Hashed、2023年に計29件、368億ウォン投資

ブロックチェーン専門投資会社Hashed（ハシェッド）が2023年に計368億ウォン（約40億3,300万円）の投資を行った。

今年、Hashedは計29件の投資を行った。分野別では、ブロックチェーンインフラ21%、ゲーム21%、金融21%などが同様の割合を占め、IP及びコンテンツ関連のスタートアップが14%で続いた。この他、O2Oプラットフォーム、共有経済、人工知能(AI)スタートアップのうち、長期的にブロックチェーンインフラスを活用できる様々な初期スタートアップに投資した。国別では、韓国が38%で最も多く、北米21%、欧州7%、そしてシンガポールなどその他のアジア地域が34%を占めた。

新規投資企業は計20社で、大半がシードからシリーズA段階の初期スタートアップだ。共有シーケンシングレイヤー開発会社Radius（ラディウス）、Web3.0ゲームベンチャースタジオのDGV（ディセントライズドゲーミングベンチャーズ）、バーチューバープラットフォームIZUMO（イズモ）の運営会社AnotherBall（アナザーボール）、Web3.0ゲーミングスタジオDeLabs（ディーラボズ）などだ。

フォローアップ投資企業は計9社で、「Archway」、モバイルベースのPOSプラットフォーム「payhere（ペイヒアー）」、デジタル資産カストディ脱中央化APIソリューション「Dfns（ディーエフエヌズ）」などが含まれる。

Hashedは現在、Hashed Ventures（ハシェッドベンチャーズ）を通じて1,200億ウォン（約131億5,300万円）規模の第1号ファンドと2,400億ウォン（約263億8,900万円）規模の第2号ファンドを運用している。

1、2号ファンドを通じて投資したポートフォリオ企業は計86社だ。2号ファンド基準で韓国企業への投資比率は55%に達する。いくつかのポートフォリオ企業は今年一年、顕著な成果を上げた。レイヤー1ブロックチェーンAptos（アプトス）は、毎秒トランザクション処理数(TPS)2万以上を安定的に達成し、活性化ウォレット数730万個を記録した。 a16zなど有力なグローバル投資家からフォローアップ資金を調達したStory Protocol（ストーリープロトコル）は、最初のハッカソンの開催を成功させ、アルファ版を立ち上げた。分散型取引所dYdXは、脱中央化取引所の中で最も多くの取引量を記録し、独自のアプリチェーンへの移行に成功し、脱中央化ガバナンスを形成した。オンチェーンデータ分析プラットフォームDune（デュン）も、関連市場の複数の競合他社を抑えて1位の座を固めている。

投資以外にもHashedはWeb3.0エコシステムのために様々な支援活動を行った。大学生を招待したハッカソンをはじめ、ブロックチェーン学会の支援活動など、80件あまりのミートアップを支援した。また、Factblock（ファクトブロック）と6年間共催してきたコリアブロックチェーンウィークは、1万人以上が参加するアジア最大規模のブロックチェーンイベントの一つとして定着。Web3.0ビルダーブートキャンプであるプロトコルキャンプは5回目のバッチを通じて、計59人の修了者を輩出した。政策シンクタンクであるHashed Open Research（ハシェッドオープンリサーチ、HOR）を通じて研究やセミナーの定期レポートを発行するなど、研究や政策への提言活動にも力を注いだ。

体系的な投資とポートフォリオ会社の成長支援のために管理システムも補強した。新規投資ポートフォリオ会社のための総合的なWeb3.0エコシステム・オンボーディングセッションとともに、コミュニティ構築、採用と事業開発、データ分析、PR支援などを通じて初期スタートアップのための支援システムを整えた。

Hashedのキム・ソジュン代表は、「2023年はマクロ経済環境の悪条件の中でスタートアップにとって挑戦に満ちた一年だったが、穏やかな市場の雰囲気の中でブロックチェーンインフラと応用事例を大きく発展させ、多数のアイデアを発掘することができた」とし、「2024年は、年初のビットコインETF承認を含め、本格的に機関投資家の参入とグローバルプラットフォーム企業のウォレット発売など、Web3.0インフラの統合が予想されるため、これまで製品とコミュニティを発展させてきた多くのポートフォリオ企業が大きな成長を遂げることに期待している」と話した。

原文：https://platum.kr/archives/220085