韓国スタートアップで働いている「人」
こんにちは、韓国ITスタートアップで働くエミカです!
連載第3弾!韓国在住エミカの「ちょっとまじめな」韓国スタートアップの話、今回は韓国スタートアップで働いている「人」にフォーカスを当てて見ようかなと思います。
韓国スタートアップは経歴重視って本当?
「韓国で働く」とか「韓国就職」というキーワードで調べると必ず出てくるのが経歴やスペックの話ですよね。
名門大学卒業、TOEIC900点以上は当たり前、3ヶ国語以上できる人もざらにいて、有名企業での就業経験やインターン経験などの経歴必須、などなど・・
履歴書がぎっしり埋まっていないと就職は難しいのかな、なんて感じた方も多いかもしれません。
「実際、韓国のスタートアップは経歴重視ですか?」ともし私が質問を受けたとしたら、答えはYESでありNOであると答えます!
「そんな中途半端な回答ずるい」と思うかもしれませんがお許しを。もう少し紐解いてお話をしてみましょう。
上記にあったようなフルスペックを兼ね備えた方、確かにめちゃくちゃいらっしゃいます。
- サムスン、NAVER、ByteDanceなど誰でも知っている有名企業から韓国のスタートアップに転職された方
- 監査法人から韓国スタートアップに来た方
- 3ヶ国語を駆使をして韓国スタートアップでグローバル推進をされている方などなど。
ここまでだけを見ると「韓国のスタートアップは経歴重視か」の質問はYESなのかもしれませんね。
ただ、新卒やIT業界未経験から韓国スタートアップで活躍している人を、私個人たくさん知っているので無条件にYESではないなと思っているんです。
例えば一部を挙げると、
- 完全な新卒で韓国スタートアップが1社目という方
- 全くのIT未経験、元々は衣料品メーカーの営業だった方
- 旅館勤務から韓国スタートアップでQAをしている方
- 芸能事務所勤務から韓国スタートアップでマーケターをしている方
などなど本当にたくさんいらっしゃいます。
韓国スタートアップで活躍する人の中には、ITの直接的な経験がない人でもたくさんいるというのをまずは皆さんに知っていただきたいなと思います。
「実際、韓国のスタートアップは経歴重視ですか?」この質問の答えは、その人次第というのが一番しっくりくるかもしれませんね。
スタートアップを選択する人のマインド
では、どんなマインドの人が多いのか?という部分、もう少し掘り下げてみます。
基本的に怖いもの知らずで「わからない」ということを恐れない人たちが多いなと感じます。後から分かればいいじゃん、まずはやってみようよ、そんなスタンスに共感できるならあなたもその1人かもしれません。
次に自分で自分に試練を与えられる、めちゃくちゃ努力家の方が多いです。大企業と違い整った研修プランがない場合も多いので、自分で課題を見つけて自分で成長していく視線を持てる人が強いなと思います。
例えば「SNS運用で入社したけれど、データ分析の業務も担当して欲しい」と指示された時、専門外の範囲までやることになってしまったと悲観するのではなく、「よし勉強してみよう」と自らを課題認識を持って立ち向かえる人が活躍していますし、そういうマインドが少なからずみんな根本にあるようにも感じます。
そしてこれが一番大事かもしれませんが、自社のサービスへの愛情や絶対的な信頼を持っているということです。スタートアップというのは挑戦的なキャリアで、大企業や公務員のような「絶対安定」という世界とは真逆にあると言っても過言ではありません。
そんな中で苦しい状況や苦難が、大小様々な形でドシドシと降りかかってくるものです。時には社内全体が不安に包まれバランスを崩しそうになることもあるでしょう。そんな時、心から自社のサービスや会社を信じることがもしできていなかったら、もう無理かもしれないと諦めて結論付けたくなるかもしれません。グラグラと揺れそうなことが起きても乗り越えていけるのは、このサービスは絶対大丈夫とメンバーがみんな信じてさらに大胆に挑戦できるからだと思います。
私は韓国スタートアップ企業で採用も担当しているのですが、面接にもつながる部分だったりします。もちろん入社前からここまでの熱い思いを持っている必要はありませんが、面接前にどれくらい会社を調べてきてくれるか、会社のサービスへの共感がどのくらいあるかをみて、同じ熱量まで来てくれそうかというのを判断していたりします。
エミカの韓国トピック~グランピング~
一時的な流行を超え、韓国で文化として根付いてきた글램핑(グランピング)に行ってきました。
しっかりしたキャンプの道具がなくても気軽にキャンプ体験ができると人気のグランピング。
完全なテントではなく、テント+小屋のような宿で寝泊まりできるので、キャンプに少し抵抗感がある人も気軽に挑戦できます。
私が行ったグランピング場は囲炉裏があり雰囲気もグッド。(生憎の雨のため囲炉裏を使うことができませんでしたが・・><)
グランピングのお供に、ラッパーのパク・ジェボムが作ったお酒として韓国で大人気すぎてなかなか購入ができない원소주(ウォンソジュ)も持っていきました。
비멍(雨をぼーっと眺めること)しながら、ゆったりとヒーリングできました。
最後に…
全3回でお届けしてきた『韓国在住エミカの「ちょっとまじめな」韓国スタートアップの話』ですが、早いもので今回が最終回となりました。
思い返せば過去の連載から数えると、実に約半年の間KORITで記事の連載をさせていただきました。
記事を読んでいただいた読者の皆様、ありがとうございました。
今回の連載は私にとって、今まで前だけを見てがむしゃらに駆け抜けてきた韓国スタートアップでの生活を振り返り言語化できる、本当にいい機会でした。
そして回を重ねるごとに、打ち合わせなどで「記事読みましたよ」とお声がけいただくことも増え、非常にありがたくモチベーションになりました。
私の記事が、読者の皆様にとって「韓国スタートアップ」を少しだけジブンゴトに感じられるよう、ひと匙のエッセンスを添えることができていたら嬉しい限りです。
このような素敵な機会を下さったKORITの皆様に感謝です。
ありがとうございました。
川村絵美香(かわむら・えみか)‐Spoon Radio ジャパンカントリーマネージャー
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