ニュース 2024.08.09

どんな服でも完璧に着こなす「AIモデル」登場…ファッション業界に新風

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どんな服でも完璧に着こなす「AIモデル」登場…ファッション業界に新風

[スタートUPストーリー]CodiMeのチョン・ジヘ代表

「ファッション業界で、撮影費は莫大な支出項目の一つです。一回の撮影に数百万ウォンから数億ウォンかかることも珍しくありません。」

CodiMe（コディミー）は、ファッションEコマースで、高価な衣装撮影費の問題を解決してくれるAI（人工知能）ソリューション「Potoo（ポトゥー）」の開発企業だ。Potooは、生成型AIを基に、バーチャルモデルが衣服や装飾品を着用したクオリティの高い画像を生成してくれる。最近、CodiMeのチョン・ジヘ代表（写真）は、ソウル広津区キャンパスタウン企業成長センターでのインタビューで、「先月クローズドベータテストを終え、本格的なサービスを開始した。期待していた主要顧客からも大きな反響を得ている。」とPotooについて話した。主要顧客は、東大門・南大門の衣類市場で服を直接仕入れ、オンラインで販売する中小規模の販売者たちだ。

チョン・ジヘ代表によると、東大門などの卸売市場で衣類を仕入れる販売者には、商品だけでなくモデルの着用写真も同時に提供されるという。このため、オンラインショップでAという衣類を検索すると、異なる販売者でもモデル着用写真が重複することがある。

最近のα（10代）・MZ（20～30代）世代は、主に画像検索で欲しい服を見つけて購入する。しかし、消費者に見せる着用写真を撮影するためには、モデル、カメラマン、スタジオを手配しなければならず、最終的に画像を受け取るまで2週間ほどかかる。これにはかなりの費用がかかるため、結局は販売者同士の価格競争につながる。売上が増えても収益性は全く改善されないという悪循環が続くのだ。

チョン代表は、「外国人モデルを1日雇うのに約300万ウォン（約32万円）かかり、さらにカメラマンやスタジオのレンタル費用が加わると、総費用は億単位まで跳ね上がる。」とし、「しかも、モデル着用写真の撮影準備は数ヶ月前から始めなければならない。これらの理由から、モデルや見積もり比較などの過程を経るうちに、販売者は仕入れ先から受け取った写真を使おうと思うようになる。」と話した。中小規模の販売者は、資本や時間を投入するのが難しい。商品写真のクオリティが売上に大きく影響を与えることを知りながらも、代替手段がないため、仕入れ先から提供された写真をそのまま使わざるを得ないのだ。

Potooは、中小規模の販売者のこのような問題を解決してくれるソリューションだ。商品の写真と情報をアップロードすると、ファッションに特化したAIがそれを学習し、バーチャルモデルによる様々な着用写真を生成してくれるのだ。記者が、Potooで「ジーンズ」と「ヨーロッパ風の背景」を設定し、生成ボタンを押すと、約1分後にバーチャルモデルが指定されたジーンズを着用して様々な角度でポーズをとった画像が生成された。

チョン代表は、「Potooの最大の特徴は、実在しないバーチャルモデルを活用することで、著作権や肖像権の問題を解決し、無制限に着用写真を作成できる点だ。」と話した。似たようなAIサービスとの違いについて尋ねると、「ほとんどの場合、モデルの顔や背景だけを変えるイメージインペインティング方式なので、服の魅力や個性を十分に表現できない。」とし、「服の形状から質感まで完璧に表現するAI技術が私たちの競争力だ。」と強調した。

CodiMe・チョン・ジヘ代表/写真=CodiMe

CodiMeは、サブスクリプションサービスを通じて、価格競争力も確保した。月額1万2,000ウォン（1,300円）からで、12万ウォン（約13,000円）台のプレミアムサービスまで、必要に応じてオプションを選択できるようになっている。中小規模の販売者だけでなく、韓国内のファッション分野の大企業ともPoC（概念実証）を進めている。

成均館大学ソフトウェア学科4年生で現在休学中のチョン代表は、キャンパスタウン企業成長センターで無料の作業スペースを積極的に活用したという。また、毎週、労務や会計など、学校では学びにくい起業実務や専門家のメンタリングプログラムを頻繁に利用したことが、事業アイディアの実現に役立ったと話した。

さらに、「イメージコンテンツが重要なファッション市場で、AIを活用したモデル着用写真の生成は、市場の二極化を緩和してくれるだろう。これにより、誰もがクオリティの高い画像で、市場競争力を持つことができる。」とし、「ファッション市場の構造自体を革新し、未来を変えていきたい。」と話した。