スタートアップCEOは海外出張中
スタートアップCEOは海外出張中
新型コロナウイルスのエンデミック時代が本格的に始まり、海外への道が閉ざされていたスタートアップも、始動準備の真っ最中だ。
このような中、最近様々なスタートアップ企業のCEOが、直接グローバル現地事業拡張および現地調査などのため、直接海外出張に行く頻度が高まっている。
海外進出の可能性を打診するため、現地を行き来するのはもちろん、一定期間現地に居住し、市場拡大の陣頭指揮に当たっている。
Karrot キム・ヨンヒョン代表
ハイパーローカル市場をリードするDanggeun Market(タングンマーケット)は、2019年11月、「キャロット(KARROT)」という名前で、イギリス市場に第一歩を踏み出した。当時のDanggeun Market役員は、50人未満の小さなスタートアップだったが、韓国で認知度を広げていく成長初期段階から、グローバル市場進出を計画し、事業拡大に力を入れてきた。
Danggeun Market共同代表の1人であるキム・ヨンヒョン代表は、グローバル事業展開のスピードを加速させるため、現在カナダに長期出張中だ。Danggeun Marketは、昨年カナダに「DAANGN INC.」現地法人を設立し、キム・ヨンヒョン代表が直接カナダに滞在し、現地の地域文化と利用者の反応を確認しながら、サービスのローカライズおよび高度化に取り組んでいる。
Danggeun Marketは現在、カナダ、米国、日本など4カ国440以上の地域でサービスを提供している。
特に、カナダのトロントの場合、オープンから1年で月間利用者数(MAU)が20倍増加するほど、急成長の傾向を見せており、主要拠点都市として注目されている。Danggeun Marketは、カナダでの成功経験を海外各所に広げ、世界の舞台での影響力を広げていく計画だ。
Channel Talk チェ・シウォン、キム・ジェホン共同代表
All-in-oneビジネスメッセンジャー「Channel Talk(チャネルトーク)」を運営するChannel corporation(チャネルコーポレーション)キム・ジェホン、チェ・シウォン共同代表も、グローバル拡張のため、海外訪問に積極的に乗り出している。
主な出張地は、日本と米国だ。Channel Talkは、2017年日本支社設立後、現地B2B SaaS市場で、立ち位置を広げてきた。今年の新型コロナ防疫措置解除後は、月に1度、日本支社を訪問し、現地状況を点検、主要顧客会社とのビジネスミーティングを強化するなど、現場の声を聞いている。
ここに今年8月末には、米国シアトルに位置するamazon(アマゾン)本社訪問とともに、現地VCと会う予定だ。
今回の出張は、今年7月アジア最大規模のグローバルスタートアップフェアであるNextRise(ネクストライズ)で主催したGlobal Business Expansion Contest 2022(グローバルビジネスエキスパンションコンテスト)で、ファイナリストに選ばれた報酬で、これにより現地専門家とのネットワーキングを強化し、北米市場進出のための基礎を固める計画だ。
一方Channel Talkは、チャットボット相談、CRM、社内メッセンジャーがひとつにまとめられた業界代表のSaaSソリューションで、韓国はもちろん、様々な国で約9万企業が使用中だ。
Ordinarymagic ホ・チョンア代表
月齢別プレミアム発達カスタムおもちゃ「peekaby(ピーカビー)」を披露している発達育児専門スタートアップOrdinarymagic(オーディナリーマジック)のホ・チョンア代表は、今年下半期シンガポール現地訪問を控えている。先月末、東南アジア最大のEコマースプラットフォーム「Shopee(ショッピー)」に公式ブランド館をオープンしたのに続き、現地のオン・オフライン市場進出を本格化するための事前調査レベルの出張だ。
Shopeeが位置するシンガポールは、安全と衛生、品質に敏感で、プレミアム乳幼児製品に対する意識が非常に高い国だ。Ordinarymagicはこれに着目し、シンガポールをグローバル市場進出の足がかりとした。
厳しいシンガポールの消費者が多く訪れるShopeeに、公式ブランド館を立ち上げただけで、製品の安定性と品質に対する肯定的なイメージを植えることができると判断した。これに加え、年内「amazonシンガポール」入店を準備しており、日本やマレーシアなどでもオン・オフライン流通チャネルを確保中だ。
ホ・チョンア代表は「下半期出張では、現地消費パターンと市場現況を把握するとともに、peekaby製品の実際の顧客の反応などを確認することを目指している」とし、「今回のシンガポール現地調査を、東南アジア市場を中心とした積極的グローバル市場開拓の始点とする予定だ」と述べた。
Mindlogic キム・ジンウク共同代表
人工知能スタートアップMindlogic(マインドロジック)は、自社ソーシャルAIメタバースチャットサービス「opentown(オープンタウン)」の英語版開発を通じて、本格的な海外市場進出を準備している。
最近、Mindlogicのキム・ジンウク共同代表は、今年第3四半期に予定される「opentown」英語サービスのリリースを控え、事前テストのためにシリコンバレーに向かった。opentownがAIを利用した自然言語処理技術を活用しているだけに、新しい言語に基づいたサービスが現地言語、文化、利用者パターンに適しているかをリリース前に綿密にチェックするためだ。
Mindlogicは、米国内の協力会社とともに、現地の潜在的な利用者が、直接テストに参加できるようにし、サービスの適合性と市場競争力を確認している。Mindlogicは、opentownの英語版リリースに続き、年内の日本語版も新たに公開する計画だ。多言語サービスを通じて、利用者の範囲を大幅に拡張し、グローバル市場攻略に拍車をかけるという抱負だ。
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