今や技術を食べる時代!韓国のフードテック
今や技術を食べる時代!韓国のフードテック
✔️読む前に...
こんにちは。パク・ジュニョンです。
私たちの生活において、食べ物は大きな比重を占めています。人間の最大の本能の一つである食欲を解決してくれるからです。
そして最近では、単純な欲求の解決を超えて環境を保護し、共存する方法を考え始めました。最近、まさにこのような問題の解決策として、食品産業にはフードテックの風が吹いています。
フードテックという用語には馴染みがないかもしれませんが、すでに私たちの生活の中にフードテックは深く根づいています。マクドナルドで目にするキオスク端末(画面のタッチで注文ができるセルフオーダー端末)が、フードテックの一例です。
それでは、他のケースはあるでしょうか?
今日はグローバルフードテックの事例と隣国である韓国のフードテックの事例を一緒に話してみたいと思います。
✔️世界的なトレンド、フードテック
出典:olhar digital
2022年1月、米国サンフランシスコでは国際電子製品博覧会であるCES(Consumer Electronics Show)が行われました。CESは世界最大の家電展示会で、最新の業界トレンドを確認することができる大規模なイベントです。日本のソニーやキャノン、ドローン企業であるSkyDriveのほか、韓国のサムスンやLG、SK、現代自動車などが参加しました。
今回のCES 2022では、核心テーマの一つである「より良い人生(Better Life) 」の詳細技術としてフードテックが選ばれました。フードテックは文字通り「Food(食品)」と「Technology(技術)」の合成語で、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、情報通信技術(ICT)の発展により既存の食品関連産業にIT技術を融合させた形の産業構造をいいます。今回のイベントでは、企業はビーガンフードと代替肉、AIとロボット技術を活用したレストランの自動化、生ごみ処理ソリューションなど、様々なフードテック製品と技術を市場に披露しました。
フードテック グローバル市場規模/出典:ヘラルド経済
このようにフードテックは原材料の生産から流通、加工、サービスまであらゆる分野にわたり適用されています。実際、世界のフードテック産業の規模は2021年基準で2,720億ドル(約37兆2,000億円)水準で、2027年には3,600億ドル(約49兆2,000億円)規模に成長すると予想されています。
従来はフードテックといえば、農業に遺伝学を組み込んで遺伝子組み換え植物(GMO)を作る程度にとどまっていました。しかし、現在は遺伝子改変を超えて、生物内の特定の遺伝子を取り出したり、一部矯正して新しい形質を作り出すこともあります。
フードテックは、環境にやさしく持続可能性を重視する「倫理的消費」トレンドにより、特に若い世代を中心に生産と加工部門の産業が拡大しました。また、新型コロナウイルスの拡大以降、非対面サービスが増え、流通とサービス部門でもフードテック技術を通じて多くの変化が起こっています。
✔️ 動物を超えて今は植物をペットにする時代!
LG家庭用植物栽培機(上段)、KYOWON Wells植物栽培機(下段)/出典:デジタルデイリー、KYOWON Wells
最近 、韓国には「ペット植物」という概念ができました。植物を友人のように思って感情的な交感を分かち合うことを意味し、新型コロナにより家で過ごす時間が多くなり、人々が盆栽やラン科の植物などを育てる文化が出来ました。これにより、企業は家庭用の植物栽培機を発売しました。水と光を自動的に供給し、風や、昼と夜の概念までも適用し、植物が成長するための最適な状態を維持できます。そのため、労働力もほとんど必要なく、多くの関心を受けている製品です。
家庭を超えて、既存の農業にもIT技術が組み込まれ、新たな農業革新が起こっています。徹底的に労働集約的産業だった農業ですが、今や技術の力を借りて先端産業に生まれ変わっています。このような技術を別名「スマートファーム(Smart Farm)」技術といいます。スマートファーム技術により、今は南極でも野菜を栽培して食べることができ、砂漠でも植物を栽培できる時代になったのです。
(*この映像は韓国のスマートファーム技術を示すニュース報道です)
✔️ 肉ではなく肉のようなもの
出典:Newfoodmagazine
世界的にベジタリアンを選択する人口がいつの間にか1億8,000万人に達しています。もはやベジタリアンは非常に少数の文化ではなく、個人の信念による消費形態の一つです。ある人は環境を保護するという理由で、また他の人は動物のと殺に対する倫理的な問題から菜食主義を選択します。これに伴い、企業は既存の肉に代わる代替肉を開発し始めました。
代替肉は大きく2つに分かれていますが、豆や小麦からタンパク質を抽出して作る「代替肉」、そして幹細胞を培養液の中で育てて肉を作る「培養肉」があります。どちらの方法も長所と短所が明確なため、まだビーガンの方向けや患者食などへの適用にとどまり、市場規模は小さいです。
まだ韓国の代替肉と培養肉市場は始まりに過ぎません。西洋に比べて比較的ビーガンの人口が少なく、最近になってようやく投資や研究が活発になり始めたからです。しかし、CJやDaesangなど韓国の食品企業やスタートアップが代替肉に関する研究を始めているので、市場の拡大は時間の問題と言えるでしょう。
✔️K- フードテックの真髄、明け方配送
韓国の 代表的な夜明け配送ショッピングモールMarket Kurly(マーケット・カーリー)(左)、Coupang(クーパン)(右) /出典:Market Kurly、Coupang
韓国には夜10時にオンラインで魚や野菜などの生鮮食品を購入すると、翌朝7時までに自宅で受け取ることができるシステムがあります。韓国人に食卓文化を最も変えたものが何であるか尋ねると、ほとんどの人はこのシステムのことを話します。AI、ビッグデータ、ロボットなどフードテックに必要なすべての技術を使って物流システムを最適化し、韓国特有の「빨리빨리(パリパリ)文化=急げ急げ文化」が結合されて作られた韓国フードテックの真髄、まさに明け方配送です。
実際、明け方配送は特定の企業(Coupang)の流通戦略でした。しかし、今は他の流通大企業も参加して明け方配送サービスが始まり、今は首都圏を越えて地方でも可能になりました。数年前からは、近所の小さな自営業者が売っている食べ物や物品を明け方の配送で販売できるシステムが確立されました。
単純に考えれば、人々の労働力を活かした労働中心のシステムだと思うかもしれませんが、それは大きな錯覚です。明け方の配送業者は、ビッグデータを利用して様々なアルゴリズムで購買パターンを予測し、事前に物品を納入業者から物流センターへ供給します。その後、注文の締め切りと同時に、AIが最も効率的に分析した動線通りに、ロボットが物を移動させて素早く包装を行います。
間違った予測をすると、物品が在庫として残り、鮮度が落ちて販売が不可能になる場合があるため、企業の損害につながります。そのため、これらのシステムは、AIのアルゴリズム、ビッグデータ分析能力、ロボット技術の高度化など、さまざまなIT技術が極限まで高度化されてこそ可能な構造です。この明け方配送のための物流システムである「フルフィルメント」システムは韓国での素晴らしいブルーオーシャン市場と見ることができます。実際、明け方配送で有名な企業である「Market Kurly」は、2021年の1年間、わずか4つの物流センターで1兆6,000億ウォン(約1,644億4,000万円)の売上を計上しました。
✔️ 「必」環境の時代
出典:pixabay
マイクロソフト(MS)のCEOであるサティヤ・ナデラ氏は、「過去2年間のデジタル化がコロナによってわずか2ヶ月で起きた」と話しました。しかし、これらの急速な産業の移行はIT分野に限った話ではありません。すべての業界で、非常に高速な産業の融合と革新が今この瞬間にも起こっています。新型コロナのパンデミックによって私たちの時間は止まっていました。過去に人間が技術と環境を導いたとすれば、今は技術と環境の変化の速度を人間が追いかけなければならない境地に至りました。
タイトルのように、今は「必」環境の時代になりました。フードテックは環境を保護しながらも、人間の最も基本的な欲求である食べる楽しさを刺激する技術なので無限の成長が予想されます。私たちの食卓の持続可能性のために、どんな技術の変化が起こるのか、今後さらに期待されています。
ソース:https://blog.naver.com/suy6653/222763599279
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世の中の様々な話題を人々に伝えるコンテンツを扱うエディターです。 会社に通いながら人々に知識を共有し感じる幸せが好きで、現在はフリーランサーコンテンツエディターを目標に文を書いています。 誰でも読みやすい文を作成することが私の目標です。 現在は個人ブログと韓国の投資コミュニティ2~3ヶ所に寄稿しています。
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