MARQVISION、DST Global、Atinumなどから260億ウォンシリーズA資金調達

人工知能(AI)企業MARQVISION（マークビジョン）がFacebookとTwitterの初期投資会社として知られるグローバルベンチャーキャピタルDST Global（DSTグローバル）、韓国のVC Atinum Investment（エイティナムインベストメント）などから260億ウォン（2,000万ドル/26.5憶円）のシリーズA資金調達を行った。

投資家は3兆ドル（約3,900兆ウォン/約400兆円）規模と推定されるグローバル偽造商品市場問題を解決するビジネスモデル、IP保護業務に関連する優れたSaaS製品、多様なスタートアップ経験を持つ経営陣とIPおよび製品開発に対する専門性を備えたメンバー、シリコンバレー企業の中でも顕著に急な成長速度などを高く評価したという。

現在までMARQVISION投資に参加したグローバル投資会社は、DST Global、SoftBank Ventures、Y Combinator（ワイコンビネーター/YC）などがある。

新たに確保した資金をもとに、MARQVISIONは人材導入及び組織改編を通じた運営高度化、新規拠点オフィス拡張などグローバル市場への影響力を強化する予定だ。

また、ブランド保護サービスを超え、企業のIPを1箇所で作成、管理、保護、収益化できるようにサポートする単一のSaaS製品開発を加速する計画だ。これを通じて、IP運営の全過程をワンストップでサポートする総合IPプラットフォーム企業に跳躍するという腹案である。

MARQVISIONは、SaaSを通じて、オンライン上の偽造商品や違法コンテンツのモニタリング、除去過程という、これまでほとんどのブランドが反復的な手動作業を通じて進めていたIP保護業務を自動化している。

MARQVISIONは現在、グローバルEコマース、ソーシャルメディア(SNS)、NFTマーケットプレイス、独立ウェブサイトなど多様な領域で偽造商品の検出、および除去業務を自動化している「MARQ Commerce（マークコマース）」とオンライン上の違法コンテンツを識別し、ブロックする「MARQ Contents（マークコンテンツ）」というプラットフォームを運営している。

MARQVISIONの主要顧客社はLVMHグループ内の3つのブランドをはじめ、ポケットモンスター、Polo Ralph Lauren KOREA（ラルフ・ローレン・コリア）、GENTLE MONSTER（ジェントルモンスター）、LEZHIN COMICS（レジンコミックス）など100以上に及ぶグローバルブランドおよびコンテンツ企業だ。

サービス維持率(Retention Rate)は97％以上で、SaaS製品を導入したほとんどのブランドが離脱することなく着実にサービスの利用を行っている。

MARQVISIONのイ･インソプ代表は「消費者が偽品業者の精巧な手法に騙され、偽造商品と違法著作物を消費することが頻繁に起こっている」とし、「今回の資金調達を通じてブランド所有者がIPポートフォリオを完全に制御および保護することができるように、世界中のすべての企業のIP運営をサポートする統合SaaS製品を開発する」と伝えた。

Atinum Investmentのキム・ジェウク副社長は「過去2年間、MARQVISIONは急速に進化するグローバル偽造市場問題を本質的に解決する優れたSaaS製品を開発し、これを継続的に発展させている」とし、「知識財産権分野を含む各領域について高い専門性を備えたチームメンバーが集まっており、革新を重ねて業界をリードするIP保護管理企業となることを期待している」と伝えた。

一方、MARQVISIONは最近、世界最大のラグジュアリーグループLouis Vuitton Moët Hennessy(LVMH)から自社SaaS製品の革新性と、97％以上の精度で偽造商品をモニタリングおよび除去する高度化されたAIモデルの技術力を認められた。MARQVISIONはLVMHグループが独創性と革新性のあるスタートアップを選定する「LVMH Innovation Award（LVMHイノベーションアワード）」に参加し、データおよび人工知能分野の大賞を受賞した。

原文：https://platum.kr/archives/190497