【今月のTIPS】ATOMOM KOREA、WorksBe、MAJOR MAP

中小ベンチャー企業部が主管するティップス(TIPS, Tech Incubator Program for Startup)は、成長可能性が高いと評価されるスタートアップを、政府と民間投資会社が共に発掘し支援する、民間投資主導型技術創業支援プログラムだ。選定された企業は、技術的に検証されたと評価される。

ここ1カ月（対外公開基準）多数のスタートアップがこのプログラムに選定された。

ATOMOM KOREA

スキンケア専門ヘルスケアプラットフォーム「ATOMOM（アトマム）」を運営するスタートアップ「ATOMOM KOREA（アトマムコリア）」がTIPSプログラムに選ばれた。

ATOMOM KOREAは、TIPS運営会社であるNew Paradigm Investment（ニューパラダイムインベストメント）の2021年赤ちゃんユニコーンプログラム企業に選ばれ、TIPSの推薦を受けた。

ATOMOM KOREAはTIPSに選定され、今後2年間で5億ウォン（約5,232万円）の研究開発資金(R&D)支援を受ける。ATOMOM KOREAのTIPS事業課題は「アトピービッグデータベースのオーダーメイドアトピー予測アルゴリズムとO2Oヘルスケアソリューション開発」だ。

現在ATOMOM KOREAは、アトピーおよび皮膚健康ビッグデータ構築のためのIoT（モノのインターネット）、ウェアラブル、センサー技術を基盤とした、アトピー疾患の種類分類と皮膚分析モデル(Skin Analytics Model)技術開発を集中的に研究している。

ATOMOM KOREAクォン・テワン代表は「持続的なPMF検証により、アトピーおよび敏感性皮膚疾患者が必ず必要とするサービス開発と、しっかりとした収益モデルの構築と活性化を通じて、アトピー部門の代表性を確保するブランドになる。多人種多民族アトピー疾患者が使用するライフ＆ヘルス分野トータルケアサービスになるだろう」と伝えた。

ATOMOM KOREAは、今年5月にアトピー代表管理アプリ「ATOMOM」サービスを初リリースし、保健医療ビッグデータを活用して毎日提供されるアトピー予報とオーダーメイド型健康管理情報をサービスしている。

個人のアトピー好転も、管理と正しい生活習慣をコーチするATOMOMを通じて、AI個別コーチングサービス、ディープラーニング非対面アトピー診断サービスなどを提供している。

WorksBe

AIベースのギグエコノミー最適マッチング検索エンジン技術(OBC)スタートアップ「WorksBe（ワークスビー）」がTIPSに選ばれた。

WorksBeは、TIPS運営会社のVENTURESQUARE（ベンチャースクエア）の推薦に選ばれた。

今回のTIPS選定を通じて、WorksBeは2年間で5億ウォン（約5,232万円）の研究開発資金を確保することになり、事業化および海外マーケティングのため、最大2億ウォン（約2,091万円）の追加資金も支援を受ける機会を持つようになった。

WorksBeが今回のTIPSに選ばれたのには、最適マッチング検索エンジン(OBC)が、ギグエコノミートレンドにより、雇用市場が急速に断片化することによる求人×求職需要間の不一致問題と、既存国内外の雇用マッチングサービスの個別マッチング方式では対応しにくかった「不完全マッチング」を解決する、効果的なソリューションとして評価されたことが主な要因に挙げられる。

WorksBeのOBC技術は、個人が望む条件（e.g.曜日、時間、位置、給与、業務内容など）を毀損することなく、相互間の条件をN:Mで最適化し、不完全マッチングを解決する最適マッチング検索エンジンである。

条件を100％満たす相手がいない場合、パズルのように条件を完成させる相互補完関係のピースを組み合わせ、条件を完成させる。AI技術は、利用者が入力した条件に見えない実際の傾向までマッチングに反映するために適用される。

WorksBeが今年3月からソウル地域を対象に運営中の「THE BULJA（ザ・ボルジャ）」は、この最適マッチング検索エンジン(OBC)が適用された、時短雇用マッチングサービスだ。「THE BULJA」は、アルバイト、パートタイマー、副業などと、これらを求める求人企業に希望の条件を完成する雇用または人材を、タッチひとつで探してくれる。

この時、業務内容と職務適合性はもちろん、予想給与および移動距離まで計算し、希望の時間に希望の所得（人件費）を達成できる最適な勤務スケジューリングまですべて教えてくれる。「THE BULJA」は、現在求職者10万人、求人企業9000社が利用中であり、毎月30%以上と高速成長中だ。

WorksBeのキム・ヒョンホ代表は「TIPS事業を通じて、AI最適マッチング検索エンジン(OBC)を高度化し、適用範囲を採用から勤務配置および管理に拡張することに拍車をかける」とし「希望する条件がいくら複雑であっても、最高の機会を逃さずに探すことで、中小規模事業主と短時間労働者が、採用だけでなく、実際の勤務過程でも直面する不完全マッチング問題を根本的に解決するだろう」と明らかにした。

また、「運営中の『THE BULJA』サービスを通じて検証されたOBCソリューションを、多様な企業やフランチャイズ、プラットフォーム、SaaSなど、ITサービスなどに供給することで、パートナー企業が自社の加盟店や顧客に差別化された採用、人材管理サービスを提供できるようにする計画」と伝えた。

MAJOR MAP

AIベースのオーダーメイド進路サービスを提供する「MAJOR MAP（メジャーマップ）」がTIPSスプログラムに選ばれた。

「MAJOR MAP」はAIベースの進路ソリューションを提供するエドテック会社だ。2019年から学科データを収集し分析した「MAJOR MAP」という学科検索エンジンを運営しており、37万人を超えるユーザーが、学科探索のために500万回以上照会したサービスだ。

MAJOR MAPのイ・ジュンフン代表は「MAJOR MAPは生涯同じ会社勤務の文化が消え、能力中心の社会に変わる現場の需要に合わせ変化する中高等学校現場の多様なニーズに対応できるよう、設計されたサービス」とし「MAJOR MAPは技術を通じて、教育の需要者である学生とサプライヤーである先生を助け、教育の質を高めることがミッション」と述べた。

原文：https://platum.kr/archives/198431