【CES 2024】想像以上のAX(AI転換)トレンド...AI、個人領域へ
【CES 2024】想像以上のAX(AI転換)トレンド...AI、個人領域へ
世界最大の家電・情報技術(IT)展示会CES2024が12日(現地時間)に閉幕した。9日から4日間開催されたCES 2024はAIで始まり、AIで幕を閉じた。予見されたことだった。昨年、生成型AIへの関心が高まり、多くの企業が独自のAI技術の確保戦に参戦し、今年はこれを外部に公開する最初の年だったからだ。CES 2024の現場は、予想を上回るAI大流行レベルだった。参加企業のほぼ全てがAIを叫び、そうでないところは流行に乗り遅れた企業に映るほどだった。
CES2024では、エンタープライズ市場で活躍していたAIが、スマートフォン、テレビ、PC、洗濯機などの日常機器に領域を拡大していることが確認できた。パーソナライゼーションされたAI技術の登場、AX(AI転換)時代の出発を意味する。
違いはあったが、全体像は同じだった。消費者が使用する様々な機器にAI機能を搭載することが最終目標であり、これを達成するための方法論は、各機器のメモリーを一種のストレージのように活用し、これをすべて接続し、限られた個人空間でのみデータが行き来する分散型AIネットワークの構築だ。このため、業界はより小さく、より速く、エネルギーをより少なくする超高効率技術に集中した。
グループの総帥や最高経営責任者(CEO)など韓国内外のビッグショットもメディアカンファレンスや懇談会などを通じて、今年はAX競争の全面戦が繰り広げられると予想した。
SKのチェ・テウォン会長は、「(AI市場は)まだ始まったばかりだ」とし、AI市場に対応するために系列会社が共に活動する体制を構築する考えを示した。実際、SKはCESで7つの系列会社の統合館を設け、AIとエコモビリティビジネスエコシステムをアピールした。
現代自動車グループのチョン・ウィソン会長も「安全のためにITを多く取り入れている。まだ先は長い」とし、未来のモビリティ事業における勝負どころはソフトウェア(SW)にあると強調した。SWベースの自動車(SDV)、スマートな頭脳を持つモビリティの開発が目標の指向点であることを明らかにした。
CES2024のテーマを「みんなのためのAI(AI for ALL)」と提示したサムスン電子のハン・ジョンヒ副会長は、巨大言語モデル(LLM)ベースの生成型AIの急成長度に注目した。ハン副会長は「生成型AIの登場でロボットに対する可能性が大きくなった」とし、「ロボットは急成長するだろう」と展望した。また、17日のアンパックイベントを通じて公開予定の初のオンデバイスAIスマートフォン「ギャラクシー24」と、CES2024で公開したAIコンパニオン「Ballie(バリー)」など、生成型AI搭載機器を拡大し、AIハブに接続する構想も打ち出した。
LG電子のチョ・ジュワンCEOは「AIを超えた共感知能」とのアジェンダを提示した。次々にAI技術が開発される中、自社開発したAIエンジンを活用して個人デバイスを有機的に接続するという構想だ。その差別点として、開発中の「LG AI Brain(ブレイン)」を挙げた。
グローバル企業も積極的なAIビジネス戦略を打ち出した。生成型AIの出現による既存デバイスの役割変化に迅速に対応する姿を見せた。クアルコムのクリスティアーノ・アモンCEOは「オンデバイスAIは、インターネットの接続がなくてもAIが自ら駆動するもので、ChatGPTの登場以降、関連AIチップの開発競争が熾烈(しれつ)だ」と話した。アモンCEOは「AIはデバイスの使い方に変化をもたらし、コンピューティングプラットフォームも変える。スマートフォンも別の役割を果たすようになるだろう」と予想した。
インテルのパット・ゲルシンガーCEOは「AIの発展速度は目に見えないほど速い」とし、対応に遅れると競争に取り残される可能性があると警告した。AI関連の規制については、「AIは速く、政治は遅い」とし、すぐに整理されることはないとの見方を示した。制度や規制に対する懸念よりも、技術競争に集中すべきだということだ。
CES 2024の参加企業は展示品を通じて、今年のAI事業のビジョンを提示した。サムスン電子は別途用意した「Ballie」のショールームで、司会者と「Ballie」が一緒にコミュニケーションしながら作り出す様々な状況を演出し、AIの進化像を見せた。
LG電子は未来型コンセプトカー「Alpha-able(アルファブル)」とミニロボットの形をした「スマートホームAIエージェント」でAIの未来を描いた。「Alpha-able」と「AIエージェント」の両方とも、家の中の機器との連動を通じたスマートな統合管理をコア機能として備えている。現代自動車はロボティクス技術を活用した物流作業の改善など、未来の顧客体験の変化を、SKはAIと電気自動車の関連技術などを披露した。
TCLは昨年9月にドイツのベルリンで開催された家電専門展示会IFAで初めてテレビ用AIチップセットを公開したのに続き、CES2024でもアップグレードしたAIプロセッサー「TCL AipQ Ultra」を発表した。パナソニックは展示ブースの入り口に別のAIアバターショールームを設け、来場者がAIアバターと自由に1対1の会話をすることができるようにした。
CESの主催機関である米消費者技術協会(CTA)は、アンベールイベントを通じて180社が展示した異色の製品を紹介した。CTAは、ホットアイテムとして、Verge(バージ)モートサイクルの視覚センスが搭載された「TS Ultra電気モーターサイクル」、脳卒中患者のリハビリを支援する仮想現実ゲームであるPalmplug(パンプラグ)の「Theraplay(テラプレイ)」、XREAL(エクセリアル)の「Air2 Ultra拡張現実サングラス」などを挙げた。
CTAのキンジェイ・パブリジオ専任副社長はCES2024について、「アクセシビリティ、デジタルヘルス、フードテック、モビリティとスマートホームの分野で様々な製品が発表された中、あらゆる場所でAIを見かけることに驚かない展示会だ」と話した。
<9日(現地時間)に開幕した世界最大の家電・情報技術(IT)展示会CES2024が4日間の日程を終えて閉幕した。米ネバダ州ラスベガスのコンベンションセンター・セントラルホールの入り口で観覧者が退場している。=ラスベガス(米国)>
原文:https://www.etnews.com/20240114000005
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