銀行を早期退職した50代男性がフィンテックインターンに入社した理由
銀行を早期退職した50代男性がフィンテックインターンに入社した理由
- Honest Fundの最高齢インターン、イ・ジュソン氏
- 2018年新韓銀を早期退職
- 大学編入後ビッグデータの勉強
- 今年3月、54歳でインターン開始
- 「会社員に対してデータ講義したい」
2015年に公開したハリウッド映画『マイ・インターン』は、スタートアップの最高経営(CEO)を務める30代女性の下で働く70歳のおじいさんインターンの話だ。韓国にも映画の中の主人公と似た人物がいる。
メガバンクで20年余り働いて退職した後、今年3月からオンライン投資連携金融(P2P金融)企業Honest Fundでインターンとして働いているイ・ジュソン氏(54・写真)の話だ。
1970年生まれのイ氏は漢陽(ハニャン)大学会計学科を卒業後、新韓銀行に入行して約20年を勤めた。最前線の営業支店で約13年間、中小企業金融営業業務などを担当し、約7年、本店で人的資源開発(HRD)関連の仕事をした。2018年に次長職級で早期退職し、20年間のバンカー生活を終えた。
イ氏の周辺には本業を辞めた後、退職金をもとに個人事業をしたり、これまでの経験を活かして講演活動をするケースが多かったという。しかし、イ氏の選択は違った。彼はビッグデータを勉強してみることを決心した。
イ氏は「HRD部門で教育企画業務を行ったとき、職員の教育履歴などをデータ化し、カスタマイズされた教育課程を開発したかったが、知識やインフラが不足して結局成功できなかった」とし、「その時からデータをうまく管理する方法を学びたいという気持ちがあった」と話した。
そうしてイ氏は高麗(コリョ)サイバー大学のビッグデータ学科に編入した。高齢で新しいことを学ぶプロセスは容易ではなかった。イ氏は「用語も難しかったし、コンピューターロジックが私の思考では理解できないことも多かった」とし「他の受講生より学ぶ速度が遅かった」と伝えた。だが、勉強を続けてみると少しずつコツを掴み始めた。約3年間の勉強の末に今年の2月に学位を取得した。
「学校で学んだことを実務で使ってみたかったんです」。イ氏の考えとは違って、仕事を探すのは容易ではなかった。イ氏は「お金を出しても実習をしたかったのに機会がまったくなかった」とし、「企業は初心者よりもまさに実務に使える人々を望んでいたからだ」と話した。企業の立場では50代の彼の年齢も負担になっただろうという説明だ。
しかし、Honest Fundから機会が来た。たとえインターンという役職でも嬉しい気持ちで応じた。他の人と同じように自己紹介書も提出し、面接も経て堂々と合格した。3月からHonest Fundの人工知能(AI)ラボでインターン社員として勤務している。同僚インターンの年齢は20代だ。イ氏は「Honest Fundはフィンテック企業であり、私が銀行の経験が多かったために、少しは役に立つと思って合格にしたようだ」と話した。
イ氏は現在データモデリング業務を担当している。今でもよく分からないことが多いという。イ氏は「頭の中にパズルのように割れている知識をつなぐのが難しい」とし、「私が教授と呼んでいるラボ長(シン・ユンジェCDO)がいつも助けてくれる」と話した。職級の代わりに英語名を呼ぶ社内文化のためか他の仲間たちとも年齢に関係なく過ごしているという。
イ氏に目標を尋ねた。真っ先に素朴な答えが帰ってきた。イ氏は「学ぶことも面白く、会社の雰囲気も良い」とし、「正式な職員に転換していただいて、Honest Fundの一員として役割を果たせれば一番良い形だ」と話した。新しい分野に挑戦し、第二の人生を送っているイ氏は会社員を対象に講演やメンタリング活動もしたいと話した。
イ氏は「ビッグデータを学んでおけば業務効率性を大きく改善できることを広く知らせたい」と話し、「エクセルが何であるかわからなかった方がエクセル教育を聞いた後、業務効率が大きく上がるのと同様」と説明した。続いて「Pythonのようなものは難易度が難しくなく、誰でも簡単にアクセスできる」とし、「ITと全く関係ない私が50代という年齢で飛び込んだようにビッグデータがそれほど進入障壁が高くないことを知らせたい」と話した。
イ・イニョク記者: twopeople@hankyung.com
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