韓国の医療人工知能(AI)企業がグローバル市場の攻略を加速化させている。製品の認許可、現地とのパートナーシップ、社名変更まで断行し、海外進出基盤を固めている。Lunit(ルニット)、JLK(ジェイエルケイ)など、既存の強者だけでなく、VUNO(ビューノ)、Corelinesoft(コアラインソフト)、MEDICAL IP(メディカルアイピー)など、後発走者たちも積極的な様子だ。

30日、業界によると、LunitはAI胸部診断ソリューション「Lunitインサイト」と、バイオマーカープラットフォーム「Lunitスコープ」でグローバルビッグファーマと協業して成長を模索している。このため、27日、株主総会でSBVAのイ・ジュンピョ代表を社外取締役に選任した。イ社外取締役はAI、情報通信技術(ICT)分野で専門性を持つ人物で、グローバルAI企業に対する投資ポートフォリオの構築を成功させてきた。Lunitは昨年発表したアストラゼネカとのパートナーシップのほか、最近、多数のグローバルビッグファーマと新たな協力関係を協議中だ。

JLKは米国と日本でAI製品群の許認可を続々と獲得している。JLKは最近、日本でAIベースのMRI FLAIR映像ソリューション「JLK-FLAIR」で、4番目の映像ソリューション許可を得た。これに先立ち、JLKは日本でJLK-CTP、JLK-PWI、JLK-NCCTの許認可を獲得した。JLKは米国食品医薬品局(FDA)からも7種の製品が認証され、米国市場拡大のための初期ラインナップを完成させた。JLKの関係者は「今までは海外で許認可を受けることに注力してきたが、今後はこれを基に、病院などに製品を納品し、保険対価を確保して収益化を本格化させていく」と話した。

社名や事業目的自体を変え、グローバル医療AI市場に飛び込む企業も登場した。CUBox(シーユーボックス)は最近、社名をSECERN AI(シソンエイアイ)に変更し、AIベースの映像診断医療ソリューション及び医療機器開発を新規事業目的に追加した。SECERN AIは人の心拍、呼吸、血圧、酸素飽和度などのバイタルサインを分析して心停止を予測したり、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の危険信号を探知して知らせるソリューションを開発している。これを通じて韓国内の大型病院や海外の多国籍医療機器企業などと連携し、AI映像診断医療ソリューション、AI映像診断医療機器の研究開発や事業化を本格化させる計画だ。

VUNOとCorelinesoftは両社間の株式・技術資産の交替でグローバルAI市場攻略を加速させる方針だ。CorelinesoftはVUNOの胸部CT画像読み取りソリューションを導入し、VUNOはCorelinesoftの株式を確保する。Corelinesoftは、確保した資金を日本の医療AI市場進出拡大のために使用する。VUNOは、独自のAIベースの胸部CT(コンピュータ断層撮影)読み取り補助ソリューション「VUNO Med-Lung CT(ビューノ・メド・ラン・シーティー)」が日本に進出して保険支給対象となった。Corelinesoftは欧州連合肺がん検診プロジェクトを受注し、ドイツ、イタリアなどでも存在感を高めている。

業界関係者は「医療AIは海外で使用承認を受けることに加え、保険体系に入って対価を受けることが重要だ」とし「現地ネットワークを確保し、グローバル企業と協力することが競争力をつける道だ」と話した。

<画像:ゲッティイメージバンク>

原文:https://www.etnews.com/20250328000235