜んでいます。売れると思って、持ってきたのに売れないというケースがあるためです。今年は事業が不調だったという方も少なくありませんでした。 「マージンを少し下げ、この価格にすれば売れます」とアドバイスを行っています。需要は明らかなのに、韓方医師の立場と外部のサプライヤーの立場とがあまりに異なる時があります。価格設定をきちんとするだけで、突然売れる量が増える場合があるのです。ある会社は1800万ウォン(約186万円)で1、2台しか売れなかったと言っていたのですが、とともに990万ウォン(約102万円)に下げることですぐに20台売れました。韓方医院も良い医療機器に投資し、診療クオリティを高められるのです。」
「歯科側はコマースについてはタッピングする段階です。コミュニティを完成させ、オンライン講義をさらに強化した後、Eコマースに行く段階です。来年第1四半期には、出版業、月刊誌、オンライン講義をローンチします。オープンマーケット形式で来年下半期にローンチすることを検討しています。歯科では、韓方医院と違ってオープンマーケットにする理由はニーズが少し異なるためです。歯科医師の先生たちの悩みはむしろ、これまで1つのメーカーが継続的に訪問してきて、そこで購入をしていたため、これからは複数メーカーの良い製品だけを選んで購入したいということでした。そのため、オープンマーケットで解決しようとしています。」
- 医師のためのプラットフォームというのは成立可能なビジネスモデルなのでしょうか?
「50~60の韓方医院ではなく、1万5000個の韓方医院が同時多発的にきちんと成長できる環境を作るのです。会社のキャッチフレーズミッションは「医療人は診療のみ集中できるように。残りは私たちがすべて解決する。」というものです。正直、韓方医院と個人歯科は診療に集中しやすい環境ではありません。5~7人の事業場だと、その人数ですべてを処理しなければならないのですから。本人は医師として新しい知識も入れなければならず、新しい論文も読まなければならないし…。 」
「患者さんの中には、簡単にお金を稼いでるんだろうと考える方も多いということは知っていますが、本当に誠実な方は朝6時半ごろに出勤し、2時間ほど準備してから仕事を始めます。診療が終わってからも2時間程残業します。私の同期の中にも過労死した人がいました。社会的には高所得者であるため、巨大なインフラの流れから疎外されたのではないかと思います。「お金を稼いでいるのだから、お前はそんなインフラなくても自分でどうにかしろ」、こんな風に。診療以外の他の領域については問題を確実に解決してくれるインフラがあれば…大型病院は行政チームも、人事チームも、運営チームもありますが、開業医は院長一人で行政、人事、労務、経営、購入まで行います。当社が開業医にとっての運営チーム、人事チーム、材料購買チームになろうという、そんなミッションです」
「医師、タクシー、不動産仲介...既得権益者だからといって非難ばかりしてはいけない」「ある日、お前は革新の対象だと言われたらどんなに怖いだろうか」
- 大型ホテルの有名シェフが開業したとして、味は最高でも成功できないかもしれません。一人で経営するのはとても難しいのです。
「(チョン)そうなると、その料理を再びは出せない可能性があります。今私が開院するとしても、3~4年はやってこそ、自分がやりたい診療をきちんと行う軌道に乗せられるでしょう。その期間を6ヶ月から1年に減らすだけでも、医療人が診療にのみ集中でき、最終的には人々が健康になるのです。以前フランチャイズ韓方医院で仕事をしていたのですが、とても楽でした。すべてが完璧に準備されているんです。フランチャイズは商業的だという点よりも、システム的なサポートがとても素晴らしかったですね。」
- 通常、医療スタートアップは医師との葛藤を経験することが頻繁です。
「他の医療スタートアップは結局は患者のためのサービスが多いのです。他医療スタートアップは患者が楽になるB2Cですが、INTEGRATIONは歯科医を、韓方専門医師を楽にする、一種のB2Bです。今でも一週間に一日は韓方医院に参観に行きます。現場に行き、韓方専門医師の方々が実際どんな業務に本当に困っているのかを、見つけ続けなければならないですから。韓方医院で働き、韓方医院を運営していても、また今行くと、新しいんです」
-医師、タクシー、不動産仲介…そういえば免許ビジネス業界は常にスタートアップとぶつかっていますね。
「TADA(タダ)問題が凄いことになりましたよね。しかし、TADAの初期モデルはあまりにも利益集団と揉めざるを得ないものです。TADAは最初からタクシー運転手の資産を認めないようにするアプローチでしたよね。葛藤が先鋭的に広がりました。」
- TADAの起業家がもしタクシー運転手出身だったら、状況が違っていたかもしれないでしょうか?
「Kakao(カカオ)タクシーは妥協点として、タクシー法人を買い入れる方法でアプローチしました。医療分野ではそのようなアプローチではダメです。医療法がありますから。私たちは当時の葛藤を見ながら社会的葛藤というものはコストが非常に高く、免許を持つ人々を説得せずに無条件に進める革新は容易ではない。こういう風に考えました。タクシー運転手の方たちの中から、自分たちの立場で悩むスタートアップ、仲間にやさしいサービスが出てきていれば成功できたのではないかと思います。」
「実のところ、変化は怖いものですよね。突然、あなたは革新の対象だと言われるのですから。免許者とはいいますが、本人も顧客に本当に近づきたいと思っており、もっとよくしてあげたいという気持ちがあります。結局働くのは自分なのに、なぜ外部の人が来て、これまで間違っていたと批判し、罵って、革新するのだという反発が出てくるんです。 」
夢は企業バリュー15兆ウォン(約1.56兆円)…「大韓民国のもう一つの保健福祉部になりたい」「NAVERで業者が書いた医療情報だけでなく、患者が医師の本当の情報を見られるようにする」
-2つのスタートアップが合併して1つのスタートアップになるのは一般的なケースではありません。
「解決しようとしていることがすべて似ており、それで名前もINTEGRATIONです。韓方専門医師と歯科医師、解決しようとする問題は同じだから、私たち2人が力を合わせてみよう。両者が合わさって、より大きな事業をしてより効率的にできれば、他の分野も可能だろう。薬剤師、獣医師、何でも。大韓民国の保健を担当する、別の意味での保健福祉部が夢です。今後の夢はもっと力を合わせたものです。保健医療人全体に拡張するのが夢です。次ちょい事情通の記者とインタビューする際には、このように2人ではなく、5人で座って話したいと思います。韓国の保健医療を担当する医療機関の数は、結局は6万9000個しかありません。この6万9000カ所が5000万人の医療の責任を取っています。本当に多くの人をカバーしなければならず、それには良いインフラが必要です。
-夢はどれほどでしょうか?
「企業価値ですか?15兆ウォン(約1.56兆円)?そうなればいいですね。」
- 医師が見る医療情報コミュニティを作っているじゃないですか。その情報、一般人が見てはいけませんか?
「医療広告分野には個人的にはまだ少し不満があります。医者はとても忙しく、本人がレビューを書いたときに実際の顧客に及ぼす効果について不透明なため、ただ代行に多く任せているのです。一般の消費者は医師ではなく、会社にいる方々が作成した医療コンテンツをたくさん目にしているのです。本当に病気のとき、インターネット検索では信頼できる医療情報を見つけるのが難しいのです。解決策としては、「斡旋」があるとダメですね。信頼できる医療情報を、最終的には顧客がより簡単に見つけることができなければ、韓国の医療情報時代は開かないでしょう。来年上半期から企画に入り、タッピングを少し行うつもりです」
-アメリカなど海外では韓国のように、偽の医療情報がインターネットを掌握していませんでした。
「アメリカのような場合は医療情報を探すため、Medscape(メディスケープ)のようなサイトにアクセスすれば、例えば鼻が折れたとすると、どのような手術をどのように受けるのか、また、この手術の危険性、そしてきちんと治るのかが、きれいに示されています。医者一人が書くのではなく、医者一人が他の人と話すやり方です。本当によく整理されたストーリーラインで説明されています。NAVER BLOGで医療情報を探すのは、今韓国人のほとんどがやっていますよね。広告的な医療情報を見ているのです。」
「Medscapeのように医療人が正確な情報を検証してアップし、医療人本人は自尊心を高め、名誉も生まれるようなシステムを作りたいと思います。実際、最近は、医療情報ブログも直接病院院長が書くという方向への流れが見え出しています。顧客ももう飽き飽きなのです。業者が書いた情報には反応しないということがどんどんと認識されており、そこで、もう一つの革新が起こるのではないでしょうか。
ソン・オンウィ(左)とチョン・ヒボム代表/NTEGRATION提供
朝鮮日報のニュースレター、「ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)」です。
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