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【そのとき投資】NICEビジネスプラットフォーム、検証済みのP2P競争力でアジア市場まで狙う|ちょい事情通の記者

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※【そのとき投資】(私はそのとき、投資することを決めました)では、現役の投資家がなぜこのスタートアップに投資したのかを共有します。

【そのとき投資】 NICEビジネスプラットフォーム、検証済みのP2P競争力でアジア市場まで狙う


STONEBRIDGE VENTURES (ストーンブリッジベンチャーズ)イ・ファンヨン理事


2017年当時、P2P金融業を行う会社は180余りありました。P2P金融市場における今後の拡張性、成長性という明るい面に加えて、暗い部分も同時に存在していた時期でした。複数のP2P企業による投資詐欺や横領も頻繁に発生していました。

筆者は、上記のようにP2Pに対する期待と副作用の共存が続いていた2019年9月に、IBK企業銀行の私募投資部と共同運用を行う「IBK-ストーンブリッジ革新成長PEF」を代表ファンドマネージャーとして結成しました。その年の11月にNICEビジネスプラットフォーム㈱の戦略企画・事業開発担当であるシン・ヒョンホ室長に、当時のIBK私募投資部のキム・ヨンギュン次長と一緒に会うことになりました。このように初めて顔を合わせた後、2019年4月に設立されたNICEビジネスプラットフォーム㈱が韓国内のP2P金融市場で短期間の内に定着するために必要な必須要件は何かについて一緒に考えてきました。その後、NICEビジネスプラットフォーム㈱のチェ・ジョンファン代表にも会い、様々な考えを共有しました。


P2P基盤の売上債権の流動化開始とともに、同社の投資を執行

NICEビジネスプラットフォーム㈱は、法人設立後、約6ヵ月以上を電子手形流動化にP2P資金を使いました。電子手形の不渡り率はその当時5年間で、約0.01%で他の金融商品よりも遥かに低く、満期も法的に短い特徴があり、初期段階で同社を安定させる金融商品として強みがありました。そして、P2P金融業者の中で電子手形の流動化を行っている他の業者としては、㈱韓国手形仲介のみであったため、業者間の競争率が低く成功の可能性が高かったのです。

「20年初めに電子手形流動化において一定の成果を生み出しましたが、電子手形の流動化は市場規模や収益性などを考慮した場合、今後も主な事業として行うことには確かに限界のある金融商品でした。同社が将来の成長の基礎となる新しいアイテムを必要としていた時が近づいていました。

これを解決する新しい事業アイテムは、P2P方式の中小企業売掛債権の流動化であると判断しました。売掛債権は短いDurationだが、多数の借入者(中小企業)が関わっているという特徴がありました。同社は売掛債権の発行会社である大企業を対象に営業することにしました。発行会社の大企業1社が通常500∼3000社の借入者(中小企業)と取引をしているので、発行会社に対する営業成功は多数の売掛債権流動化の機会を作り出すことができるためでした。そして、関係する多くの中小企業が売掛債権の選定要求があったため、P2P方式の中小企業売掛債権の流動化に対する最初の反応は良好でした。

2020年7月、同社はクムホ産業を発行元として中小企業の売掛債権流動化のP2P金融を始めることとなりました。その結果、「IBK-ストーンブリッジ革新成長PEF」で本格的な投資検討プロセスを実施し、2020年11月に100億ウォン(約9億円)の投資を実施することができました。 

 

オンライン投資法登録もされ、信用格付けモデルの強化

「オンライン投資連携金融業と利用者保護に関する法律(オンライン投資法)」は、2020年8月に施行され、2021年8月まで、金融委から「オンライン投資連携金融業者(オンライン投資業者)」の登録審査を通過した企業のみがP2P金融業を継続して営むことが可能でした。オンライン投資法の施行に先立ち、約200のP2P金融会社がありましたが、最終的にオンライン投資業者として登録された会社は同社を含み、現在41社です。オンライン投資業者として登録された会社は流動化対象債権の金額の最大20%までP2P自己資本投資が可能です。

多くの人は、この自己資本投資がP2P企業の収益性を向上させる要因になると期待をしています。しかし、筆者は単純にP2P自己資本投資だけがすべての収益性の改善を保証しないと思っていました。信用評価モデルの構成及び開発の強化が収益性改善を達成できると判断しました。この点で、同社は他のP2P企業よりも高い競争力があります。これはNICEグループが保有する産業別ビッグデータ、判別力の高いAI企業評価モデル、専門審査役の債権審査及びリスク管理などです。

2020年11月にPEFに投資する場合、年末の取扱い額は1,103億ウォン(約103億円)で、2021年末の取扱い額は65%増の約1,822億ウォン(約170億円)となりました。売上高は2021年に5億ウォン(約4,700万円)水準と絶対規模が小さい水準ではありますが、今後も同社の売上債権関連の取扱高は増加し続け、オンライン投資業者登録及び差別化された信用評価モデルなどで収益性の高いP2P自己資本投資が可能となり、今後の同社の未来は肯定的だと思われます。

そして、同社の延滞率0%は、大きな意味があると判断されます。同社は、設立以来現在も、延滞率は0%を維持しています。国内のP2P金融会社は、2018年末の平均延滞率が10%を超え、近年では新型コロナウイルスや不動産変数を含む平均延滞率が22%まで増加しています。P2P金融の全般的な延滞率が大きく増加する傾向であるにもかかわらず、同社が延滞率0%を維持したのはノウハウと信用分析競争力が要因だと考えられらます。

 

韓国内のP2Pサプライチェーンファイナンスの海外進出の夢

NICEビジネスプラットフォーム(株)は現在、電子手形や売掛債権流動化に加えて、売掛金担保ローンや購入専用カードなどの様々なサプライチェーン金融サービスを中小企業に提供しようとしています。こうした取り組みが成果として出るとき、同社は韓国でP2Pを活用したサプライチェーンファイナンスを実現するプラットフォーム企業となるでしょう。

同社は韓国においてP2Pベースのサプライチェーンファイナンスの導入等を先導し、絶えず努力しながら多くのノウハウを確保しました。このノウハウをもとに、ベトナム、インドネシアの海外関連会社を活用し、海外展開の計画と夢を持っています。

グローバル売掛債権流動化市場は、年平均5%の成長をしていますが、アジアから中国などを除いたほとんどの国が当該GDP規模より売掛債権流動化が著しく低い特徴があり、これらの国の未来成長率は過去のグローバル平均以上になると判断されます。

同社の第1次進出対象国はベトナム、インドネシア、マレーシアなど東南アジア圏ですが、同社の検証されたP2Pベースのフィンテック技術と東南アジア市場が出会えば、今後アジア圏のP2Pベースサプライチェーンのリーダー企業になる可能性が高いと筆者は確信しています。

同社BIである「NICE ABC」のABCにはAll Business Connectedの略であり、全ての企業をつなぐプラットフォームになるという会社哲学が込められています。筆者は、この哲学を同社によってアジア全域の多くのアジア人がともに享受する日が、これから遠くないと予想しています。 

/media/ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)
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