N.THING、AgTechスタートアップIPO「本軌道」突入
N.THING、AgTechスタートアップIPO「本軌道」突入
モノのインターネット(IoT)とクラウドコンピューティング技術で、国内外の垂直農場と農場運営ソリューションを展開しているAgTech(アグテック)スタートアップ「N.THING(エヌシング)」が、サムスン証券を主管社に選定し、KOSDAQ(コスダック)上場のための最初の1歩を踏み出した。
AgTechスタートアップの上場ニュースであるだけに、今回の企業公開(IPO)に業界の動向が注目される。
業界によると、複数の事前協議とプレゼンテーション(PT)を行った後、サムスン証券を上場代表主管社に選定した。
N.THINGは、技術高度化を成し遂げた完全制御型垂直農場と農業栽培施設構築を超え、今年4月に初めて稼働を始めた農業の脱中央化(分散)モデルである「利川(イチョン)農場」を起点に、年間100トン以上の葉菜類作物を韓国大型流通会社に供給し、安定した農産物需給をアピールした。
特に、都心に位置する農場で、栽培と生産、そして流通に至るワンストップ農業バリューチェーンのビジネス機会を創出することにより、農業人口の高齢化と絶対的な人口減少に直面した農業環境で、若い層の農業への関心と流入、そして新鮮な作物に顧客が接することができる農業の新しいパラダイムを提示している。
2014年会社設立後、9年間の累積投資金は320億ウォン(約33億3,000万円)で、現在は食品、流通など主要大企業投資家から上場前持分投資(プレIPO)を誘致しており、本格上場を控えて財務的投資(FI, Financial Investors)を含む、多数の投資協議が進行中である。
一方、N.THINGは8月に、KT&Gに研究用特殊作物栽培施設受注契約を締結し、今月中に構築作業が完了する予定だ。
主管社選定からIPO申請まで、少なくとも6ヶ月以上かかるが、IPO市場の低迷が当面続く見込みで、実質的な予想上場は2024年と予測される。
2014年1月に設立されたN.THINGは、ITとデータを融合し、農作物分野の革新と、フードバリューチェーンの革新を主導するグローバルアグリフードテック(Agri-food Tech)スタートアップだ。
世界で初めて有機的接続が可能なモジュール型スマートファーム「CUBE(キューブ)」を披露した。規格化された農場である「CUBE」は、年中高品質の作物の大量生産が可能であり、自社開発した専用オペレーティングシステムを適用し、作物別に最適化された環境で、農場運営の効率を最大化した。
また、スマートファーム初の「iF 2020」建築部門のデザイン賞を受賞した。N.THINGは韓国龍仁(ヨンイン)、利川、安東(アンドン)農場と室内型垂直農場ショールームである「Sikmulsung Dosan(植物性島山)」をはじめ、アラブ首長国連邦のアブダビで農場と農場運営ソリューション供給契約を締結し、本農場構築を進めている。
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