無人店舗とロボット、人間の共存...未来の食生活をコーディネートする

無人店舗とロボット、人間の共存...未来の食生活をコーディネートする

現代経済研究院とKB経営研究所の資料によると、韓国の成人1人当たりのコーヒーの消費量は2018年は年間353杯で、世界平均消費量132杯の約2.7倍に達する。世帯別支出は2014年7,587ウォン（約835円）から2018年には1万5,815ウォン（1700円）を記録し、5年間で108%以上増加した。

コーヒー消費量の増加は、世界のコーヒー市場専門調査機関であるユーロモニターの資料でも確認できる。2019年、ユーロモニターは世界各国の2007年と2018年のコーヒーショップの市場規模とコーヒー豆及びミックスコーヒー製品の市場規模を比較分析した。これによると、韓国の場合、コーヒーショップの市場規模は2007年の6億ドル（約862億8,300万円）から2018年には推定43億ドル（約6,181億6,500万円）に急増したが、コーヒー豆及びミックスコーヒー製品の市場は2007年の11億ドル（約1,581億3,500万円）から2017年は19億ドル（約2,731億4,300万円）で微増にとどまった。2018年基準で、韓国のコーヒーショップ市場は世界3位だ。

新型コロナウイルスの感染拡大以降、社会的距離規制（韓国の防疫政策）やコロナ禍による社会的雰囲気などに伴い、営業を中断したり、廃業したりするコーヒー飲料店が多くなると予想された。しかし、コーヒー専門店は2022年6月現在、2万8000店余りで、コロナの流行が始まった2020年比79%増加した。これは同時期前の外食業の増加率である5%より16倍高い数値だ。

日常生活の中で、若い世代は簡単なパンとモーニングコーヒーで朝食を済ませ、通勤中に好きなカフェでコーヒーを買う。カフェで長期間勉強をする様子や、教会内にできたカフェを今ではよく見かけるようになった。

現在、コロナによる各種規制は緩和されたが、決してコロナ禍以前には戻れない。3年間であらゆる分野で急速に第4次産業技術と生活習慣が変化し、非対面サービスが主流になった。どこでもキオスクの無人注文機を見ることができ、スマートフォンアプリによる注文で待ち時間を最小限に抑えることができる。

このような時期に、新しい起業アイテムとして無人店舗事業が登場した。

「社会的距離規制」が緩和され、規制に縛られていたカフェなど各種施設が再始動している。無人店舗や無人カフェは衰退するというのが業界の支配的な考えだったが、すでに多くの消費者が無人のビジネス状況に慣れている中で、「無人」だからこそ可能なビジネスモデルが進化した。成長率も順調に伸びている。韓国の場合、キオスクの市場規模は2006年の600億ウォン（約66億1,000万ウォン）から、2019年には2,500億ウォン（約2,75億4,700万ウォン）まで成長し、年平均14%の成長率を示した。

韓国のカフェ市場は大きく3等分されている。スターバックスのように高級インテリアと大規模な店舗、スペシャリティを前面に打ち出した大企業型ブランドカフェ、低価格と大容量で成長した中小企業の低価格コーヒーブランドカフェ、規模は小さいが顧客の好みに合わせて様々なコーヒー豆とスペシャリティを販売する個人小規模カフェに分けられる。

「社会的距離規制」により廃業が最も多かったのは、個人経営の小規模カフェだった。店舗税や人件費など膨れ上がる諸費用を上回る売上が発生せず、多くの店舗が廃業せざるを得なかった。その隙を狙ってテイクアウトを売り物にした低価格ブランドが台頭し、無人カフェブランドも登場し始めた。

現在、無人カフェの自動販売機は、単純な自動販売機を越え、デジタル先端センサーとIoT（モノのインターネット）を組み合わせたウェブソリューションとアプリケーションを提供しており、AIを搭載した売上管理だけでなく、予想売上分析や原材料の在庫管理まで行っている。

<Mukbang VenturesはIoTカプセルコーヒー自動販売機を開発し、無人カフェ市場にスターバックスのカプセル無人コーヒー専門店「M☆V Lab」ブランドを開発し、店舗を増やしている。写真=モクパンベンチャーズ>

モクパンベンチャーズはIoTカプセルコーヒー自動販売機を開発し、コーヒー抽出機とスターバックスなどのカプセルコーヒーを使用してスターバックスカプセル無人コーヒー専門店「M☆Vラボ」ブランドを開発し、店舗を増やしている。

10月24日、公共放送KBSのニュースは「青南台（市民公園）にバンカーギャラリー造成、バンカーでコーヒーを飲む」と伝えた。大統領室と自治体首長が協業して設置したカプセル無人コーヒーマシンだ。現在、全国の自治体の首長と協議して設置案を検討している。

現在、様々な場面でロボットが使われている。産業現場ではすでに以前からあり、新型コロナウイルスのパンデミックが起こって以降、人間の生活全般にロボットと人工知能(AI)の融合が進んでいる。食生活におけるロボットも増えた。チキンを揚げるロボット、コーヒーを作るロボット、ビールを注ぐロボットなど、100%ロボットで構成されたキッチンも登場した。材料を準備し、調理し、盛り付け、さらには配膳までする。

このような変化に大小のノイズが発生することはある。しかし、変化は止められず、積極的に受け入れ、迅速な対応で変化の流れを主導しなければならない。

モクパンベンチャーズはフードコンテンツ専門企業として、様々な技術分野と提携し、変化の最後の段階となる食生活文化の先導を準備している。IoTを取り入れた無人カフェの開始後、人とロボットが協働する無人ロボットホープ店を準備中で、100%ロボットで運営される無人韓国料理店をIT企業と協業してオープンすることを目指している。

フードコンテンツと先端技術との連携を通じ、起業アイテムを開発し、様々な支援で起業者には持続可能な収益創出を、顧客には確かな食品を提供することが、店主と顧客のためになるだろう。

<画像=モクパンベンチャーズのイ・ジョンテク代表。写真=モクパンベンチャーズ>

原文：https://www.etnews.com/20231207000204