スペースコンピューティングのプラットフォーム企業DEEP.FINE(ディープファイン)は、アートセンターnabi美術館と共同で、文化遺産をテーマにしたXR(クロスリアリティ)によるモビリティ観光サービスを開発したと14日に発表した。

今回のサービス開発は、アートセンターnabi美術館が企画した「デジタルヘリテージモビリティ XRツーリズムプロジェクト」の一環として行われた。このプロジェクトは、アートマネジメント支援センターのARTS KOREA LAB(アートコリアラボ)が推進している芸術と技術の融合を目指す「芸術技術新分野開拓事業」に選定され、支援を受けている。

DEEP.FINEの技術は、透明ディスプレイ上に表示できるAR(拡張現実)コンテンツを活用し、バスなどのモビリティを利用する観光客により豊かな観光体験を提供している。

例えば、古宮バスツアーの参加者がARスマートグラスを装着し、バスが昌徳宮を通過すると、眼鏡の画面に案内役の3Dキャラクターが現れ、関連する歴史などの情報を説明してくれる。

DEEP.FINEの関係者は、「音声のみで進行する従来のバスツアーよりも観光客の没入感を大幅に高めることができる。また、車両の側面にも透明ディスプレイを設置しており、ARグラスを装着しなくてもARコンテンツを楽しむことができる。」と説明した。

DEEP.FINEは、衛星信号を通じて移動中も位置情報を継続的に収集するGPS(衛星航法システム)と、画像で正確な位置情報を把握するVPS(視覚測位システム)を組み合わせて、最適なARコンテンツを実現させた。

都市部やトンネルなど衛星信号が弱い場所で、最大20メートルのデータ誤差が発生するGPSと、移動速度が速い状況でリアルタイムの位置追跡に限界があるVPSを融合させ、弱点を相互補完したことが今回の技術の核心となっている。

外部環境の変化にもかかわらず、コンテンツの安全性を維持できるこの技術は、今回のモビリティツアーのようなスマート観光だけでなく、展示・流通・物流・製造などさまざまな産業分野で活用可能だ。

DEEP.FINEのキム・ヒョンベ代表は、「今回のプロジェクトは、現実と仮想が自然に融合するDEEP.FINEのXR技術を通じて、今後のスマート観光の方向性を示す機会になるだろう。」とし、「さまざまな産業で、既存の限界を超える技術を継続的に研究開発し、発表していく。」と語った。

原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2025011315473129144