韓国の中小ベンチャー企業部(省、オ・ヨンジュ長官、以下中企部)は、1兆ウォン(約1,092億2,800万円)を出資して1.9兆ウォン(約2,075億3,300万円)規模のベンチャーファンドを造成する計画だと明らかにした。
これは、中企部が2025年のファンド・オブ・ファンズの出資予算1兆ウォン(約1,092億2,800万円)の全額を公告したもので、政府が早期に支援し、ベンチャー投資の回復を後押しするとの意思が反映されたものだ。
韓国スタートアップの海外の資金調達を支援する「グローバルファンド」に過去最大規模の1,800億ウォン(約196億6,100万円)を出資し、1兆ウォン(約1,092億2,800万円)以上のファンドを造成する。今年から韓国のベンチャーキャピタルが単独でグローバルファンドの出資事業に参加できるようにし、グローバルファンドの運用経験を基にグローバル投資ネットワークを拡充できるよう支援する。
非首都圏のベンチャー・スタートアップに重点投資する「地方時代ベンチャーファンド」に過去最大の2,000億ウォン(約218億4,500万円)を出資する。「地方時代ベンチャーファンド」は、ファンド・オブ・ファンズと自治体、地方銀行、地方拠点企業などが共同で3年間(25~27年)に1兆ウォン(約1,092億2,800万円)以上を造成する予定で、2月中に25年の造成地域を選定する計画だ。ファンド・オブ・ファンズは、民間がより果敢に地方ベンチャー投資に取り組むことができるよう、優先的な損失引当、超過収益移転など果敢にインセンティブを提供する。
最近の初期投資の縮小を考慮し、起業初期分野に1,000億ウォン(約109億2,200万円)を出資する。起業家型小規模事業主を育成するために24年に新設した「ライコーンファンド」も250億ウォン(約27億3,000万円)規模で持続的に造成する。
最近、投資難が議論されているバイオ分野の投資政策も強化する。臨床前段階の初期製薬バイオベンチャー企業を育成するための「バイオ」ファンドに300億ウォン(約32億7,600万円)を出資し、500億ウォン(約54億6,100万円)以上の新規ファンドを造成する。
中小企業の企業承継を支援するM&Aファンドは750億ウォン(約81億9,200万円)以上の規模で初めて造成する。60歳以上の製造中小企業のCEOの割合が全体の1/3に増加し、後継者がいない中小企業も持続可能な経営ができるよう、第3者M&Aなど円滑な企業承継が必要な状況を反映した。
新興・小規模ベンチャーキャピタルのベンチャー投資市場への参入及び定着を支援する「ルーキーリーグ」に出資予算の10%の1,000億ウォン(約109億2,200万円)を安定的に出資する。女性(167億ウォン、約18億2,400万円」、「若者の起業(667億ウォン、約72億8,500万円)」、「再跳躍(500億ウォン、約54億6,100万円)」ファンドの造成を通じて、投資の死角地帯への支援も継続する。
一方、ファンド・オブ・ファンズが大企業、金融業界、年金基金・共済会などと共同出資して造成する「スタートアップコリアファンド」及び「LPファーストステップファンド」は24日から出資者の参加意向を聞き、出資者の参加協議が完了した時点で別途に運用会社の選定公告が行われる予定だ。
また、経済の不確実性が高まるなど、困難な時期にもベンチャーキャピタルが本来の冒険投資の役割に忠実できるよう、ファンド・オブ・ファンズの出資事業を市場親和的に改編する。
「投資→回収→再投資」の好循環構造を促進するため、2年間(25~26年)旧株買取を主目的投資として最大20%まで認めるなど、中間回収市場の活性化を支援する。
初期投資に積極的に取り組む運用会社は積極的に優遇する。初期投資義務を提案した運用会社は選定評価時に加点を付与して優先的に選定し、売上が発生しにくい業歴5年以内の企業は、投資後に財務諸表が悪化しても例外的に管理報酬を削減しない。
非首都圏のベンチャー・スタートアップの資金調達の機会を大幅に拡大するため、地方専用ファンドではなく、一般ファンドの地方投資分は主目的投資を120%認める。地方ファンドは、地方に本社を置き、地方投資実績が豊富な運用会社を優先的に選定し、地方に特化した運用会社を育成する。
ファンド・オブ・ファンズの忍耐資本の役割を強化するため、現行の4年以内の投資期間制限を廃止し、起業初期・バイオなど一部の分野は10年以上長期運用するファンドを優先的に選定する。
最後に、ベンチャーキャピタルの挑戦的な投資を促進するために、管理報酬の支給基準となる減損損失ガイドラインを市場向けに改編した。
投資企業の経営改善が予想される場合、会計監査人の検討の下、管理報酬の削減を留保できるよう許容。投資企業の債務超過などで管理報酬が削減された後、投資金を回収した場合、これまで削減された管理報酬を遡(さかのぼ)ってに支給する。管理報酬の支給体系も多様化し、ファンド運用戦略に応じて選択できるよう許容する。
オ・ヨンジュ長官は「CES 2025で韓国の中小・ベンチャー企業の127社がイノベーション賞を受賞し、世界の舞台で韓国の存在感を印象付けた」とし、「このような革新中小・ベンチャー企業が十分なベンチャー投資を通じて成長できるよう、ファンド・オブ・ファンズが韓国のベンチャー投資市場の揺るぎない成長を支援していく」と明らかにした。
画像提供:中小ベンチャー企業部
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