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スタートアップ事例集「アサン起業家精神レビュー」発刊

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スタートアップ事例集「アサン起業家精神レビュー」発刊

Asan Nanum Foundation(アサン分かち合い財団)が韓国のスタートアップの成長戦略と課題を取り上げた事例集「Asan Entrepreneurship Review(AER)」を発行し、持続可能な社会を作る「気候テック」と「フェムテック」のスタートアップ、計9社の事例を紹介している。

アサン起業家精神レビューは、韓国のスタートアップの成長過程を学ぶための教育用事例集だ。起業、経営、起業家精神の関連科目を受講する大学生や起業エコシステムの従事者が、スタートアップの事業モデル、投資過程、組織内部の意思決定を見て、起業家の立場で意思決定を体験できるよう開発した。2015年の最初の事例集発行後、計86のスタートアップの様々なケーススタディが掲載された。

今回の事例集は、「人と環境を考える起業家精神」というAsan Nanum Foundationの今年の経営目標に合わせ、気候危機への対応及びカーボンニュートラルの実践に貢献する「気候テック」のスタートアップと、共に生きる共同体のための「フェムテック」のスタートアップの計9社を選定。彼らの成長戦略を知ることができる。

事例集には「困難は偉大さを育てる - Netspa(ネットスパ)、サーキュラーエコノミーの最前線に立つreco(リコ) - サービス革新で廃棄物を資源化する、ディープテック基盤のスタートアップの技術保護戦略 - REPLA(リプラ)、コンピューター工学を専攻した若者が作るスマートファームの未来 - VANDALSOFT(ヴァンダルソフト)、エコモビリティプラットフォームのグローバル拡大 - VERY WORDS(ベリーウォーズ)、顧客の抵抗から日常の食卓へ-Cellmeat(セルミート)、「雲の上で未来を読む」技術企業が世界とコミュニケーションする方法-SIA(エスアイエイ)、デュアルパーフォース企業の組織構造及び人材管理のジレンマ-EN2CORE technology(エントゥーコアテクノロジー)、生理用ナプキンの製造からITプラットフォームまで、フェムテックのスーパーアプリ-HAPPY MOONDAY(ハッピームーンデー)の計9件が掲載されている。

まず、海洋廃棄物で環境にやさしい再生原料を作る社会的企業「Netspa」の事例を通じて、社会的企業がインパクト創出と経済的価値の創出の利害が対立する状況を経験するとき、どのような決定を下すべきかを議論しながら学習する。廃棄物管理市場のデジタル転換をリードする「reco」の事例では、循環経済とサービス・イノベーションの概念、スタートアップの成長戦略まで学ぶことができる。また、微生物を通じてプラスチックリサイクルの効率を高めるディープテックベースのスタートアップ「REPLA」の技術保護戦略と、技術保護に必要な法的知識や例について学ぶことができる。

食用昆虫のスマートファームを開発する「VANDALSOFT」の事例では、第4次産業革命技術を導入して革新的な改善を実現する戦略をプロセス分析理論に基づいて学び、グローバルエコモビリティプラットフォーム「Verywords」の事例では、スタートアップの事業転換及びグローバル市場進出のための意思決定過程を理解することができる。また、フードテックスタートアップ、Cellmeat(セルミット)の事例を通じて、革新的な製品が市場で経験する抵抗を克服する解決策について考え、学習する。

このほか、「SIA」の事例から、技術基盤のスタートアップが気候テック市場に参入し、成長する過程を分析し、ビジネスモデルと価格を設計する方法を学ぶ。EN2CORE technologyの事例は、二つの目標を追求するデュアルパーフォース企業の組織構造と人材管理方式について学ぶことができる。最後に、生理用ナプキン製造から始まり、ITプラットフォームまで披露した「HAPPY MOONDAY」の事例を通じて、経営者の立場から事業多角化の過程における戦略的選択について共に考えることができる。

事例の執筆には、大学教授、研究員、弁護士、医師など、事例別テーマに関連する専門執筆陣が参加し、事例の開発は2022年3月に発足した「アサン起業家精神レビュー知識研究所(以下、AER知識研究所)」の主導で行われた。AER知識研究所は、企業家精神の拡散と韓国内外のスタートアップエコシステムの研究及び事例開発などのためにAsan Nanum Foundationが設立した研究機関だ。

Asan Nanum Foundationエコシステムチームのハ・ヨナチーム長は、「Asan Nanum Foundationは『人と環境を考える起業家精神』という新たな経営目標に合わせて、持続可能な社会をリードする起業エコシステムの多様なケーススタディを今回の17期事例集に盛り込むこととした」とし、「持続可能性を実現する気候テックと共に、フェムテックのスタートアップの実事例を見ながら、起業を準備する人や学生が起業家の立場で困難を経験し、持続可能な社会を作るための事業戦略を学ぶために役に立つことを願っている」と話した。

AER知識研究所のイ・ウジン、チェ・ビョンチョル両所長(共同)は、「今年は持続可能性というキーワードの下、『気候テック』と『フェムテック』のスタートアップの事例を発掘し、ビジネスモデルの構築と起業家の意思決定過程を理解できる多様な事例を紹介できることは非常に意義深い」とし、「今回の17期事例集が大学生の経営、起業、起業家精神の教育現場でも広く活用されることを願っている」と話した。



原文:https://platum.kr/archives/226539



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