15秒だけ見れば「偽物」か判断できる… AIで「コピー商品問題」解決できるか
15秒だけ見れば「偽物」か判断できる… AIで「コピー商品問題」解決できるか
- 写真・商品説明・価格など比較
- MARQVISIONのAIは「削除申告」まで
- Amazonはモニタリング後に直接削除
「コピー商品問題」は、長い間オンラインショッピング市場の悩みでした。近年、高価な製品を取引するブランド品プラットフォームと限定版の製品リセール(resell・再販売)プラットフォームが登場し、コピー商品の販売問題が一層浮き彫りとなりました。消費者がコピー商品の問題に敏感になっていることを受け、一部のショッピングモールは「コピー商品であった場合、全額補償」などといったキャッチフレーズを打ち出し、自社のモールが販売している製品は正規品であると強調したりもしています。果たしてオンラインショッピング業界はどのようにコピー商品と正規品を見分けているのでしょうか。
オンラインショッピングモールが正規品とコピー商品を区別する技術の核心は人工知能(AI)です。AIは、製品の販売ページで、商品の写真と正規品の写真を比較分析します。また、商品説明に記載された説明文、販売価格、商品購入者のレビュー、販売者情報などを把握し、正規品・コピー商品の有無を判断します。
これらの技術だけ専門に開発してサービスを提供するスタートアップもあります。AIソリューション企業MARQVISION(マークビジョン)は現在、23カ国60以上のオンラインショッピングモールで偽造品を摘発するサービスを提供しています。偽造商品の販売ページを申告して削除するように依頼するシステムまで構築しています。
最近では、大型オンラインショッピングモールではなく、個人が運営するウェブサイトで販売される偽造品を検出、申告する「フェイクウェブサイト」のモニタリングサービスも開始しました。このサービスでは、Google(グーグル)やYahoo(ヤフー)、NAVER(ネイバー)、Daum(ダウム)、Baidu(バイドゥー)など、世界12の検索エンジンで確認可能なすべてのウェブサイト内のコピー商品流通状況を消費者に公開します。
米国のAmazon(アマゾン)は、2019年にコピー商品モニタリングプログラム「プロジェクトゼロ」を発売しました。製品の製造メーカーがAmazonに製品ロゴ、トレードマーク、製品の細かな特徴に関する情報を提供すると、AmazonのAIが販売ページ内の商品をスキャンしてコピー商品を摘発するシステムです。偽造品と判断されると、商品の販売ページは削除されます。
写真ではなく実物を見て、ブランド品かを鑑別するAIシステムもあります。米ニューヨークのスタートアップ「Entrupy(エントラピー)」は、AIベースの携帯用顕微鏡カメラで偽造品を判別するシステムを構築しました。AIは物を約260倍まで拡大し、革の粒子の小さな隙間や過度な色塗りなどを見つけ、コピー商品か否かを区別します。正規品・コピー商品の判別には約15秒しかかからず、精度は98%にも達するといいます。
AI技術が発達していますが、まだコピー商品の流通を完全に遮断することはできていません。コピー商品も着実に進化しているからです。このため、現在では正規品・コピー商品の判別をAIにだけ任せるわけにはいかない状況です。
あるブランド品の関係者は「高価な商品は素材、仕上がりなど細かな部分を確認してみると、正規品とコピー商品に違いが必ずある」とし「このため業界では依然、正規品・コピー商品の鑑別士を別途採用して商品を確認している」と話しました。
その上で「単に正規品かコピー商品かを区別する技術だけに依存するのではなく、コピー商品が流通した場合、流通業者が消費者に補償するなど、積極的な対応も必要だ」と話しました。
写真:ゲッティイメージ
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