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韓国政府、気候テック産業を育成...2030年輸出100兆ウォン達成へ

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韓国政府、気候テック産業を育成...2030年輸出100兆ウォン達成へ

韓国政府が「気候テック産業育成戦略」を公開し、2030年に輸出100兆ウォン(約10兆9,846億6,200万円)を達成するという目標を提示した。2030年までにユニコーン企業10社を育成し、雇用も10万件を創出する。政府はまた、人工知能(AI)などを活用して気候災害に先制的に対応する「気候危機強化対策」も策定した。科学的な予測に基づき、将来の気候リスクを予防するという構想だ。

「2050炭素中立グリーン成長委員会」は22日、政府ソウル庁舎でハン・ドクス首相主宰の今年第4回目の全体会議を開催し、こうした内容を盛り込んだ「気候テック産業育成戦略」を公開した。また、この日の会議で「第3次国家気候危機適応強化対策」を審議・議決した。国家炭素中立グリーン成長基本計画2023年履行点検計画」も発表した。

政府はまず、気候テック産業の育成戦略として2030年までにユニコーン企業10社育成、輸出規模100兆ウォン(約10兆9,846億6,200万円)達成、新規雇用10万件創出の目標を提示した。気候テック産業は温室効果ガスの削減、気候変動の適応技術を活用する関連産業を指す。政府は気候テック産業を大々的に育成するためにR&D・投資の拡大を支援し、カーボンニュートラル革新技術の確保と商用化をリードする。

政府はまず、産業技術革新ファンド内の専門ファンド・超格差ファンドを新設し、4,000億ウォン(約439億3,300万円)以上の政策ファンドをつくる。企業型ベンチャーキャピタル(CVC)、インファクト投資など企業の環境・社会・ガバナンス活動(ESG)と連携し、2,000億ウォン(約219億6,300万円)規模の民間投資を活性化する。企業のスケールアップのための融資保証など、気候金融は2030年までに8兆ウォン(約8,782億5,200万円)規模に拡大する。気候テック産業と「K-タクソノミー」を連携した認証で、約135兆ウォン(約14兆8,225億1,000万円)規模で民間5大金融グループの資金も調達する。

また、有望な気候テック技術が産業現場で活用されるよう、技術開発、実証、事業化過程を連携した1兆ウォン(約1,097億9,600万円)規模の気候問題解決型大規模R&Dを新設する。現場の需要に合った技術を選定し、実証、標準・認証開発を並行して行うR&Dプログラムを企画する。

革新調達の連携・規制改革などで初期需要を牽引(けんいん)し、早期事業化を支援する。技術開発、革新製品指定、優先購買につながる事業化過程を統合・連携した「需要連携型R&D」を拡大する。調達連携支援事業、折衷交易など、公共市場で初期需要を牽引する。

政府はこの日、「第3次国家気候危機適応強化対策」も確定した。気候変動による被害が予想より早く深刻化し、従来の対策だけでは気候危機の被害・予防に限界があるとの指摘を受けて、社会全般のインフラを強化し、現場に適用した実行計画を補強するために今回の対策を策定した。

政府は今回の対策で気候監視・予測システムを科学化し、社会インフラを改善する。弱者への支援も拡大する。

気候監視・予測を高度化するため、将来の人口、エネルギー使用動向などを考慮した気候変動予測のシナリオを改善する。これを基に、行政区域まで詳細に表示される気候変動状況地図を提供する。温室効果ガスの地上観測網の拡大、衛星を活用した観測網を運営し、削減・適応政策を科学的に評価するために活用する。省庁別に散在する気候変動の適応情報を統合提供する適応情報総合プラットフォームも構築する。

社会基盤施設も拡充する。洪水防御能力を高めるため、小河川の氾濫に対する設計頻度を100年から200年に引き上げる。人工知能(AI)洪水予報システムを導入し、予・警報を迅速に提供する。また、弱者に対する国家的な保護強化のため、弱者実態調査を行い、保護対策を樹立する。予算検討の際、気候変動のリスク度を反映する案を作成する。

環境部(省)のハン・ファジン長官は「深刻化する気候変動に対する科学的な予測を基に、将来の気候リスクを予防できる適応基盤を構築していく」と話した。

トップ画像:<写真=ゲッティイメージバンク>
原文:https://www.etnews.com/20230622000179

/media/電子新聞
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