映像特化型AI(人工知能)のソリューション開発会社Twelve Labs(トゥウェルブラボ)は8日、AWS(アマゾンウェブサービス)の「Amazon Bedrock(アマゾンベッドロック)」に自社のマルチモーダルAIモデル「Marengo(マレンゴ)」と「Pegasus(ペガサス)」を提供すると発表した。
Amazon Bedrockは、プログラマーがAnthropic(アンソロピック)やMeta(メタ)など様々なAI企業が開発した基盤モデルを、統合APIで利用できるように支援するプラットフォームだ。インフラ管理が不要なため、プログラマーがAIモデルの活用に専念できるのが特徴だ。
Twelve Labsは今回の提携により、Amazonの自社モデルであるNova(ノヴァ)を除けば、Bedrockで唯一、映像理解AIモデルを提供する企業となった。また、韓国で開発された基盤モデルがAmazon Bedrockに採用されるのは今回が初めてで、同社にとっては大きな意義を持つ成果といえる。
Twelve Labsのモデルは、膨大な映像データを効果的に処理し、動画コンテンツの検索・分析・インサイト生成など高度な機能を提供する。映像内の物体、行動、背景音など様々な要素を自然言語で検索・理解できるため、これまで活用が難しかった映像データの価値を大きく引き出すことが可能となる。
今回の技術連携は、メディア、エンターテインメント、スポーツ、広告など、映像コンテンツが重要である様々な産業に恩恵をもたらすと期待されている。AWSのマネージャーであるサミラ・パナ・バクティアール氏は、「ユーザーが動画ライブラリを最大限に活用できることが、これまで以上に簡単になった。」と述べた。
例えば、ニュース機関や放送局は、膨大なライブラリの中から重要なシーンをすぐに探し出せるほか、スポーツリーグやチームは、試合のハイライトを効率的に編集し、ファンのニーズに合わせたコンテンツを大量に制作できるようになる。
Twelve Labsのイ・ジェソン代表は、「映像は全世界のデータの約80%を占めているが、そのほとんどは検索が不可能で十分に活用されていない。」とし、「Amazon BedrockにTwelve Labsのモデルが選ばれたのは、技術力が世界トップレベルと認められた証だ。」と語った。
さらに、「今回の協力を通じて、ユーザーは10年前でも10分前でも、全体の映像コンテンツライブラリから、探したいシーンを1秒以内に検索・分析できるようになる。」と付け加えた。
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2025040715461066589