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韓国投資のパイオニアに聞く(4/5):韓国企業の長所を生かした投資スタイル|合同会社PKSHA Technology Capitalパートナー海老原秀幸

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韓国企業の長所を生かした投資スタイル


―海老原さんが韓国ビジネスにおいて注目している分野はありますか。

海老原さん 韓国の化粧品やファッションなどは世界的に絶大な人気を集めているので、今後も期待できそうです。とくに化粧品に関しては、メーカーだけでなく、口コミサイトなどのプラットフォームの動きも活発なので注目しているところです。


―そのほかに注目している分野はありますか。

海老原さん エドテックなどの分野に関心を持っているほか、従来から盛んなITやIoTにも引きつづき注目しています。IoTに関していえば、コロナ禍以降、健康志向の高まりにあわせて、ハイレベルなスマートウォッチやスマートリングの開発に期待していますね。それから、メタバースという仮想現実の分野にもさまざまな企業が参入しているので、今後、観光やエンタメなどの分野とリンクしながらさらに盛り上がっていくものと思われます。


―知れば知るほどに、いい投資先があるように感じます。

海老原さん 市場としての成長性だけでみれば、東南アジアやインドのほうが魅力的かもしれませんが、サービスのクォリティや海外展開まで見据えた可能性はやはり韓国のスタートアップに一日の長があるように思います。


―では、日本企業が韓国企業に出資したり、協業したりする場合に注意したほうがよいことはありますか。

海老原さん 冒頭でも少し述べましたが、韓国企業は日本企業に比べて、全体的に仕事がやや粗くスピード重視の傾向があります。そのため、多くの日本企業は自分たちの型に韓国企業をはめ込もうとしがちなのですが、それでは韓国企業が持つ先進性やスピード感といった長所が失われてしまう恐れがあるので要注意です。たしかにいきなり仕事を任せるのには抵抗があるでしょうから、韓国語が話せて、業界のことに精通している日本人を雇用し、マネジメントを一任するといいでしょう。日本企業はどうもこのあたりの人件費をケチる傾向がありますが、そもそも韓国語が話せる優秀な人材はけっして多くないので、もし出会うことができたらすぐにでも押さえたほうがいいと思います。一方で、現地に経営権限をある程度は委譲する必要がり、韓国人スタッフに裁量を大きく与えることも必要ですが、締めるところは締めなければ品質の維持が保てなかったり、不正リスクが顕在化するということもありますので、両者のバランス感覚も重要になります。

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/media/KORIT編集部
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