海外進出に成功したNAVERウェブトゥーン…IPOを控えて規模拡大
海外進出に成功したNAVERウェブトゥーン…IPOを控えて規模拡大
今年、米国株式市場のIPO(株式公開)を目指すNAVER(ネイバー)ウェブトゥーンが、事業規模拡大のために海外市場攻略に力を入れている。10年前までは「漫画」として見なされなかったNAVERウェブトゥーンは、オリジナルIP(知的財産権)中心の事業戦略でグローバル漫画市場で成功裏に地位を確立した。
4日、ウェブトゥーン業界によると、NAVERウェブトゥーンは先月18~31日、タイのバンコクMBKセンターでタイのLINEウェブトゥーン作品「I'm the most beautiful count(アイム・ザ・モスト・ビューティフル・カウント)」のポップアップストアを開いた。NAVERウェブトゥーンが東南アジア地域で初めて開いた公式ポップアップストアだ。
「I'm the most beautiful count」は、NAVERウェブトゥーンが発掘したタイのオリジナル作品だ。合計88種類のグッズを展示したポップアップストアには、1万人以上のファンが訪れた。作家のサイン会が行われた先月21日と26日には2,000人以上のファンが集まった。1人当たりの最高決済額は55万ウォン(約6万円)に達し、一部の商品は完売した。
NAVERウェブトゥーンは、2014年11月からタイ語のサービスを提供する「LINEウェブトゥーン」を開始した。今年初めに、韓国のオリジナルウェブトゥーン「私のIDはカンナム美人」を原作とするタイドラマ「Beauty Newbie(ビューティー・ニュービー)」がタイで放送される予定だ。全14話で、タイの代表的な制作会社GMMTVが制作に参加し、バイフォーン・ピムチャノックやメータウィンなどタイの人気俳優が出演することが確定した。
NAVERウェブトゥーンはフランスの漫画市場でも注目されている。AFP通信やフランスの日刊紙ル・パリジャンなどの海外メディアは、先月開かれた第51回アングレーム国際漫画祭で若い作家たちから関心が集まったとしてNAVERウェブトゥーンに注目した。また、海外メディアはNAVERウェブトゥーンのビジネスモデルや比較的低い参入障壁などにも注目した。
タイのNAVERウェブトゥーン読者が主人公のコスプレ衣装で記念撮影をしている様子。/写真提供=NAVERウェブトゥーン
10年前まで、NAVERウェブトゥーンはフランスであまり注目されていなかった。2013年にフランスで開かれた第40回アングレーム漫画祭の韓国特別展示館で初めて紹介されたNAVERウェブトゥーンに対して、「紙をめくらない漫画は漫画ではない」という観客の反応もあった。
しかし、フランスでNAVERウェブトゥーンの地位は10年の間に大きく変わった。2019年12月からフランス語サービスを開始したNAVERウェブトゥーンは、今年1月のData.ai(データエーアイ)の集計によると、フランスのウェブトゥーン・漫画アプリのMAU(月間アクティブユーザー数)と売上両方で1位を記録した。昨年のコンテストには500以上の作品が応募された。2023年、フランスNAVERウェブトゥーンの新規作品のうち80%以上が、新人の登竜門であるキャンバスやコンテスト出身の作品だ。
NAVERウェブトゥーンは、フランス市場で1位の座を守りながら成長を続けるため、現地企業との協業を進めている。昨年7月にはフランスの出版社「Michel LAFON(ミシェル・ラフォン)」とパートナーシップを締結し、先月にはフランスの出版社を通じて合計15のNAVERウェブトゥーンIP作品を出版した。
グローバル市場での成功は、NAVERウェブトゥーンの売上にもポジティブな影響をもたらした。先月2日、NAVERの業績発表によると、NAVERウェブトゥーンは分社化してから6年でEBITDA(年間償却前営業利益)黒字を記録した。NAVERウェブトゥーンの昨年のグローバル統合取引額は前年比9%増の1兆8,000億ウォン(約2,013億円)で、昨年の第4四半期の取引額は前年同期比9.3%増の4,440億ウォン(約497億円)だった。
特に日本市場での成果が目立った。NAVERウェブトゥーン「入学傭兵」は昨年、日本現地サービスであるLINEマンガで10億円の売上を記録した。LINEマンガで連載されている単一作品としては過去最大の実績であり、韓国作品が日本で達成した最高記録だ。「再婚承認を要求します」、「略奪された花嫁」なども月間取引額が1億円以上と集計された。
作品の大ヒットが続く中、LINEマンガを運営するLINE Digital Frontier(ラインデジタルフロンティア)は昨年最大業績を達成した。日本のデジタル漫画事業者として初めて11ヶ月で取引額1,000億円を記録した。Data.aiの集計によると、昨年12月のMAUは日本の漫画アプリの中で唯一、6ヶ月連続で1,000万人を超えた。
一方、今回の黒字転換とグローバル売上の持続的な成長により、米国株式市場への上場準備も活発化する見通しだ。NAVERウェブトゥーンは年内に米国株式市場への上場を目指し、支配構造改革などの作業を進めている。最近、赤字に陥った北米のウェブ小説プラットフォーム「Wattpad(ワットパッド)」の人員を削減するなど、経営効率化に乗り出した。
NAVERウェブトゥーンの関係者は、「グローバル市場にウェブトゥーンという新しいコンテンツの種を蒔き、韓国のウェブトゥーンだけでなく、現地のウェブトゥーン生態系育成のために10年間投資してきた」とし、「今後も世界中のクリエイターが自分の作品を世界中の読者に伝えることができる生態系づくりに努める」と述べた。
タイのNAVERウェブトゥーンのファンがポップアップストアで記念撮影をしている様子。/写真提供=NAVERウェブトゥーン
原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2024020411320463644
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