電動キックボードなどパーソナルモビリティ(PM)に関する事故において、速度よりも「通行量」の方が大きく影響していることが、研究により明らかになった。事故予防のためには、一律の速度規制よりも、利用者が集中するエリアに特化した安全対策が必要だと指摘されている。
23日、韓国PM産業協会が韓国交通安全公団および忠北大学と共同で発表した「2024年データ基盤のPM安全管理体制づくりに関する研究」によると、通行量が多く混雑度の高いエリアほど事故発生率が高く、速度にかかわらず、特に混雑した場所では事故がより頻繁に起きていることが分かった。
研究チームは、清州市と天安市の全域を100メートル×100メートルのグリッドに分け、それぞれのグリッドごとに固有の通行量と平均速度を算出した。
その結果、通行量基準に基づき、通行量が上位15%のグリッドは合計1,622個であり、このうち3年間に一度でも事故が発生したグリッドは171個、割合としては10.54%だった。
一方、通行量が少ない9,191個のグリッドでは、3年間の事故発生件数は158件、割合は1.72%となった。つまり、通行量が多い上位15%のグリッド内で発生した事故割合は、通行量が少ないグリッドと比較して、約7倍高いということだ。
平均速度が高いグリッドでの事故率は1.56%に過ぎなかったが、速度が遅いエリアでは3.35%となった。これは、PMの速度制限が事故の原因を減らすことができる最大の要因であるという認識とは異なり、混雑度や密集度を改善することが事故予防のためにより有効であることを示している。
調査地域の平均走行速度は15.90~20.13km/hで、多くの利用者が20km/h以下で電動キックボードを利用していることが分かった。つまり、走行速度そのものよりも、通行量の増加に伴う急加速・急減速といった走行パターンが、事故リスクを高める主な要因として作用したということだ。
韓国PM産業協会のパク・パンヨル常任副会長は、「PMは都市内の短距離移動を担う重要な交通手段として定着しつつある。事故が頻繁に発生するエリアを中心に、構造の改善、歩行者とPMの通行空間の分離、利用者教育など、正確かつ実効性のある対策が求められている。」と述べた。
さらに、「一律の速度制限よりも、事故多発地域の環境改善とデータに基づく政策設計によって精密に管理していくことが、より効果的な対策になる。」と強調した。
<ソウル市内に置かれたパーソナルモビリティの様子/写真=News1>
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2025042317284928915