ソウル市が「グローバル起業都市」に向け始動...東京、ニューヨーク、モントリオールなどにスタートアップ派遣し協業拡大
ソウル市が「グローバル起業都市」に向け始動...東京、ニューヨーク、モントリオールなどにスタートアップ派遣し協業拡大
ソウル市が4つの「Seoul Startup Hub(ソウルスタートアップハブ)」(コンドク、M+、ソンス、チャンドン)を中心にスタートアップ支援を強化する。
「革新起業エコシステム」が経済危機を克服する動力となるよう投資を集中し、「起業しやすい都市ソウル」をつくる計画だ。
ソウル市はソウル全域に企業のエクセラレーティング、海外進出、資金調達などを支援する29の起業支援施設を運営している。中でもコンドク(グローバル進出)、M+(IT、バイオ、ナノ、環境)、ソンス(ESG)、チャンドン(ニューメディア)の4ヶ所のSeoul Startup Hubは、将来の成長動力の先制的確保のための特化拠点として造成、運営されている。
Seoul Startup Hubでは、▲海外8都市との起業ネットワークの構築(新規事業)▲大・中堅企業とスタートアップの技術をマッチングさせるオープンイノベーション企業595社拡大▲主要国への海外進出を支援するための拠点拡大▲オン・オフラインの起業エコシステムの高度化に向けスタートアップ、大企業、中堅企業、アクセラレーター、投資家間の接近性強化▲ロボットやメタバースなど未来産業における有望なスタートアップの発掘・育成の5つの分野に注力する。
ソウル市は起業エコシステムを持つ海外都市との協力関係を構築。韓国企業の海外展開の基盤を築き、海外の投資家が韓国の有望企業に投資できるよう、「起業しやすいソウル」の都市ブランドセールスに乗り出す。
まず、ソウル市は3月のに東京を皮切りに、米国、カナダなど4か国8都市間でネットワークGlobal Incubator Network; GIN /(グローバル育成機関ネットワークの活性化とディープテックスタートアップの海外進出のため、海外民間専門機関Apexeが提案したプログラム)を構築して 、有望スタートアップ20社を選抜、海外セールスの支援に乗り出す。
ソウルを含む8都市のスタートアップ育成機関が、相互の技術を検証する ディープテック (先端製造業、ロボット、人工知能、バイオなど)の企業を派遣し、現地での1:1育成、大・中堅企業のニーズのマッチング、現地の顧客需要に基づきカスタマイズしたサービス・製品の実証、資金調達などを支援し、韓国企業の規模拡大(スケールアップ)を支援する。
3月の東京を皮切りに、6月に米国(ニューヨーク、デトロイト、ピッツバーグ)、10月にカナダ(モントリオール、シャーブルック、ケベック)にソウルのスタートアップを派遣し、9月にはソウルの大・中堅企業、スタートアップと協業できる海外のディープテックスタートアップをソウルに招聘(しょうへい)し、グローバルスタートアップの中心地として跳躍するための基盤を築く。
革新的な技術・製品を有するスタートアップと、大・中堅企業間の技術協力を通じたオープンイノベーションの機会を産業分野別に拡大する。AI、バイオ、環境、美容など計595社のスタートアップを選定し、大・中堅企業との集中マッチングに乗り出す。技術開発、投資、マーケティング支援に総額26億ウォン(約2億6,800万円)を投入する。
オープンイノベーションとは、企業が必要とする技術とアイディアを、企業内部の研究開発(R&D)ではなく企業外部から調達したり、他の企業と協力して新しい製品やサービスを作ることだ。大・中堅企業は低い投資コストで未来の可能性ある技術を提携する機会を先取りし、スタートアップは大・中堅企業の資金、インフラを活用して、技術を市場にいち早く導入、販路を確保して時間や費用を抑えるなど、同伴成長のモデルになっている。
2019年以降、本格的に推進しているオープンイノベーションを通じ、これまでに技術を求めている大・中堅企業101社と、それに応えることができるスタートアップ409社をマッチングさせた。その結果、225件の技術提携、1,378億ウォン(約143億2,000万円)の資金調達、961人の雇用創出、1,809億ウォン(約186億8,300万円)の売上という成果を上げた。
また、大・中堅企業100社とスタートアップ500社が参加するソウルオープンイノベーション官民協議会を活性化させている。韓国内外の投資家、アクセラレーター、関連する業界団体、スタートアップ、大・中堅企業などが、異業種との融合の機会を見つけ、技術協力の課題発掘と技術トレンドの情報共有の求心点になるよう運営している。
韓国のスタートアップが海外市場で成長の可能性を確認するための「実証」支援を体系化し、韓国内外の研究者や投資家がカスタマイズした技術の発掘の機会を拡大する。
まず、今年は成長の可能性が見込まれるスタートアップ120社を選出し、25億ウォン(約2億5,819万円)を投入。海外の現地のビジネスモデルを具現化するほか、商品・サービスの実証など、海外進出を支援する。このため、ベトナムのホーチミン、インドのベンガルールに続き、韓国のスタートアップの進出競争力が強い主要国家に海外の起業拠点にさらに2つ設ける。
海外のスタートアップ拠点では、現地の公共団体や優良パートナーと協力し、スタートアップの現地法人設立に向けたネットワーキングや製品・サービスの実証支援を行う。
Seoul Startup HubのM+は、PEN Ventures(ペンベンチャーズ)、Xiaomi(シャオミ)、Creww(クルー)、韓国アクセラレーター協会など韓国内外の有力アクセラレーターと協力して、中国や日本のグローバル大・中堅企業のR&Dに携わる研究員、投資家を招聘し、自国企業の技術需要に合う韓国の優秀なスタートアップを発掘。技術マッチングと検証、投資などを直接支援する。
ソウル市はスタートアップ、大・中堅企業、グローバル協力パートナーなど、起業エコシステムのメンバー間のグローバルなネットワークと協力体制を強化。グローバル技術トレンドの共有などに38億ウォン(約3億9,200万円)を投入する。オンライン起業プラットフォームの機能を強化し資金調達現場の多様化を図り、投資家とスタートアップ間の接近性を高める。
今年開催されるソウルスタートアップ代表課題トライエブリシング(Try Everything、 2023,9.13~15)では、約80のプログラムが行われる。現場のネットワーキングが実質的な投資に結びつくよう運営する計画だ。グローバル最新起業トレンドや新産業技術動向の共有、韓国内外の著名人による講演、スタートアップ展示、プロモーションブースのほか、投資家やスタートアップ投資の連係ミートアップ、企業投資説明会(IR)のピッチングなどが行われる。
18万以上の起業関連情報を持つオンライン統合プラットフォーム「Startup-Plus」(スタートアッププラス)は、誰もが必要なテクノロジーを見つけられ、投資家に出会えるオンライン起業エコシステムに高度化を図る。人工知能やビッグデータなどの分析を通じて、大・中堅企業の技術需要とスタートアップの保有力を自動的にマッチングし、英語サービス機能を強化して海外投資家との接近性も高める。昨年4月に正式オープンしたStartup-Plusは、企業情報や投資現況など、起業関連データを18万件以上保有しており、起業情報の提供のほか、民間投資家、大・中堅企業とスタートアップ間の保有技術マッチング、技術移転などを進めてきた。
ソウル市は技術、投資、ビジネスコンサルティングなどの企業専門の育成機能を持つ民間企業と協力。ロボットやメタバースなど未来の成長分野の初期・成長スタートアップ133社の選抜、育成、投資までをワンストップでサポートするため、48億ウォン(約4億9,600万円)を投入する。
Platum is a media service that specializes in startups, and its motto is "Startup's story platform".
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