病院長からも選ばれた「患者管理ソリューション」…機関投資家も50億ウォンを投資
病院長からも選ばれた「患者管理ソリューション」…機関投資家も50億ウォンを投資
[今週注目のニュース]医療業界の課題を解決したMedipalがシリーズAラウンドで50億ウォンの資金調達に成功
[編集者注]ベンチャー・スタートアップ投資のトレンドを追うことで、未来産業と企業に対するインサイトを得ることができる。この一週間で行われたベンチャー・スタートアップ投資の中で、最も注目された事例を集中分析する。
「病院が抱えている『Pain Point(ペインポイント、悩み)』を明確にしてくれた。」
BASS Investment(ベースインベストメント)のイ・ムヨン理事は、Medipal(メディパル)への追加投資の理由について、こう語った。アフターケアサービス型ソフトウェア(SaaS)のソリューション「AfterDoc(アフタードック)」を運営するMedipal(メディパル)は最近、シリーズAラウンドで50億ウォン(約5億7,000万円)規模の資金調達に成功した。投資には既存の投資会社であるBASS Investmentをはじめ、Insight Equity Partners(インサイトエクイティパートナーズ)、KT Investment(KTインベストメント)が参加した。累計投資額は計70億ウォン(約8億円)だ。
AfterDocは、診療患者の管理アプリだ。1回限りの診療だけでなく、診療後も患者の状態をモニタリングし、順調に回復できるように支援する。△診療後の服薬遵守チェック、 △患者の健康状態モニタリング、△日常の健康管理コンサルティング、△適正治療周期に基づく予約管理などのサービスを提供する。
2021年9月にリリースされてから2年経ったAfterDocは、今後医療業界にどのような変化をもたらすのだろうか。イ理事に、Medipalに投資した理由と今後の成長可能性について聞いた。
1回限りの診療で終わらせない…「常連顧客」を作るAfterDoc
AfterDocのサービス画面/写真提供=Medipal
患者の立場からすると、病院は病人を治療する場所以上の意味を持つことは難しい。皮膚科や整形外科のようにサービスを重視する場合もあるが、ほとんどの病院がそうではない。しかし、病院の立場からすると、患者は単に治療の対象ではなく、継続的に管理しなければならない顧客である。
イ理事は、「診療を受けた患者が自分の病院で継続的に治療を受けられるようにするには、それだけ入念な患者管理が必要だ。」とし「しかし、ほとんどの病院はこれを管理する余裕がない。別途人材を採用しようとしても、それだけの人件費を投入するのは簡単ではない。」と述べた。
AfterDocは、再診患者が対象のホームケアプラットフォームで、病院のこのような悩みを解決する。主治医が管理用ソフトウェアを通じて患者の健康管理方法を設定すると、AfterDocのサービスマネージャーが患者に様々なアフターケアサービスを提供する。整形外科の場合、肩を痛めた患者に対して、どのようなストレッチが良いか、どのような動きに気をつけるべきかなどを1対1で教えてくれる。
そして、相談内容は主治医がモニタリングできる。AfterDocのサービスマネージャーは、医学的知識を持つ看護師で構成されている。非対面診療ではなく、アフターケアに重点を置いたのが特徴だ。
イ理事は、「通常、病院はアフターケアをメールで行っているが、これだけでは細かい管理が難しい。」とし「また、外部のマーケティング会社を利用しても、マーケティング効果がどれほど高いかを数値で把握するのは難しい。このような課題をAfterDocは解決してくれる。」と述べた。
有料化で証明された競争力…「サービス拡大のタイミング」
Medipalのカン・ジョンイル代表 /写真提供=Medipal
イ理事は、Medipalが医療業界で有料ビジネスモデル(BM)として堂々と競争力を認められた点も高く評価した。MedipalはAfterDocを立ち上げながらいち早く有料化を決定している。
イ理事は、「Medipalのカン・ジョンイル代表は、AfterDocの実証事業(PoC)を進める際、最初からサービスを有料で提供すべきだと強調していた。」とし「どれだけ素晴らしいソリューションでも、無料のサービス型ソフトウェア(SaaS)は意味がないことをよく知っていた。それだけソリューションに対する誇りも強かった。」と語った。
また、「AfterDocの月額利用料は、一般的に病院でチャートを分析する際に使用するソリューションより高い。しかし、それだけマーケティング効果を出しており、病院側の関心も高い。」と述べた。
実際、AfterDocを導入した病院の場合、初診患者の再診率が平均で30%以上増加した。現在までにAfterDocで行われた患者の健康管理件数は7万6,100件である。
イ理事は今回の投資に関して、「現在、AfterDocを利用する病院で実際のBMが機能することは確認されている。」とし「本格的にサービスを拡大していく時期だと判断し、今回のファンドレイジングを決定した。」と述べた。
AfterDocのもう一つの競争力は拡張性にある。イ理事は、「病院を通じて患者のデータを蓄積すれば、これを基に新しいサービスを進めることができる。」とし「Eコマースやコンテンツ供給など、プラットフォームとしての役割も期待される。」と述べた。また、AfterDocのESG(環境・社会・ガバナンス)的側面にも注目しながら、「病院と患者が積極的に交流することで、健康生活を向上させることができるだろう。」と話した。
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2023110315432168349
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