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日本のユニコーンを支援するCIC…「スケールアップの秘訣は『つなげる力』」

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日本のユニコーンを支援するCIC…「スケールアップの秘訣は『つなげる力』」

[マネーインサイド]CIC東京の梅澤高明会長 

#2015年に設立された日本のスタートアップ「unerry(ウネリー)」は、モバイルの位置情報をデジタル形式に変換して人々の動向を分析し、実際の場所と消費者行動を視覚化するリテールソリューションを運営している。スマートシティソリューションに技術を拡張し、2022年7月に東京証券取引所に上場した。

unerry本社は、東京都港区に位置するシェアオフィス型のスタートアップイノベーションセンター「CIC Tokyo」にある。unerryは、CIC Tokyoが輩出した初の上場企業だ。

代表の内山秀俊氏は、「CIC Tokyoは、『ここで働きたい』と思わせる空間だ。入居企業として優秀な人材を確保し、米国側と交流するなど、成長に必要な素晴らしい機会を得ることができた。」と述べた。

東京都港区に位置するCICは、総面積が6,000㎡(約1,800坪)に及ぶ、日本最大規模のスタートアップ育成・支援施設だ。スタートアップや大企業、投資会社など、300以上の企業が入居しており、大規模な人数が参加するイベントが年間200回以上開催される。

CIC Tokyoの母体は、1999年、米国マサチューセッツ州ケンブリッジのマサチューセッツ工科大学(MIT)の近くでスタートした。CICの創設者であるティム・ロウ代表は、MITでMBAを取得しており、世界最大のシェア型研究施設であるLabCentral(ラボセントラル)の共同創設者でもある。

現在、CICは米国だけでなく、オランダやポーランドなど世界8都市に進出している。アジアでは、日本を最初の拠点とし、2020年に東京に会社を設立した。CIC Tokyoは、unerryのような成功事例を作るために、日々様々なスタートアップの支援プログラムを運営している。

これについて、CIC Tokyoを統括する梅澤高明会長に話を聞いた。梅澤会長は、世界的なコンサルティング会社A.T. Kearney(A.T.カーニー)で25年以上勤務した経営専門コンサルタント出身だ。米国と日本を拠点とするベンチャーキャピタル(VC)Scrum Ventures(スクラムベンチャーズ)のアドバイザーとしても活動している。

-CIC Tokyoならではの特色は?

▶CIC Tokyoには、大企業を含めて様々な企業が入居している。日本の産業は依然として大企業中心であるため、スタートアップが成長を加速する上でも大企業との連携が重要だ。CIC Tokyoは、大企業が積極的にスタートアップと協業できるよう、様々なプログラムを提供している。

-入居できるスタートアップの業種は?

▶業種は特に決まっていない。各スタートアップと面談し、コミュニティメンバーとして適していると判断された場合、入居することができる。特に、ヘルスケアやライフサイエンス、気候テックなど、海外からのスタートアップが主要企業だ。他のスタートアップイノベーションセンターと比較すると、CIC Tokyoにはこれらの業種が最も多いと言える。

-特典やプログラムは?

▶私たちが提供する最大の価値は、日本最大規模の施設に、スタートアップを支援する様々な提携企業やイノベーターが密集している、この環境そのものだ。人工的に提携を促進しようとしなくても、自然につながり、企業の成長に必要なヒントを得たり、ネットワークを作ることができるのがCIC Tokyo最大の価値だ。傘下のCIC研究所は、スタートアップの支援とイノベーションエコシステムの構築のために、様々なテーマ・産業別の育成プログラムを提供している。オープンイノベーション、資金調達、概念実証(PoC)などを支援するプラットフォームのような役割だ。

-協業中の主要な大企業は?

▶企業名より業種を中心に挙げると、電気、自動車、銀行、消費財、重機、化学、住宅など、約40社だ。いずれも各分野でトップクラスの企業と言える。

/写真=CIC Tokyo

-スタートアップが一つの場所に集まるとどのような相乗効果があるのか?

▶スタートアップの事業はそれぞれ異なるが、共通する段階がある。互いに情報を交換したり、教え合いながら、成長に必要なノウハウを学ぶことができる。また、互いに励まし合うことで、様々な壁にぶつかったときに克服することも可能だ。投資会社も入居しているため、日常的に行われる様々なイベントは、スタートアップが投資家を見つける良い機会となる。大企業にも囲まれているため、大企業の資産を活用しながら成長を加速する機会も作れる。このような環境そのものが力の源であり、相乗効果を生み出す。

-CIC Tokyoが日本のスタートアップエコシステムに貢献する点を評価するとしたら?

私たちが特に重要視しているキーワードは、グローバル、ディープテック、多様性の3つだ。CIC Tokyoは世界と密接に繋がっており、スタートアップを世界に送り出すパイプラインとして貢献している。米国のスタートアップも多く入居しており、日本と海外の架け橋の役割を担っている。

-日本政府のスタートアップ育成5か年計画による変化はあるのか?

▶スタートアップの分野は非常に活気がある。これまであまり注目されなかったディープテック系スタートアップの数が増え、資金調達も積極的に行われている。政府レベルの支援もあり、海外進出への意欲が強く見られる。CIC Tokyoは、グローバルとディープテックをキーワードに取り組んでいるため、応援団として積極的に役割を果たしたい。

-韓国はIPO中心のイグジット戦略が多いが、日本はどうか?

日本も韓国と同様に圧倒的にIPOが多いイグジット(Exit)市場だ。VCは主にIT分野に投資してきたため、ディープテックスタートアップを育成する役割を果たせるVCが少なかった。しかし、最近では政府だけでなく、日本のスタートアップエコシステムのメンバーも、大企業とのM&Aを通じたイグジットの重要性を認識しているため、徐々にM&Aというイグジット経路が強化されると予想されている。

-日本進出を目指す韓国のスタートアップにアドバイスするとしたら?

▶日本で「適切なパートナー(Right Partner)」を見つけることが重要だ。韓国と日本は地理的にも文化的にも近いため、パートナーを見つけるのは難しくないだろう。日本で大企業と協業したり、投資を受けたり、場合によっては日本のスタートアップと手を組むこともできる。お互いをよく理解しながら事業の成長に合ったパートナーを見つければ、日本での成功の可能性も高まるだろう。



<画像=CIC Tokyoの梅澤高明会長 /写真=チェ・テボム記者>

原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024022710313264073



/media/UNICORN FACTORY
記事を書いた人
UNICORN FACTORY

2021年に発足したUNICORN FACTORY(ユニコーンファクトリー)は、MONEY TODAY(マネートゥデイ)が韓国の総合誌で初めてスタートさせたスタートアップ専門のメディアプラットフォームです。 溢れるニュースの中でスタートアップ生態系に必要なニュースだけを厳選し深く伝えます。

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