株式会社CREATIP 日本法人代表取締役 蝦名将(えびな・しょう)
1995年生まれ。明治大学在学中、広告代理店を含め数十社以上のインターンを経験を経て、ソフトバンク株式会社に新卒入社。兄弟会社のソフトバンクロボティクスグループ株式会社の経営企画に出向し、海外子会社や関連会社含む全社の経営企画や事業管理等、経営戦略・事業計画の策定と実行を推進。その後、昆虫食スタートアップ企業に参画。経営/組織/事業/オペレーション体制の確立/管掌した後、経営/事業のコンサルティング事業で独立。大手通信会社やスタートアップ等複数社の経営/事業コンサルティングを行った後、株式会社CREATIPの日本法人設立と同時に代表取締役社長兼CEOに就任。
韓国でSNSマーケティングやグローバルマーケティングを主軸にビジネスを展開してきたCREATIPが2023年4月に日本進出。代表取締役/CEOとなった蝦名将さんにインタビューを行いました。日本でのビジネス展開について、そして一緒に働くメンバーについてざっくばらんにお話いただいている部分もございます!
―CREATIPについて教えてください。
CREATIPは韓国で2008年に設立され、主にグローバルマーケティングを強みに韓国でビジネスを行ってきました。取引先としてこれまで数多くの大・中小企業やスタートアップのマーケティング支援を行ってきました。
また、CREATIPは「グローバルマーケティングエージェンシー」と表現しています。
まず「マーケティングエージェンシー」は、企業や個人のマーケティング、またそれに伴うものすべてに関わっていくという広告代理店です。「マーケティング」を軸に川上から川下まで一貫して支援をしております。プロダクト企画など戦略的な分野をはじめ、ローカライズ、施策を行い、実際にSNSの投稿や広告、試作の分析・検証までも進行し、クライアントと一緒に伴走をして参ります。
「グローバル」という観点では、まず弊社が韓国の企業であり、海外企業の支援を積極的に行ってきた背景があります。今年4月に日本法人を設立し、日本でも同様に海外企業や既に韓国のクライアントである企業の日本進出、また日本企業の海外進出や日本国内の日本企業のマーケティング支援を行います。
支援企業/CREATIP提供
―CREATIPの特徴や強みはなんでしょうか?
CREATIPは韓国で2008年に設立されてから15年間が経過していますが、その間に韓国のGDPは約3〜4倍になっています。
世の中や経済が急激に変化していく中で、トレンドに合わせ新しく韓国に進出してくる企業や、急成長する企業、また韓国の大手企業を多数支援してきているという実績は、強みと言えます。
また、同時に韓国は「メイドインコリア」の音楽、アイドル、ドラマなどエンタメ分野を国をあげて支援してきた背景があり、コンテンツ大国とも表現されます。またそれに付随する商品がたくさん生まれてきました。そして企業はそのコンテンツや商品を韓国内のみならず、海外でも展開していくことを積極的に進めている現状があります。
当然その裏には韓国内のエージェンシーが世の中のトレンドをキャッチしながらマーケティングを行っています。そして海外進出時にはローカライズをはじめ、海外におけるブランディングなど世界のトレンドに合わせてマーケティングを実行してきたと思います。
こういった韓国内の動きがある中で15年間、弊社も韓国だけではなく世界のトレンドに合わせ、足場を固めながら実績を積んできました。国の成長と共に業界や事業も伸びていく段階、そして現在のように国外へと出ていく局面でのマーケティング支援というすべて段階を経験しているということは弊社の強みであると言えます。
業務内容/CREATIP提供
―CREATIPが韓国で成長してきた背景にはどのような要因がありますか?
CREATIPが成長した理由の一つに「内部組織の強さ」があると思います。
日本チームのビルディングはこれからですが、私を含め、韓国チームはかなり若いです。エネルギーに溢れていますし、なによりもリアルタイムでトレンドに触れている世代が中心となって活躍しています。最新トレンドのキャッチは日常的で、デジタル領域においてもメンバー自身が最新のデジタルツールを活用しながら仕事をしています。
クライアントにとってコアメンバーが若いということは、不安要素にもなり得ますが、韓国のCEOやCOOはもちろん各チームのマネージャーは経験豊富なメンバーが揃っており、しっかりとチーム内外を支えています。支えがある上で、そのチームで働くメンバーはトレンドに敏感で活気高く、スピード感を持って働いているという構造は強みであると思います。
私が日本法人の代表になることが決まり、韓国メンバーに初めて会った時には、彼らの姿勢にかなりびっくりしました。というのも、同世代のメンバーが多い中で彼らがどれだけ努力してきたのか、どれだけ普段頑張ってるのかということに驚かされましたし、この先をどれだけ楽しみに働いてるのかというモチベーションの高さにも圧倒されました。そして全員のモチベーションが同じ方向を向きながら、全力で走っているという姿勢は感動に近いものがありました。若くて優秀なメンバーが揃いながらも、前向きに全速力で走っているチームはなかなかないと思います。
それから驚いたこととしてもう一つ、メンバー全員がとても優しかったです(笑)当時、私自身もメンバーと会ったばかりで日本法人とは直接関わらないメンバーも多くいる中で、「日本法人ってどうするの」「どうしたいの」「蝦名ってどんな人なの」という質問をたくさんしてくれて本当に嬉しかったですね。
言葉で表現することが難しいのですが、分かりやすい例で言うとアイドルグループですね(笑)AKB48のように同じグループ内に別のチームがあるといった印象で、個別の活動をしながらも同じ仲間として気にかけてくれて興味をもってくれるそういったメンバーが1人や2人ではなく全員がそうであることも驚きの一つでした。
左から韓国法人代表カン・ギョンロク氏、韓国法人CEOコン・トゥギル氏(ダニエル)、日本法人CEO蝦名将、日本事業チーム長キム・ダへ氏/CREATIP提供
―CREATIPが日本進出する経緯を教えてください。
実は日本進出の構想は7年程前からありましたが、日韓関係の問題や、新型コロナウイルスにより、後ろ倒しになってきました。日本に進出する第一の理由として挙げられることは、日本市場は韓国の7倍であるということです。そして、日本国内の支援をするならば、現地にチームを置いて、直接日本のトレンドに常に触れながら、日本人の好みや、観点を抑えていく必要があると考えており、日本での法人設立をした上での日本進出を考えていました。
また、約10年前から韓国のクライアントから「日本進出をするので日本でのマーケティングもCREATIPに支援してほしい」という依頼が既存のクライアントから多くありました。ですが、当時CREATIP自体が日本進出できていないために、しっかりと対応できなかったことが本当に苦しかったと聞いています。
そして私たちは2030年を目途に「アジアを代表するNo.1グローバルマーケティングエージェンシーになる」という目標を掲げています。この目標を達成するために、市場規模を考えても日本への進出は必須ですし、海外から見た時に島国で独特の文化を持つ日本で成長することができれば、海外展開のノウハウや実績になります。自信と共に他国へ進出できるだけでなく、必然的に安定した進出が可能になると考えています。
なので、まずは日本であらゆる実績とノウハウをしっかりと創っていきたいと思っています。そしてその他のアジアの各国に我々が進出することで、日本からその他のアジアに進出をする企業の着実な支援もできますし、アジアというエリアで1番我々がクライアントに寄り添えるパートナーになることができると思っています。
現在目指しているのは、直近5〜6年で韓国のCREATIPを超えることです。その後我々日本のCREATIPがCREATIP全体をリードするポジションになると見ています。
―蝦名さんがCREATIPの日本法人の代表になった経緯を教えて下さい。
私が代表となるきっかけは、新卒時代の同僚が韓国のCREATIPで働いていてオファーをいただいたことから始まりました。CREATIPが日本進出を本格的に進めるという段階で、声をかけてくれたのです。最初は代表になるというよりは、これまでの私の経験を鑑みて、日本法人設立のサポートをしてくれないかという相談でした。
結論から言いますと、CREATIPのお話を聞いていく中で、CREATIPのビジョン、そしてCEOダニエルの人柄に完全に惚れ込んでしまいました(笑)
実は、自分でも会社を立ち上げようと準備していたタイミングでした。ただ、やりたい事業も多く、どうやってキャッシュエンジンとなる事業を作ろうか、どれだけのスピードで伸ばしていけるのか、このまま1人では難しいかもしれないと悩んでいた時期でもありました。
そんな中で、毎週のようにCREATIPが世界/アジア/日本でどうなりたいのか、ダニエルCEOが何を考えているかということを聞き、自分自身が1人でやろうとしていた会社や価値観や方向性がかなり近しいことが分かってきました。そして、具体的に私自身が何をしてきたのか、将来何をしたいのか、どうなりたいのかという話をダニエルCEOに伝えました。
日本のCREATIPが韓国よりも大きくなることを予想していると聞き、ビジネスの規模の大きさを感じましたし、日本法人の代表に求めることを聞いた際に、日本での代表に自由度を持たせて韓国のCREATIPのノウハウを活かすだけではなく、新規事業やチームビルディング、社内カルチャーなどこれからの日本法人を全て任せたいとおっしゃっていたことも印象的でした。ダニエルCEOが日本に期待していることにも共感し、自分のなりたい姿とも重ねられましたね。
食事をしながらこういったお互いのビジョンのすり合わせを進めたのですが、その食事の帰りに「僕に全て任せてください」と伝えました。エレベーターピッチのように短時間で熱弁しましたね(笑)「日本人で僕しか適任な人材はいません」と話し、答えもすぐに欲しいと伝えました。正直、ダニエルCEOはドン引きしていましたね(笑)ドン引きしながらも、いい意味で捉えてくれていたと思います。
CREATIPの日本法人の代表になるということで、私自身のキャリアは5つ目になります。やりたいことに素直になり、そしてやりたいことに常に挑戦できるような環境を作るために行動をしてきた中で、本当に良いタイミングでCREATIP、そしてダニエルCEOに出会えたと思っています。
ダニエルCEOの人柄が大きかったとのことですが、どういった方なのでしょうか?
何度も会話を交わす中で、憧れの一人になっていました。組織や価値観や事業に対するビジョンでマッチする部分も多く、一緒に働いていけることを楽しみにしていますし、これから自分自身の人生において大きな存在となると思っています。
それから毎回言ってくださる言葉があります。「誰が裏切っても僕だけは1番最後までそばにいるよ」と、もはやプロポーズですよね(笑)既に家族のように想っているのですが、夫なのか妻なのか、親なのかは分からないです(笑)とても嬉しく思いますし、心強くも思っていますが、その言葉をかけてくれるダニエルCEOの心意気に毎度感動しています。
これから日本ではどのような会社になることを目指していますか?
まずは組織についてお話します。現在のCREATIPのミッションは「アジアNo.1のデジタルマーケティングエージェンシー」になることです。達成するためにはメンバーひとりひとりの行動、そして気持ちが大切になってくると思います。
そして、CREATIPが最も大切にしているのは「人(仲間)」です。ダニエルCEOとも共通認識を持っているのですが、我々は事業も組織もすべて「人」で成り立っていると考えています。いい意味でも悪い意味でも人次第でどのようにも変わると思います。だからこそCREATIPは人を大切にしていて、一緒に働くメンバーはもちろん、メンバーの家族までも大切にしたいという考えを持っています。
また、私自身のビジョンを交えてお話すると、私の人生で叶えたいことが1つあります。「誰もがありたい姿で輝ける世界を創造すること」です。
幼少期から古臭い文化に疑問を持っていました。枠にはめられて自分が望まない姿になることに反発しながら生きてきたと思います。自分のやりたいことに素直になり、自分の望む姿で、楽しく生きていける世界を作りたいと思っています。ですが、思考や思想だけでは世の中を変えることはできないと思っており、この部分をビジネスで変えていきたいと思っています。
「誰もがありたい姿で輝ける世界を創造すること」を一つの目標にCREATIPを大きくしていきたいと思っているので、CREATIPメンバーにも自分の望む姿を叶えてほしいと思っています。メンバーが「青春」できているかということにこだわっていきたいと思います。
私の考える「青春」とは、学生時代のように将来の不安は一旦度外視し、自分のなりたい姿に向かって、努力したり、苦労したりすることを楽しんでいた時代だと思っていて、そしてそれが1番良い姿だと思っています。それぞれの思う自分のなりたい姿、やりたいことができる環境を作っていきたいです。
そしてその先に、自分の身の回りのもののほとんどがCREATIPが関わったもので埋め尽くされることを目指しています。これを達成するためには、簡単に言うととにかく頑張らなければいけないのですが(笑)ただがむしゃらに頑張るというよりは、楽しみながら「青春」して取り組んでいきたいと思っています。
そして、これからCREATIPを知ってくださる企業の方に伝えたいことはCREATIPには実行力、ノウハウ、スピード感が揃っているということです。そして「皆さんが叶えたい未来に向かって最後まで伴走します」ということです。
これまで韓国を中心にビジネスを行ってきましたが、韓国でのクライアントが日本に進出する際も支援してほしいと言ってくださることは、実力・実績の結果の一つであると思っています。またコンテンツ大国である韓国で、それぞれの企業にとって最適なものを選ぶことというのは簡単なことではないですし、そういった背景の中で契約を延長してくださる企業が多いというところはかなり自信を持っている部分です。
具体的に今後どんな方と日本のCREATIPを作っていきたいですか?
まずは我々がグローバル企業であり、今後も世界に展開していくという観点から、グローバル基準の考え方は絶対に必要な要素ですね。具体的には多様性の尊重や、スピード感です。今後アジア全域に進出していきたいと考えているので、東南アジアなどの発展途上国と我々先進国のスピードはかなり違うことを意識する必要があります。発展途上国に比べて先進国は意思決定や実行が遅すぎることがあります。
また、私個人として大事にしたい観点でもありますが「考えるより行動」ということですね。考えすぎるよりもまず行動に移すことは本当に大切だと思っています。成長するには挑戦と失敗によるアップデートをすることの繰り返ししかないと思っています。失敗は大前提で、失敗の仕方が大事になってきます。しっかりとロジックを組み、仮説を立てて進めていく中で失敗をすれば、次につなげられることが必然的に見えてくると思うので「計画的に早く失敗すること」は大切です。
採用に向けては、CREATIPで働く上で大切にしてほしいことを10項目ほどまとめているのでご興味ある方はぜひ見ていただきたいです。これをすべて体現できれば、地球上で活躍できる人になれるかなと思っています(笑)
正直、私は飽き性なのですが、それでもCREATIPに骨を埋めようと思っています(笑)それくらい流動性があり、変化があり、楽しめる環境だと思います。クライアントに合わせた戦略・立案、そして実行・検証までかなり幅広く関わり、そして常に新しい業界、事業に触れることができる環境です。
また、近いうちに香港、シンガポール、インド等に新たな拠点を設立するので海外で働きたいという方がいれば、いつでも環境はありますと伝えたいです。アジアナンバーワンになるために今後アメリカや、ヨーロッパ、アフリカといった別の大陸へ進出する構想もあります。
「CREATIPで一緒に青春をしましょう!」
株式会社CREATIP(クリエイティップ) ―代表取締役 蝦名将
採用情報(Notion):CREATIP 採用情報 (notion.site)
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000122026.html