【そのとき投資】 BlueSignum技術でメンタルヘルスの問題を解決
【そのとき投資】 BlueSignum(ブルーシグナム)技術でメンタルヘルスの問題を解決
MashUp Angels(マッシュアップエンジェルス)パク・ソンヨン審査役
@そのとき投資(私はその時、投資することを決めました)では、現役の投資家がなぜこのスタートアップに投資したのかを共有します。
「BlueSignum(ブルーシグナム)は、人々がより良い気持ちで毎日を過ごせるように、一番近くで助けたいという気持ちから集まったチームです。将来的には、世界中の誰もが落ち込んだ時に真っ先に思い浮かべ、助けを得られるようになり、さらに遠い未来には、私たちが必要とされない世界が来ることを願っています。」
BlueSignumのユン・ジョンヒョン代表に最後に一言とお願いしたときの答えだBlueSignumチームを紹介するのにこれほど適切な言葉が他にあるだろうか。BlueSignumはこのようなビジョンのもと、様々なメンタルヘルスケアサービスを制作している。グローバル400万ダウンロードのムードトラッカーダイアリーアプリ「DailyBean(ハルコン)」とインタラクティブ心理相談ゲーム「あなたの相談所」を作り、最近ではAIメンタルヘルスセラピーサービス「Moodee(ムーディ)」をローンチし、人々が感情を気軽に打ち明けられるAIスピーカーも準備する予定である。チームのビジョン通り、メンタル的に安定した一日を過ごすのに役立つサービスを全方位的に制作している。
メンタルヘルスの問題に苦しんでいる人はかなり多いが、その多くが適切な措置を受けづらい環境にある。過去5年間でうつ病/不安障害と診断された人の数は900万人に達する。さらに、うつ病を抱えている人のうち、病院を訪れた人はわずか20%(保健福祉部精神疾患実態調査結果)に過ぎないことを見ると、水面下に隠れている人はもっと多いだろう。
うつ病患者が病院を受診したりカウンセリングを受けたりなどの、治療を継続するのが難しい理由として、その間に多くの障壁が存在することがある。まず、自身にメンタルヘルスの問題があるのを認知することが難しい。「時間が経てば自然に治るだろう」、「この程度の感情的な問題はほとんどの人が経験することだろう」と考えがちである。認知の壁を越えたとしても、周りに知られるかもしれないという不安や、物理的・経済的な障壁を乗り越え、問題解決に挑戦するには、多くの勇気と意志が必要である。さらに、治療をスタートした人のうち継続した人の割合が低いことも、メンタルヘルス問題解決のための障壁が高いことを示している。
BlueSignumはこのような問題を技術で解決しようとしている。支持や共感のような、人が最も得意とする、テクノロジーがアプローチするのが難しい部分があるのも事実だ。しかし、主観を排除した客観的な分析、24時間いつでもどこでも対応できるアクセシビリティ、一人の人間では揃えづらい幅広い心理療法コンテンツなど、技術が与えるメリットもまた明らかである。BlueSignumの技術は、病院やカウンセリングなどの専門家のサポートを受けている人には、それと並行して利用できるサービス、まだ専門的なサポートを受けるのが負担な人には、簡単かつ快適に利用できるサービスとして役立つと期待される。
BlueSignumチームメンバーの集合写真 /BlueSignum提供
感情を発見するためのサービス DailyBean(ハルコン)
メンタルヘルスの問題の解決は、自分にメンタル的な問題があることを認知することから始まるため、BlueSignumも人々が自分のメンタル的な問題を認知するのを手助けるサービスから出発した。BlueSignumの「DailyBean」は、毎日その日の気分や生活パターンを記録できるサービスである。一日の気分や出会った人、趣味、天気などの活動をアイコンで簡単に記録することができ、これをもとに様々な感情分析を提供する。DailyBeanを利用する人々が自分の感情をよりよく見つけ、その理由を理解できるようサポートするためだ。
2021年にリリースしたDailyBeanは、グローバルで400万回以上ダウンロードされ、世界中で愛されるサービスとなった。アメリカ、ロシア、イギリスなどを含む世界200カ国以上の人々が利用しており、MAUの85%が海外で発生している。また、DailyBeanを使用して自分のメンタルヘルスの状態を把握し、継続的に管理するのに役立てたユーザーは、DailyBeanのファンとなり、より多くの人がサービスを利用できるよう先頭に立っている。彼らはDailyBeanのBeanのテーマをデザインするデザインコンテストに参加したり、より多くの人が利用できるように翻訳に参加したりしているのだ。
このように多くの人に愛されるサービスになれたのは、BlueSignumチームがユーザーに重きを置いてサービスを作ってきたためである。実際のユーザーと意見を交換しながらサービスを改善しており、常にメンタルヘルスの問題に苦しんでいる人の立場に立って考え、サービスを企画している。人と感情的にコミュニケーションできるペンギンロボットを作っていたプロジェクトチームでスタートした時から、人々のメンタルヘルスの問題を解決したいという思いで結束していたからではないだろうか。
DailyBeanサービス画面 /BlueSignum提供
発見したメンタルヘルスの問題を自ら解決していけるようサポートするMoodee
Moodeeのサービス画面/BlueSignum提供
メンタルヘルスの問題を認識したら、次はそれを解決する段階BlueSignumは次の段階への飛躍を準備している。「Moodee」は、いつでもどこでも自分で気持ちをケアできるように支援するサービスだ。現在の感情と関連するキーワードを入力すると、ユーザーのための適切なメンタルケアコンテンツを推薦してくれる。例えば、人間関係でストレスを感じたと選択すると、「自分を一番嬉しくさせた褒め言葉は何だったのか考えてみる」など、さまざまなToDoを提案してくれるのだ。デイリーToDo以外にも、アクティビティやチャットボットと会話するインタラクティブストーリーなど、さまざまなコンテンツをおすすめしてもらえる。
Moodeeのメリットは、このようにユーザーがいつでもどこでも自分の心をケアできることである。不安でなかなか眠れない夜がある。そんな日はMoodeeアプリを起動し、自分の感情とキーワードを選択し、推薦されたコンテンツをやってみる。推薦されるToDoは通常、長くとも5分以内ですぐにできる些細な活動である。健やかな心で一日一日を生きるために必要なことは、大げさなことばかりではない。小さなクエストを一つ一つ達成していく経験が積み重なり、「自分もできる」という信念が生まれ、その信念が解決の糸口となる。
Moodeeは、客観的な分析とパーソナライズされたコンテンツ推薦などの方法で、技術だけが与えることができる価値を提供したいと考えている。すでにDailyBeanを通じてメンタルヘルスの状態や日常記録に関するデータを3千万件以上保有しているため、適切なカスタマイズコンテンツを提供することができ、ターゲットユーザーを確保しているという点で、多くのユーザーに役立つサービスになることが期待される。彼らの夢が現実になり、世界中の誰もがBlueSignumのサービスで心の健康を管理し、一日一日を生き抜く力を得ることができる日が来ることを願う。
BlueSignumの共同創業者たち。左から CDO ピョ・ジェウ、代表ユン・ジョンヒョン、CTOチェ・アヨン /BlueSignum提供
朝鮮日報のニュースレター、「ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)」です。
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