ニュース

日本のスタートアップの中心地、渋谷で開催された「D.DAY」...「Shopl & Company」が優勝

アイキャッチ
目次

日本のスタートアップの中心地、渋谷で開催された「D.DAY」...「Shopl & Company」が優勝

銀行青年創業財団D・CAMP(ディーキャンプ)が16日、東京・渋谷キャストで5月D.DAYとMokTalk(モクトーク)を開催した。

5月のD.DAYとMokTalkは、日本進出を希望する韓国のスタートアップの成功的な日本進出を支援するために企画された。東京で開催されるアジア最大のスタートアップカンファレンス「SusHi Tech(スシテック)」の公式パートナーイベントで、D・CAMPとShinhan FUTURE'S LAB(新韓フューチャーズラボ)、きらぼし銀行が共催した。2013年6月以降、これまで韓国最長の月間デモデーの名声を引き継いできたD.DAYが日本で開催されたのは、今回が初めてだ。

D・CAMPのパク・ヨンフン代表は、D.DAYの現場挨拶で「日本はアジアの有望な市場の一つである」とし、「今日紹介する10社のスタートアップにとって、日本市場への進出は非常に重要な機会である」と述べた。また「本日この場で韓国スタートアップの日本進出を積極的に支援するShinhan FUTURE'S LAB、きらぼし銀行と協力できることを嬉しく思う」と述べた。

審査員には、Shinhan Venture Investment(新韓ベンチャー投資)のイ・ジンス常務、Global Brain(グローバルブレイン)イ・ギョンフン韓国代表、COLOPL NEXT(コロプラネクスト)チャン・セホンパートナー、Pksha Capital(パクシャキャピタル)ハン・サンヒョンパートナー、IMM Japan中村智広代表、クオンタムリープベンチャーズ古谷健太郎パートナー、D・CAMP直接投資チームのイ・チャンユンチーム長が参加した。日本最大のVCであるGlobal Brainの百合本安彦代表も出席し、D.DAY本選に進出した企業に応援のメッセージを伝えた。

D.DAY本選のステージでは、日本進出を希望する韓国の有望なスタートアップ10社が登場し、事業紹介と日本進出計画を発表した。本選に残った10チーム全てには、D・CAMP最大3億ウォン(約3444万円)の持分投資検討、D・CAMP/FRONT1(フロントワン)最長1年6ヶ月の入居審査の機会、D.DAYアライアンスのフォローアップ投資検討の特典が与えられる。また、現地VCや専門家のマッチング、行政手続きの支援などを含む、日本進出・定着に向けたカスタマイズパッケージも提供される。

5月D・CAMP賞を受賞したShopl & Company(左イ・ジュンスンCEO、右リュウ・ダオンマネージャー)

日本進出テーマD.DAY優勝企業は「Shopl & Company」

5月のD.DAY優勝は、Shopl & Company(シャッフルアンドカンパニー、代表イ・ジュンスン)が獲得した。Shopl & Companyは、会社従業員の勤怠と業務管理を支援する「Shopl(シャッフル)」を開発する。職員は「Shopl」を利用し、出退勤記録、日々の業務確認、現場状況の共有などを便利に行うことができる。管理者は現場の状況を一目で確認し、リアルタイムの業務付与とフィードバックの伝達が可能だ。Shopl & Companyは、昨年基準、全体売上の71%が海外で発生しており、昨年4月に日本法人設立を完了した。今後、日本の顧客獲得に注力していく計画だ。
ONE PEOPLE(オネピープル、代表チョ・アヨン)は、顧客企業がグローバル個人情報規制を遵守できるように支援するSaaSサービス「CATCHSECU(キャッチシーキュー)」を運営する。「CATCHSECU」は、個人情報収集、活用範囲の識別およびリスク分析などの過程を自動化してくれる。これにより、関連業務時間とコストを最大96%削減しながら、セキュリティレベルは向上させることができるというのがONE PEOPLEの説明だ。ONE PEOPLEは、今年3月、日本貿易振興機構の対日投資審査を通過し、5月には中小ベンチャー企業部主管の超格差スタートアップ1000+に選定された。

RealDraw(リアルドロー、代表チェ・サンギュ)は、AIと3D技術を活用し、高品質のウェブトゥーンを効率的に制作する。ウェブトゥーン作家の絵をもとに3DデザイナーがAI用の学習データを作成した後、ウェブトゥーン作家が描いたコンテを活用し、プロンプトエンジニアがAIでウェブトゥーンを制作する方式だ。この方法により、製作所要時間を50%以上短縮することができる。RealDrawはこの技術を武器に、4.3兆ウォン(約4940億円)規模の日本のデジタル漫画市場に参入する計画だ。

サイオニックAI(代表コ・ソクヒョン)は、企業向けカスタマイズ生成AIソリューションを提供する。主力商品である「STORM」は、最近話題になった超大規模人工知能モデル(LLM)を企業環境に合わせて最適化し、設計、運営、制御および高度化できるプラットフォームを提供する。企業向け生成型AI事業を進めてきた役員陣の能力と技術力を基に、設立から6ヶ月で55億ウォン(約6億3190万円)の資金を調達し、NAVER(ネイバー)など大企業との協力事業を進めている。また、日本企業や公共機関との事業経験をもとに、韓国事業展開と同時に日本市場への進出も加速する予定だ。

bvmt(ビーブイエムティ、代表イ・ジアン)は、クリーンビューティーブランド「laundryou(ランドリーユー)」を中心に様々なビューティーブランドを運営するビューティーブランドハウスだ。laundryouは、肌を洗濯するように4段階を経て、肌の防疫を助けるというコンセプトで開発され、昨年7月にTIPS(ティップス)に選定され、技術力を認められた。laundryouは現在、日本国内500以上の店舗で販売されており、年末までに2,000以上の店舗への入店を目標としている。

GRASSMEDI(グラスメディ、代表チェ・ジンシク)は、ペット用医薬部外品およびサプリメントを開発する。ペット製品は、種の特性や体重など様々な要素を考慮しなければならないが、ほとんどの場合、人体用を想定して開発された原材料を使用している。チェ代表は、ソウル大学、高麗(コリョ)大学などの大学の研究陣や動物病院などと協力し、ペットに合わせた原料を研究・開発していると説明した。GRASSMEDIは、プレミアム製品の需要が急増している日本のペット市場に注目し、年内に日本法人設立を完了する計画だ。

EverEx(エバーエックス、代表ユン・チャン)は、筋骨格系デジタルリハビリ治療ソリューション「MORA Cure(モラキュア)」をサービスする。MORA Cureを利用すれば、医療スタッフが患者に必要な運動を提供し、患者は自身のスマートフォンなどを使用し、医療スタッフの指導を受けながら安全に運動することができる。別途機器なしでスマートフォンのカメラで撮影した患者の運動実行過程をAIが分析し、医療スタッフがリアルタイムでモニタリングできるのが特徴だ。

Career Day(キャリアデイ、代表:カン・ギョンミン)は、サイドジョブを探すキャリアパーソン向けの人材マッチングサービスを提供する。副収入を得たいキャリアパーソンの需要と、特定の職務を遂行できるキャリアパーソンを求める企業の需要をつなげたものだ。キャリアパーソンはCareer Dayを通じて、アドバイス、面接、講演、プロジェクトなど、自身の職務経験、能力に関連する様々な仕事を提案してもらうことができる。Career Dayは今年下半期に日本語版を開発し、2025年日本現地企業との合弁法人設立により、日本市場に進出する計画だ。

Kokkan Logis(コッカンロジス、代表キム・ジャヨン)は、AI基盤の貨物輸送仲介サービス「Primo(プリモ)」を開発・運営している。Primoは、輸送データをベースに、最適な輸送単価を提示し、荷主の収益構造改善に役立てることができる。貨物登録から輸送完了まで、リアルタイムで配車状況を照会できるサービスも提供する。2023年3月のサービスオープン以来、200以上の企業、4,000人以上が利用するサービスに成長した。Kokkan Logisは、来年下半期に日本市場向けのサービスを開始する計画だと明らかにした。

Tilda(ティルダ、代表チョン・ジリャン)は、AIを活用して製造設備を最適化してくれるソリューション「アグマックス」を開発する。人の経験と直感に依存して発生する製造現場の非効率を、データベースのマシーンラーニングを通じて改善できるのが特徴だ。鉄鋼、製紙分野でのPoC(事業実証)を成功裏に完了し、韓国屈指の製造企業はもちろん、日本および海外企業ともソリューションの適用を協議中である。

5月D.DAYイベントで挨拶をするD・CAMPパク・ヨンフン代表

D・CAMP、きらぼし銀行など、日韓のスタートアップエコシステムをつなぐ

D・CAMPは、D.DAYイベントに続き、同じ場所で日本の主要CVC、VC、大企業などが参加するグローバルコミュニティプログラム「MokTalk」を開催した。「日本での事業化機会の模索」をテーマにした今回のMokTalkでは、きらぼし銀行、日本のヘルスケアスタートアップであるユーグレナ、日本の観光大企業であるHIS、日本のクレジットカード大企業であるオリコが講演者として登壇し、日本のスタートアップエコシステムと支援プログラム、韓国スタートアップとの協業希望内容などを紹介した。発表後は、自由なネットワーキングの時間を設け、韓国のスタートアップが日本現地のネットワークを構築する機会を提供した。

一方D・CAMPは、同日に行われた東京SusHi Tech内の様々なイベントにも参加し、日韓のスタートアップエコシステムをつないだ。16日午前、SusHi Tech会場内のきらぼし銀行ブースで行われた「韓国スタートアップエコシステムセッション」では、D.DAYに先立ち、D.DAY参加チームのうち7チームを事前に紹介した。同日午後には、同じ場所できらぼしコンサルティングと業務協約(MOU)を締結し、日韓スタートアップエコシステムのつながりと活性化などに向け、相互協力することにした。三井不動産のブースでは、D・CAMP直接投資チームのイ・チャンユンチャンチーム長が、韓国のスタートアップエコシステム全般について発表した。きらぼし銀行は東京都が運営する「海外企業誘致プログラム」を運営しており、三井不動産は三井不動産のCVCであり、435億円規模のファンドを運用する31VENTURES(サンイチベンチャーズ)を通じて韓国スタートアップへの投資を検討している。



原文:https://platum.kr/archives/227965



/media/Platum
記事を書いた人
Platum

Platum is a media service that specializes in startups, and its motto is "Startup's story platform".

  • ホーム
  • ニュース
  • 日本のスタートアップの中心地、渋谷で開催された「D.DAY」...「Shopl & Company」が優勝