「半導体業界の地殻変動…政府・SAMSUNG・SKが共同委員会で対応すべき」

[インタビュー] 「半導体主権国家」を出版したパク・ヨンソン前大臣

政府とSAMSUNG（サムスン電子｛76,500ウォン 0.00%｝）、SK hynix（SKハイニックス｛138,700ウォン ▲2,700 +1.99%｝）など、民間が半導体委員会を共同設立し、スタートアップを含む半導体エコシステムを作るべきだという主張が提起された。

今月10日に「半導体主権国家」を出版する中小ベンチャー企業部パク・ヨンソン元大臣は8日、MONEYTODAY（マネートゥデイ）との電話インタビューで、「米国が半導体を国家安全保障の戦略資産と見なし、その供給網を再編しようとしている」と述べた。

パク元大臣は、「米国が描く新しい半導体供給網の未来図には韓国と台湾が含まれておらず、代わりに日本やシンガポールが含まれると見られている」とし、「日本も長い間、このために準備してきたようだ」と指摘した。

続けて、「政府と民間が率直に議論する『半導体委員会』の設立が必要だ」とし、「SAMSUNGやSKだけでなく、関連するスタートアップ、半導体需要企業であるHYUNDAI（現代自動車｛185,800ウォン ▲100 +0.05%｝）とKIA（起亜自動車）を含め、未来の半導体エコシステムを形成するために国家的な力を結集しなければならない」と強調した。

注力すべき「未来半導体」分野としては、HBM（高帯域幅メモリー）やチップレット(Chiplet)などを挙げた。メモリーを層状に積み重ねた形のHBMは、データ処理速度が速く、性能も高い。

従来の半導体の発展が、より細かいプロセスで一つのチップを小さくする「超微細化」であったのに対し、チップレットは複数のチップを1つにまとめ、同じ機能をより簡単に実現させる方式だ。そのため、チップレットはレゴブロックに例えられることもある。インテル、TSMCなどはすでにチップレット生産に参入しており、最近注目されている分野だ。

パク元大臣は、「1990年代、韓国はメモリー半導体の世界7大国に入るというG7プロジェクトを行っていた。」とし、「新しい供給網秩序に主導的に参加するためには、G7プロジェクト2.0が必要となるだろう」と述べた。

また、「HBMのパッケージング市場で韓国企業が新しい可能性を見出したり、チップレットのエコシステムを先取りできるよう、政府の積極的な支援が求められる」と付け加えた。

パク元大臣は、京畿道経済科学振興院長のカン・ソンチョン氏、KAIST HOLDINGS（カイストホールディングス）代表のチャ・ジョンフン氏と共同で本を執筆した。カン院長、チャ代表はそれぞれ中小ベンチャー企業部で次官と創業ベンチャー革新室長を務めていた経験がある。本では、「半導体の武器化」と「覇権国家の戦略」という観点から半導体秩序を診断している。

実際に、世界主要国の半導体競争は激化している。半導体製造に莫大な政府支援金を投入している中国、半導体強国として復活しようとしている日本、世界最大のファウンドリ（半導体委託生産）企業TSMCを持つ台湾。そのほかにも、半導体パッケージング産業に挑戦しているシンガポールも注目されている。EU(欧州連合)も、中国など東アジアへの依存度を減らし、半導体市場の主役になろうとしている。

著者らはこれらの動きに対抗するため、韓国の素材・部品・装備企業の育成、チップ設計能力の拡充など、対応戦略を提案した。パク元大臣と「チップウォー」の著者クリス・ミラーが交わした対談や、パク元大臣がMIT・ハーバード大学・IBM・テスラなどで韓国人科学者と話した内容も本に記載されている。

一方、パク元大臣は現在、西江大学の客員教授および米ハーバード大学の上級研究員を務めており、総選挙とは一定の距離を置いている状況だ。

<画像=共に民主党選挙対策委員会のデジタル革新大転換委員長パク・ヨンソン氏のインタビュー/写真=イ・ギボム記者 leekb@>

原文：https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024010811282219470