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ChatGPTを導入した韓国スタートアップ

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ChatGPT登場後、全世界で人工知能サービスブーム… AI専門スタートアップ注目

2022年12月1日、OpenAI(オープンAI)のChatGPT(チャットGPT)が世に登場したのち、世界の対話型AI市場が拡散しはじめた。AI市場に新たな風を起こしたChatGPTを急速に導入した企業が続々と登場し、韓国でもChatGPTを活用してサービスを高度化している事例が増えている。いわゆる、巨人の肩に乗り、より大きな飛躍を遂げているのだ。

ChatGPTの登場以降、人工知能(AI)産業に追い風が吹き、市場はさらに拡大する見通しだ。2021年、グローバル市場調査会社IDCは、超巨大AIを含む全世界のAI市場規模は5,543億ドル(約73兆4500億円)に達すると分析した。これは、2022年12月のChatGPTの登場を算定していない結果であり、多くの専門家は、人工知能市場がこれよりはるかに大きくなると予想している。

ChatGPTは、現存最高レベルの自然言語処理能力を備えていると評価されている。このように優れた性能を持つ超巨大AIの出現により、韓国の人工知能業界も急速なスピードで発展を図り、進化している。最近では、ChatGPTのような高性能モデルをサービスに適用し、技術を高度化するための様々な試みが行われている。


Skelter Labs、ChatGPT導入で、より自然な会話でタスクを遂行するチャットボットサービスで技術力強化

韓国を代表する人工知能(AI)企業Skelter Labs(スケルターラボ)は、自社の対話型AIソリューション「AIQ.TALKチャットボット(chatbot)」にChatGPTを連動し、より自然な会話能力を備えたタスク遂行チャットボット技術の実装に拍車をかける。韓国最高レベルの対話型AI技術力を備えたSkelter Labsは、「自然な会話」と「タスク遂行」を同時に行うことができるチャットボットサービスを提供している。これにChatGPT連動を通じてAIQ.TALKチャットボットソリューションの強みだった「自然な会話」技術レベルをさらに引き上げながら、チャットボットサービス品質を向上させた。

ChatGPTが連動し、既存のAIQ.TALKチャットボットが対応しにくかった発話者の質問に対する回答も、超巨大AIのチャットGPTが処理できるようになり、既存技術を補完し高度化を図ることができるようになった。これをもとに、予約、注文、問い合わせなど、ビジネス用途のチャットボットはもちろん、人工知能(AI)コンタクトセンター(AICC)などの相談領域でも、より自然な対話でタスクを遂行するチャットボット運用が可能になると期待される。

AIQ.TALKチャットボットには、発話者の意図を把握し、状況に合ったチャットボット技術を自動的に適用して自然な対話フローを作る、独自技術のDialogue Manager(ダイアログマネージャー)技術が適用されている。Dialogue Managerが状況に応じて超巨大AIエンジン、あるいはSkelter Labs独自開発エンジンの中から適切なものを選択適用でき、より自然なチャットボット対話が可能になる。Skelter LabsはChatGPTに限らず、複数の超巨大AIモデルを活用し、より自然な対話フローを提供できるよう、チャットボット技術を継続的に高度化していく計画だ。


Wrtn Technologies、超巨大AIを適用した文章生成AIサービス発表

生成型AIサービススタートアップであるWrtn Technologies(リュートンテクノロジーズ)は、ChatGPT、NAVER HyperCLOVA(ネイバーハイパークローバ)などを活用して生成AI事業を営んでいる企業である。Wrtn Technologiesが運営しているAIコンテンツプラットフォーム「Wrtn」は、広告文やブログポスティングをはじめ、様々な文の草案を作成してくれるサービスだ。Wrtnは、NAVERのHyperCLOVAとGPT-3.5、独自モデルなど、超巨大生成AIを基盤に、プラットフォーム内に50以上の業務状況に活用できるツールを備えた。コピーライティングだけでなく、簡単なキーワードだけを入力するだけで草案を生成し、イメージまで作ってくれる。

最近は、企業向け人工知能(AI)文章生成サービス「Wrtn Document(リュートンドキュメント)」をリリースし、サービス領域を拡大した。Wrtn Documentは、事業計画書や報告書作成などの業務文書の草案作成を支援するサービスだ。このサービスは、データバウチャー事業計画書テンプレートをはじめとする予備創業パッケージ、初期創業パッケージ、創業成長技術開発など、多様な支援事業用テンプレートを提供する方針だ。計画書フォームに合わせキーワードを入力して項目別草案を作成し、その後は直接内容を追加していく方式だ。Wrtn Technologiesは、韓国など非英語圏利用者もChatGPTなど、英語圏中心サービスの限界を超えて多様な生成AIを経験できるように支援する方針だ。


Allganize Korea、GPT-3.5を適用して業務に特化した企業カスタマイズ型AIソリューション提供

自然言語認知検索ソリューション企業Allganize Korea(オルゴイズコリア)は、2月にチャットGPTに使用されたGPT-3.5を自社の人工知能ソリューションに融合し、会話が可能な業務用AIソリューション「Alli(アリ)GPT」を発売した。AlliGPTは、業務に特化した企業カスタマイズ型AIとして、質問をすると企業関連文書やマニュアルなどを活用し、答える。特に企業の文書やマニュアル、最新情報をアップロードすれば「AlliGPT」で自動処理し、回答内容を更新するのが特徴だ。また、回答の真偽の把握が困難なチャットGPTの限界を克服するため、回答の出所である文書やウェブサイトを共に表示し、回答の信頼度を高めた。

最近ではAlliGPTを特化した「年末精算AlliGPT」をJOBIS&Villains(ジョビス&ヴィランズ)の税金申告・還付支援サービス「3o3(サムチョムサム)」に供給した。年末決算AlliGPTは、AlliGPTに年末決済および税関連の質問に1秒以内にカスタマイズされた答えを提供するサービスだ。3o3アプリで利用でき、「医療費支出の内訳があるのに、なぜ控除に反映されなかったのか?」のような複雑な質問にも、ユーザーが理解しやすく答える。年末決算AlliGPTは、Allganize(オールガナイズ)のAlliGPTが適用された韓国の最初の顧客事例だ。


Upstage、「AskUp」にGPT-4導入…画像内のテキストを理解して回答するカカオトークチャンネル

人工知能企業のUpstage(アップステージ)は、最近自社の「AskUp(アスクアップ)」サービスにGPT-4を導入した。AskUpは、ChatGPT基盤としてUpstageの光学文字認識(OCR)技術を組み合わせ、ユーザーが文書の写真を撮ったり送信したりすると、画像内のテキストを理解して回答するカカオトークチャンネルだ。

AskUpは、GPT-4で韓国語を含む27の言語と多様な分野の知識を活用し、英語だけでなく韓国語、中国語など他の言語にも回答が可能になった。法律、医療、教育など、多様な分野にわたる情報提供や文書も処理でき、活用性はさらに高まる見通しだ。

Upstageは、洗練されたfine tuning(ファインチューニング)を進め、ユーザーの意図と感情を感知し、ユーザーとよりフレンドリーで面白い会話を共有できるよう、AskUpをアップグレードした。さらに、継続的にユーザーの活用性を高めるため、最適化されたプロセスを適用し、AskUpの反応速度を2倍以上向上させた。Upstageは、GPT-4の導入後もハルシネーション(幻覚)やリアルタイム情報の反映が難しく、正確でない内容を提供するなどの生成AIの限界点を改善するため、一日単位更新を継続する計画だ。


韓国語環境最適化された超巨大AI登場秒読み…NAVER、Kakaoなど超巨大AI技術開発総力

韓国屈指のIT大企業NAVER(ネイバー)とKakao(カカオ)もChatGPTと比べても遜色のない韓国型超巨大AI技術開発に取り組んでいる。

NAVERは、ChatGPTより韓国語を6500倍以上学習した超巨大AI「HyperCLOVA(ハイパークローバ)X」を7月に公開する予定だ。HyperCLOVA Xは、2021年に韓国で初めて誕生した超巨大AI「HyperCLOVA」を発展させたもので、AI翻訳機「Papago(パパゴ)」・オペレーティングシステム(OS)「Whale(ウェイル)」はもちろん、上半期に公開される生成AI活用サービス「サーチGPT」にも適用される。検索特化AIだけに、大規模検索言語モデル「OCEAN(オーシャン)」が活用される。 「HyperCLOVA X」の強力な武器は、優れた韓国語能力だ。韓国人のように韓国のデータを学んだAIで、韓国状況に最適化された回答が自然に出てくると期待を集めている。

NAVERとKakaoも超巨大AIの開発に拍車をかけている。Kakaoの人工知能(AI)子会社Kakaobrain(カカオブレイン)は、今年上半期韓国語に特化した超巨大AI言語モデルko(コ)GPTのアップグレード版をリリースする計画だ。Kakaobrain(カカオブレイン)はこれを基に、早ければ今年第3四半期内にChatGPTに対応したAIチャットボットサービス「ko ChatGPT」もリリースする計画だ。

原文:https://platum.kr/archives/203921

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