「大手投資家らが投資を開始」…VC間での資金調達競争が激化する見込み
「大手投資家らが投資を開始」…VC間での資金調達競争が激化する見込み
ベンチャー投資市場の「大手」である共済会などの機関投資家らが、下半期の出資事業に本格的に乗り出した。主な共済会が出資規模を以前より増やしており、資金調達に苦しむベンチャーキャピタル(VC)にとっては、明るい兆しとなった。
16日、VC業界によると、最近、科学技術人共済会(科技共)や黄色い傘共済会などの機関投資家が下半期の定期出資事業を開始したという。
科技共は最大3,000億ウォン(約330億円)の資金を出資する。内訳は、プライベートエクイティ(PE)部門の4社に1,600億ウォン(約176億円)、VC部門の4社に1,000億ウォン(約110億円)だ。特に、今年は新たにバイオ・ヘルスケア部門を新設し、各社に200億ウォン(約22億円)を出資する。
黄色い傘共済会も最近、5,800億ウォン(約637億円)規模の出資事業公告を出した。このうち1,100億ウォン(約121億円)はVCに割り当てた。黄色い傘共済会は今月PE出資を先に行い、来月にVC出資事業を行う予定だ。
機関投資家によるVCへの出資金額も以前より増えている。科技共は昨年の定期出資事業(合計2,000億ウォン{約220億円})より、金額を最大1,000億ウォン(約121億円)以上増やした。2023年には、PE部門に1,200億ウォン(約132億円)、VC部門に800億ウォン(約88億円)を配分した。
黄色い傘共済会のVC出資金も2023年(800億ウォン)より300億ウォン(約33億円)増えた。出資額増加についてある共済会の関係者は、「共済会の資産規模が増加したため、VC投資の比率に合わせて出資金も増えた。」と話している。
国民年金や軍人共済会なども近いうちに出資事業に乗り出す予定だ。昨年、国民年金はVC4社に1,500億ウォン(約165億円)を、軍人共済会はVC8社に1,000億ウォンをそれぞれ出資した。行政共済会も、下半期のVC出資を検討しているという。2015年以来9年ぶりの出資だ。
資金難に苦しむVC業界では、機関投資家の出資事業は大きな助けになると期待されている。2022年下半期から、VCは高金利や景気後退の影響でファンド資金調達に苦労してきた。ファンド・オブ・ファンズ1次定時出資事業の委託運用会社半数が、設立期限を延長している。
しかし、IMM Investment(IMMインベストメント)やMIRAE ASSET(未来アセットベンチャー投資)などの大手VCが今年、数千億ウォンのファンド設立を予告しているため、資金調達競争が激化する見込みだ。
大手VCの役員は、「今年上半期、ファンド・オブ・ファンズや成長金融を除けば、共済会の出資事業はほとんどなかった。」とし、「8~9月に主要な共済会の出資事業公告が一斉に出されると予想されている。下半期も資金調達は難しい状況が続く見込みで、共済会の出資事業に対する関心が高まっている。」と話した。
<写真=ゲッティイメージバンク提供>
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024081521260033245
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