フードテックの専門企業HANCOOK(ハンクック)が、人気飲食店のIP(知的財産権)を活用した家庭用簡易食品(HMR)の日本輸出を進めている。HANCOOKは10月11~13日の3日間、東京・埼玉で行われた「2024東京韓流博覧会(KBEE・Korea Brand & Entertainment Expo)」に参加した。
韓流博覧会は、韓国の有望な商品やサービスの魅力を伝えるために、産業通商資源部が主催し、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が主管するイベントだ。今年は約4万人が来場した。
HANCOOKは昨年、人気飲食店の料理を長距離でも夜明け前までに配達してくれるThingool market(ティングルマーケット)と合併して、現在はHMR商品の輸出を推進している。台湾への初輸出を皮切りに、全国人気店のIP流通と海外での戦略的パートナーシップの拡大を進めている。
今回の展示会でHANCOOKは、「チュンアンヘジャン」、「セビョクジプ」、「スハドン」、「イファス伝統ユッケジャン」などの人気飲食店のHMRや、自社ブランドの「Thingool market バプサンドゥリ」など、計14種類の商品を披露した。また、日本のF&B(食品・飲料)の流通バイヤー9社と商談を行った。
商談に参加した企業は、Kフードで有名なトッポッキ、キムパプ、チキンなどではなく、20代から70代までの幅広い世代の人々に親しまれている人気店のHMRをHANCOOKが紹介していることに興味を示した。特に、HANCOOKがHYUNDAI(現代)ホームショッピング、CJ O SHOPPING(シージェイオーショッピング)、Lotte(ロッテ)ホームショッピングなどのチャンネルで、約10年間、スハドン、セビョクジプ、イファス伝統ユッケジャンなどとコラボしたHMRを「完売」させた実績が高く評価された。
HANCOOKのイ・ワン代表は、「日本の企業は、単純なKフードではない、韓国の有名飲食店の料理を日本で味わえるという点に関心を示した。」とし、「特に内臓料理を好む日本人は、チュンアンヘジャンのヤンヘジャンククとスハドン韓雌牛特製コムタンに関心を示した。」と話した。
HANCOOKは輸出拡大に伴い、子会社「Clean food(クリーンフード)」を通じた独自のHMR生産ラインの新設も計画している。これまでは外部の工場を利用してきたが、今後は自社生産により標準化された味と品質を維持していく方針だ。また、Thingool marketの様々なIPとの提携を通じて、輸出に適した常温保存のレトルト食品を毎年20種類以上を発売する予定だ。
イ代表は、「HACCP(ハサップ、危害要素の重点管理基準)認証の製造工場を持つ子会社を活用して、Kフードに関心の高い外国人向けに韓国の有名料理店のレシピを使った製品を提供したい。」とし、「海外の大型スーパーへの出店を目標に、年間20億ウォン(約2億2,100万円)の輸出達成を目指す。」と今後の計画について語った。
<10月11~13日に日本で開催された「2024東京韓流博覧会」で展示されているHANCOOKの商品/写真提供=HANCOOK>
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024102814153996901