Kakao({カカオ}37,500ウォン ▼100 -0.27%)が来週、AI(人工知能)サービス「Kanana(カナナ)」の概要を明らかにする。NAVER({ネイバー}175,700ウォン▼1,300 -0.73%)など、競合他社に比べて遅れをとっているAI事業の流れを変えるための一手だ。キム・ボムス経営刷新委員長が拘束され、子会社の経営不振が続く中、グループ全体の活力を取り戻すための「神の一手」となることが期待されている。
17日、Kakaoによると、今月22~24日に、京畿道龍仁市の「KakaoAIキャンパス」で開かれる開発者向けカンファレンス「if kakao 2024(イフカカオ)」で、Kakaoの新しいAIサービスであるKananaが公開されるという。この日は、チョン・シンア代表がKakao AIのビジョンを説明し、Kanana Xのイ・サンホ成果リーダーが約30分間、Kananaのサービス概要や使用感、実際の動作映像を紹介する予定だ。
Kananaは、「KakaoTalk(カカオトーク)」を通じて蓄積された膨大な会話データを基に、Kakaoのノウハウが詰め込まれた会話型AIサービスだ。SKTのCTO(最高技術責任者)出身のイ・サンホ成果リーダーを今年3月に迎え入れ、開発のスピードを高めてきた。イ・サンホリーダーが率いるKanana Xは、モデル開発をはじめとするサービスを中心にKananaの開発を進め、Kakaobrain(カカオブレイン)のキム・ビョンハク代表が、技術関連組織のKanana Alpha(カナナアルファ)の成果リーダーとしてその後ろを支えた。
当初、KakaoのAIサービスはKo-GPT(仮称)と呼ばれるLLM(大規模言語モデル)を中心につくられてきた。しかし、Ko-GPT 2.0の開発が相次いで延期される中で、LLMそのものよりも、それを実際に活用したサービスの公開に焦点を当てる戦略に切り替えた。Kananaは、KakaoのKo-GPT 2.0の成果を基にしたB2C(消費者向け)モデルとして知られているが、KakaoTalkとは別のアプリでサービスをリリースするという計画以外は全てベールに包まれている。
KakaoはKananaのベータ版を年内に公開することを目標にしている。最近、ウェブトゥーンやゲーム、エンターテインメントなどのコンテンツ事業全般が不振で、モビリティ部門の課徴金問題まで重なったことにより、第3四半期の業績が上半期に比べて鈍化したとの見方が広がっている。証券市場の株価目標値も次々に引き下げられている。
このような状況下で、22日に公開されるKananaの具体的なモデルによって、市場の評価は変わると予測されている。この日の発表が単なるサービスの公開にとどまらず、今後のKakao全体のAI事業戦略を示すからだ。
NH投資証券のアン・ジェミン研究員は、「Kakaoは子会社のコンテンツ事業が引き続き低迷しているため、短期的なモメンタムが不足している。」とし、「if kakaoで公開されるKakaoのAI事業に関する具体的な戦略を注視する必要がある。」と述べた。
一方、Kakaoのキム・ボムス委員長は16日午後2時、ソウル南部地方裁判所で釈放のための保釈審問が行われた。この席でKakao側は、キム委員長の経営復帰が切実に求められているという立場を示した。キム委員長が経営に復帰する場合、これまで続けてきた経営効率化に加え、AIなどの新事業の推進にも弾みがつくと予想されている。
<Kakaoの開発者向けカンファレンス if kakao 2024(イフカカオ)/写真=Kakao>
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024101615155895252