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代替水産物、タンパク質飲料、代替肉、韓牛AI...フードテックの構図を変えるスタートアップ

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代替水産物、タンパク質飲料、代替肉、韓牛AI...フードテックの構図を変えるスタートアップ

フードテックが、韓国の輸出経済を牽引(けんいん)する産業として注目を集めている。農林畜産食品部(省)の統計によると、2017年に約27兆ウォン(約3兆円)だった韓国のフードテック市場規模は、2020年には61兆ウォン(約7兆円)に増加し、年平均31.4%成長したことが分かった。韓国政府もフードテック市場のさらなる活性化に乗り出した。政府は、未来の稼ぎ頭として最近脚光を浴びている植物性代替食品産業の活性化策を12月に発表する計画で、来年のフードテック予算案は今年より63億ウォン(約7億2,300万円)増となる639億ウォン(約73億3,200万円)に拡大、編成した。

韓国の主要食品企業である農心(ノンシム)も先月、フードテック・スタートアップのエコシステム育成のために100億ウォン(約11億4,700万円)を出資すると明らかにし、フードテックの活性化に乗り出した。スタートアップの投資不況の中でも、フードテック業界は起業支援をはじめ、相次ぐ資金調達やグローバル進出などで好機を迎えている。革新的な技術と差別化したアイデアで、食品産業の未来を照らす企業を紹介しよう。

微細藻類の均一発酵技術を保有、代替水産物でフード&ブルーテック市場を攻略するKoralo

Koralo(コラロ)は世界唯一の革新技術を基盤に、代替水産物を主力生産するB2B2Cフードテックスタートアップだ。ドイツ国籍のシーナ・アルバネズ代表が率いるKoraloは昨年、中小ベンチャー企業部(省)が主催した「K-スタートアップグランドチャレンジ」で「今年最高の外国人起業チーム」に選ばれ、韓国に本格進出した。

Koraloが生産する代替水産物は、同社の独自特許である微細藻類の均一発酵技術によって製造される。この技術のコアとなるのは、微細藻類をキノコの根(菌糸体)に供給し、筋肉に似た組織を作ることだ。Koraloは独自の技術を活用して代替水産物ブランド「New F!sh(ニューフィッシュ)」の製品を生産しており、今月、そのラインナップの最初の新製品を発売する予定だ。Koraloチームは発売前から2年間、欧州と韓国で綿密な製品テストを行い、既存の水産物の固有の味と食感に非常に近いレベルを実現した。伝統的な水産物に負けず劣らず、栄養価も優れている。タンパク質、オメガ3、微量栄養素、プロバイオティック食物繊維などを含むだけでなく、無脂肪、低カロリー製品のため、ダイエット中でも食べやすい。

最近、全北(チョンブク)創造経済革新センターが主管した海外スタートアップ誘致支援事業に最終選定されたKoraloは、今後、効率的で安定的な生産システムを構築する一方、全北地域の経済活性化にも率先して取り組む予定だ。Koraloはグローバルフードテック企業として、世界的な海産物の供給量不足問題の解決をミッションとしており、今後、アジア、北米など全世界に事業を拡大していく計画だ。

食品ブランドデベロッパー「EGNIS」、シリーズB資金調達でグローバル進出へ

フードテック企業「EGNIS(イグニス)」は最近、348億ウォン(約39億9,300万円)規模のシリーズB資金調達をした。2014年に設立したEGNISは、韓国初の機能性タンパク質簡易食品「LABNOSH(ラブノッシュ)」を発売したほか、鶏胸肉「一度の食事丸ごと肉」、低カロリーこんにゃく食品ブランド「グローサリーソウル」、缶飲料ブランド「CLOOP(クループ)」などを有している。

同社の代表ブランド「LABNOSH」は、2016年の16億ウォン(約1億8,300万円)の初の売上を皮切りに、昨年は502億ウォン(約57億6,000万円)を達成した。技術力を確保し、消費者の利便性まで向上させた。EGNISは昨年8月、開閉式の栓技術を有するドイツ企業「Xolution(エックスソリューション)」を買収して以降、クループ製品に開閉式栓を使用している。

今回の資金調達でブランド力と成長可能性が認められたEGNISは、グローバル市場の拡大にさらに注力するという。

「キノコ肉」という新しいジャンルを作った「WEMEET」、プレシリーズA資金調達で製品競争力強化へ

代替原料肉開発会社「WEMEET(ウィーミート)」は最近、プレシリーズA資金調達をした。2021年に設立したWEMEETは、キノコなど菌類を素材として活用する伝統的な畜産方式を経なくても、精肉のように活用可能な原料肉を開発するフードテックスタートアップだ。韓国産のエリンギを中心に豆腐、小麦たんぱくなどを組み合わせ、独自に開発した組織化技術を基に植物性肉を製造している。

今回の資金調達に参加した投資会社は、既存の代替肉製品と差別化したWEMEETの製品の独創性と競争力を高く評価した。WEMEETはキノコ肉で作られたチキン代替食品Fried(フライド)をはじめ、鍋包肉(グオバオロー)、キノコ肉チキン丼などを相次いで発売し、キノコ肉という新たなジャンルをつくった。

WEMEETは、今回の調達金を製品競争力の強化、大量生産体制の高度化、グローバル市場進出、優秀な人材の確保などに活用する計画だ。WEMEETは今年、豪州への輸出を皮切りに、香港やシンガポールなどに事業を拡大。グローバル進出にも本格的に乗り出している。

韓牛市場の新しいパラダイムを構築する「sir.LOIN(韓牛AI)」、IPO準備本格化で成長加速

韓牛フードテック企業「sir.LOIN(サーロイン)」は9月に売上高100億ウォン(約11億4,700万円)を突破し、月の売り上げが創業以来、最高となった。2017年に創業したsir.LOINは、オンラインで肉の熟成から製造、流通まで手がけるスタートアップで、自社が研究開発した熟成・加工技術を活用して肉の品質を維持している。昨年12月にはオンライン韓牛卸売プラットフォーム「Bondaero(ボンデロ)」を立ち上げ、事業領域を拡大した。B2Bプラットフォーム「Bondaero」は、ビジョンスキャニングを通じてAIが評価した原肉の品質とスペック情報を顧客に伝達するサービスで、毎月30%以上の成長率を記録している。

sir.LOINの技術力は、独自に有する数万のデータベースを基盤にしている。原肉入荷時に、肉を360度ビジョンスキャニングすると、AIが原肉のデータベースをもとに霜降り、肉色、肉質などのスペックを自動認識し、品質を分類する技術だ。sir.LOINは韓牛市場でD2CとB2Bモデルの両方を持つ唯一のブランドとして、2025年のKOSDAQ(コスダック)上場に向けた準備に入る計画だ。



原文:https://platum.kr/archives/216419


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