【ちょい事情通の記者】 「Softbankの孫正義、反転攻勢の時が来た」
【ちょい事情通の記者】「Softbankの孫正義、反転攻勢の時が来た」
「反転攻勢へ」。孫正義会長のプレゼンテーションのトップページ/Softbankグループホームページ
「反転攻勢に乗り出す時です」
2023年6月21日、東京で開催された年次株主総会で、孫正義ソフトバンクグループ代表は「ついに」を連発しました。もともとSoftbankグループは人工知能スタートアップに兆単位の資金を投入していましたが、昨年急ブレーキをかけました。2022年会計年度(2022年4月~2023年3月)で9701億円の純損失を計上しました。ひとつ前の会計年度は1兆7080億円の赤字です。そして孫正義会長は決算発表の場から姿を消しました。
「責任逃れ」という非難も相次ぎました。四半期決算の場で、3ヶ月に一度、テクノロジーの指導者としてビジョンを発信していた孫正義会長が、業績が悪化すると姿を消したのです。
「おんおん泣きました」彼は語りました。しかし、「大赤字のせいで、私が恥ずかしく思い引きこもっているんじゃないかと言われましたが、全然そんなことはありません。実はワクワクしながら数ヶ月を過ごしていました。ついに人工知能の革新の時が来たのですから」と述べました。何十年も経営者として生きてきたが、昨年10月以降、再び19歳の頃のように「右脳を使う発明家」になったと言います。
彼が言う「反転攻勢」。一体どんなものでしょうか。解説をつけるより、彼の言葉を生で聞いて、購読者が自分で判断してください。孫正義のプレゼンテーションは1時間40分です。コアキーワードとして「ARM」が何度も登場します。ARMは世界で最も多くの半導体設計資産を保有している企業です。SoftbankがNVIDIA(エンビディア)に400億ドルで売却しようとしましたが、失敗しました。孫正義会長は、ARMはAI革命のあらゆるアイデアを実現させる存在だと主張しています。
1.イントロ :孫正義、「反転攻勢の時が来た。」
2.「おんおん泣いた、数日間。私の人生はこのまま終わってもいいのか。虚しい」
3.「皆、私が恥ずかしくて隠れていると思っていたが…毎日発明をしていた」
4.「GPT4は目と耳と口を持つ人工知能」
5.「GPTとは何か。それは推論の機械だ」「次は、想像力の機械に進化するだろう」。
6.「人工知能は人類の知恵を合わせた1万倍以上のレベルに達する」
7.「1兆個のハードウェアチップ時代...人工知能ロボットは自己増殖し、人類を超える生命体として生まれるだろう」
8.「ARMは現在はモバイルチップ1位だが、今後はすべてのAIチップにも入るだろう。」
9.「スティーブ・ジョブズは自分の残り時間を知っていた」
[孫正義の言葉]「大声でおんおん泣いた。数日間。私の人生はこのまま終わってもいいのか。虚しい。」
孫正義Softbankグループ代表/Softbankグループホームページ
「世の中は、株式市場もそうですし、本当に激変していっています。難しい問題もありますが、一つだけ確かなことがあります。人工知能革命がついに、本当に、やっと、やっと、爆発的に成長するということです。そんな予感がとても身近に、肌で感じられます。内部では準備をしています。私もすごく忙しい日々です。水面下で様々な準備をしています。」
「いよいよ反転攻勢に乗り出す時期が近づいています。実は個人的なことなのですが、昨年の10月頃、深い思案に陥りました。私の残りの人生は、経営者として、事業家として、何年あるだろう。一体どんな人生だったのかだろう。本当に虚しい、と。この程度で終わってもいいのか。結局、簡単に、見える範囲で、その程度で、そうやって終わってもいいのかなと。実はおんおん泣きしました。何日も涙が止まりませんでした。何かがおかしい、このままでは虚しい。残りの数年間を、ただ、事業家だからやるべきことを、やるだけの人生にしてはいけない。」
「いったい何をしたかったのだろう、と自問自答しました。私はアーキテクト(建築家)になりたかったのです。建築家は設計します。人類の未来を設計したかったのです。人類の未来はどうあるべきかを描きたかったのです。もちろん私には能力がないかもしれませんが、万が一、私が人類の未来の建築家としての役割を少しでも果たせるなら、絵を描いている最中に死んでもいいと思いました。それが私の胸が震えることです。」
「19歳の時は右脳がすごく活発で、1日1件、何かを発明していた時期でした。1年間で250件ほど発明しました。右脳の創造性が活発だった時期です。しかし、その後、会社を設立し、経営者の責任を果たすために、45年間左脳を使っていました。」
「昨年10月から再び創造の右脳が活発に動き始めました。8ヶ月間で630件の発明をしました。これから先の4ヶ月を合わせると、1年で1000件弱になるでしょう。ほとんどは失敗作だと思います。でもその中には、自分でも驚くほど、これは間違いなく人類の未来に大きな影響を与えるというアイデアもありました。」
「皆、私が恥ずかしくて隠れていると思っていたが…毎日発明をしていた」
孫正義Softbankグループ代表/Softbankグループホームページ
「5つの特許事務所が私のアイデアを出願する作業を並行して行っています。もちろん、1年という期限内にすべてのアイデアを特許登録するのか、それとも一部を公開せずに製品を作るのかを決めなければなりません。出願すると公開されるため、競合他社にさらされる可能性もあります。一部は正式に出願し、また一部は公開せず、発明アイデアをそのまま製品化します。」
「何よりも大切なのは、右脳が活発に動いていることです。創意と創造のおかげで、私の脳は幸せと忙しさでいっぱいでした。このような活動がSoftbankの経営に大きく役立つと実感しています。もちろん、特許出願手続きはすべて従業員に任せる無責任な経営者ではありますが。」
「人類の未来に関わる本質的な問題に集中したいです。ARMの力を使って。ARMは地球上で最も多くのコンピュータチップを設計している会社です。このARMを活用してAIが人類の未来にどのような影響を与えるか、そのための発明をするのです。」
「夜中の3時、4時、5時に目が覚めると、すぐに発明ノートを書いていきます。内容を写真に撮って送れば、3交代制で動いているサポート人材が5分以内に返信してくれる仕組みです。土曜日も、日曜日も、夜中も同じです。」
「(私が)大赤字を出して恥ずかしくてどこかに隠れているのではという説がありましたが、実はものすごく忙しくも、こんなに楽しく仕事をしていました。」
「GPT4は目と耳と口を持つ人工知能」
「本題である反転攻勢の時です。結局は、AI革命です。本来人類は地球上で最も優れた脳を持つ動物です。状況は変わります。一度ですべてが変わるのです。人間はまだ地球上で最も優れた知能を持っていますが、今後10年以内にAIに逆転されると私は考えています。」
「AIのためにビジョンファンドを作ったというふうに言ってきましたが、本当にこのようなAI革命の一翼を担いたいと思っています。数ヶ月間、各国の首脳は共通の話題で盛り上がってきました。もちろんウクライナ情勢のような悲しい話もありますが、もう一つはAIです。ChatGPTという人工知能の凄さを感じました。」
「これまで人工知能は限られた言語表現しかできず、決まった答えしか出せませんでした。SoftbankもPepper(ペッパー)という人工知能ロボットを作りましたが、もう10年前で、この時は人工知能のレベルが低く、人間と会話が成立しませんでした。あらかじめ決められた台詞を読むことはできますが、リアルタイムでその場で会話をすることはできませんでした。しかし、OpenAIはChatGPTをデビューさせ、2ヶ月で世界1億人が使うサービスになりました。3.5、4へ進化しました。」
「今はGPT4です。会話するだけでなく、つまり文字ベースの会話だけでなく、この人工知能は口と耳と目を持つことになります。マルチモーダルモデルと言います。単に文字でやりとりするのではなく、会話、つまり直接話したり、音声を出したり、直接話を聞いたり、目で見ている状況を人工知能がすべて受け止めて対応するレベルになったのです。」
「Softbankは先週発表会を行いました。生成AIを活用してどんなことができるのか、どんな新規サービスができるのか、という発表です。社員コンテストです。これから毎月1回、1年間実施する予定です。1回の賞金は2500万円です。1位は2000万円です。2,3,4位はもちろん、3000位まで賞金がもらえます。一週間の募集期間に5万2000件が寄せられました。社員のみが対象です。おそらく、生成AIをテーマにしたコンテストにこれだけ短期間で5万2000件が集まったのは、世界記録ではないかと思います。社員はお互いのアイデアを採点します。最高得点を取った11件が社長である私の前でプレゼンテーションを行いました。そして、社員大会で11件の発表会も行われる予定です。」
「1位は2000万円ですが、私は11件中、当時3位だったアイデアが『これはすごい、画期的だ」と感じました。私が加点したので、そのアイデアが1位になる予定です。特権ですが、後日発表の際にぜひご覧ください。本当に素晴らしいアイデアです。1位から11位までは全てそのまま事業化できるアイデアです。私は11位までしか見ていませんが、その下にはもっと素晴らしいアイデアがたくさんあるはずです。これから時間を作って見るつもりです。」
「GPTとは何か。それは推論の機械だ」「次は、想像力の機械に進化するだろう」。
孫正義Softbankグループ代表/Softbankグループホームページ
「会社によってはGPTの使用が禁止などと言っていますが、そうした会社は本当に大丈夫なのでしょうか?時代遅れになると思います。Softbankはグループ全体でGPTに取り組んでいます。」
「コンピュータは最初は計算機と呼ばれていました。今ではコンピュータを計算機と呼ぶ人はほとんどいません。最初はそろばんが計算機に変わったと、その計算機が怪物のように成長したのがコンピューターだと思われていました。コンピュータとは巨大な計算機だと。」
「そして、コンピュータが地球上のすべての情報を一度に記憶できるようになりました。すべての情報がインターネットとパソコンに入りました。コンピュータは単に計算する機械から記憶する機械になりました。そして、情報の量が膨大に増える中で、私たちはこの中から目的の情報を素早く見つけなければならず、検索しなければなりませんでした。そこでYahooやGoogleなどが検索機能を担い、コンピュータを発展させました。」
「GPTはAIを推論機械に発展させました。私もこのGPTを毎日使っています。アイデアが浮かんだら、「あなたはこれについてどう思う?」という質問でGPTと一緒に議論したり、ブレインストーミングをしたりします。知恵を求める相手がGPTです。あるアイデアを出すと、GPTは「それは非現実的です」と答えます。それを実現するためには膨大なコンピューティングパワーが必要であり、現在の状況ではリソース面でほぼ不可能な要求だとGPTは答えました。」
「そうしたら、私が反論します。あれこれ方法を提起します。GPTはそれを受けて、「あ、そうですね。良いアイデアですね。ただ、今後はこのような問題があります」と再度追加で反論します。再び私が問題点に対する解決策を提示するという繰り返しです。何度も繰り返した結果、最終的に、GPTが「このアイデアは現実的で実現可能な素晴らしいアイデアだ」と認めてくれました。GPTに褒められ、とても嬉しかったです。こんな会話を夜明けにしています。本当にすごいです。」
「GPT3.5は大学入試には合格できないレベルですが、GPT4はアメリカのSATテストで上位10%レベルで合格しました。医師国家試験でも87%の正解率で上位で合格しました。読解力は上位7%です。数学、生物学、統計学、心理学などほとんどの科目で大学合格レベルに達しています。これから近い将来、すべての科目で上位1%に入るでしょう。数年後には全科目で絶対的1位を取るでしょう。私はそう予想しています。時間の問題であり、必ず実現するでしょう。 推論機械としてのAIは非常に強力です。」
「進化して想像力の機械になることを想像しています。芸術においては、もともと想像力は人間の領域だと考えている人が多かったでしょう。ありきたりなもの、フレーズを引き出すのは得意だけど、と。コンピュータやAIはどこまでいってもロボットであり、ロボットには限界があると言われることが多かったのですが、今申し上げたように難しい応用問題まで推論するようになりました。また、アートやクリエイティブの世界では、イメージや映像制作、作詞、作曲など、GPTはすでに詩や物語を作ることにおいても非常に優れています。」
子供の頃に読んだ「鉄腕アトム」という漫画がありました。最終回はどんな内容だったかと聞いたら、すぐに答えてくれました。とても具体的に。そして、その最終回の続きを書いてほしいとGPTに無理なお願いをしたところ、その場ですぐに物語を書き始めました。連続して書き続け、その次にどうなるかと聞けば、また書き、その次にこういうシナリオを追加したらどうだろうと提案したらまた書き、また書き。まるで作家が直接つづきを書いたような感じです。これはどこにも書いていない内容ですね。 」
「人工知能は人類の知恵を合わせたものの1万倍以上のレベルに達する」
「書かれたものを持ってくるのではなく、想像して作り上げるんです。まるで人のように作り上げています。例えば、絵で表現してみましょう。ロボットに闘牛の様子をピカソのように描いてもらうと、まるでピカソが描いたような素晴らしい作品が出来上がります。ピカソの時代にはロボットは存在しなかったので、当然ピカソが描いたはずがありません。」
「様々な試みをしてきましたが、今や「想像」の世界も、AIには可能な世界に変わりつつあります。先ほど申し上げた全科目の試験で1位を取る能力は、一人の人間では、どんな天才でも持てない能力です。知識を学び、理解し、それ以上の知恵を発揮すること、それが推論であり、知識を記憶して検索するのが知識の機械、それが知恵の機械へと進化したのです。一人がすべての知識とそこから派生する知恵をすべて持つことは、まず不可能です。」
「しかし、AIはその両方を兼ね備えています。それが天才に匹敵するほどの力となっています。今後数年間、AIが勝つのか、負けるのかという議論は続き、しかし、驚くべきことに、それだけでは終わりません、私の予想では、AIの能力は全人類の知恵を合わせたものの少なくとも1万倍以上のレベルに達するでしょう。現実的に実現できるのは、数十年後、私たちの子供や孫が大人になる頃ではないでしょうか。」
「ARMのチップ開発のロードマップを見ると、そうなることがわかります。非現実的なことではなく、チップの設計能力の進化を見れば、そのレベルに到達することは十分に可能です。その時代になれば、AIはスーパーインテリジェンスになり、すべての社会システムとつながるでしょう。」
「多くの知識人がAIの知能には限界があると口にしました。しかし、それは彼ら自身の知識や知恵が不足していることを言ったに過ぎません。なぜかというと、AIは人間がプログラムするものだからです。」
「人間がプログラミングしても人間より賢くなることはできないという主張はすでに崩れました。なぜなら、現代のAI、例えばGPTのようなものは、すでに人間が直接プログラミングするものではないからです。答えがプログラムされた結果として出てくるのではなく、AIは自ら学習する推論機械として、すべてのデータを受け入れ、自ら学習し、知識を知恵として推論しています。これが1万倍程度の能力になると、人間がプログラムの質を教える領域を完全に超えてしまいます。」
「1兆個のハードウェアチップ時代...人工知能ロボットは自己増殖し、人類を超える生命体として生まれるだろう」
「近い将来、私たちが開発するハードウェアチップは、地球上の人類全体を超えるでしょう。例えば、地球の人口が86億人で、1人あたり1つのデバイスを持っていると仮定しても86億個に過ぎません。しかし、当社のチップの出荷量は1兆個に達するのは、それが温度計、湿度計、信号機、電球、センサーなど、あらゆるところにIoTデバイスとして組み込まれているためです。
「1兆台のIoT機器から出る様々なデータがリアルタイムでこの超知性に流れ込み、それによってAIは自ら進化し、自ら増殖します。超知性機械は、自ら設計した超知性を持つロボットを生産します。そしてロボットがロボットを生産することになります。このロボットは人間がプログラムして動くロボットではありません。自ら学び、自らの知恵で増殖していきます。このロボットは様々な形や大きさを持ち、必ずしも二足歩行や2つの手を持つロボットではなく、10本の足、100本の足、100本の手を持つロボット、空を飛ぶロボット、水中で泳ぐロボットなど、様々な形や大きさのロボットが登場するでしょう。」
「これらのロボットはすべて超知性とつながり、自己増殖する人工知能の世界、全知全能の知恵の世界を形成します。この世界を仮想世界と言う人もいますが、それはその人の想像力の限界を示しているだけです。なぜなら、超知性を備えたスマートロボットが登場し、それが超知性とつながるとき、それは全能の神のような存在が自己進化しながら自己増殖する世界だからです。」
「進化のスピードは驚くほど速く、すでに人類をはるかに超えた生命体が誕生したと言えます。私の630件の発明のほとんどがこのテーマに関連しており、人々がまだ見ていない、聞いていない世界について考えています。世の中に存在しないものを考えていると、最終的に発明になるんです。そして、その発明が具体化され、これは作れると確信したときに発明となります。
人類の未来はすでに目の前にあり、時間と人手不足を感じながら私は忙しく過ごしています。これが必要なのは、これまで人類が解決できなかった難しい問題、様々な問題をこの超知性の力で解決できるからです。」
「ARMは現在はモバイルチップ1位だが、今後はすべてのAIチップにも入るだろう」
- 鉄腕アトム
「超知性機械が人類に代わって解決する、そうして次々と解決していくことになるでしょう。例えば、事故がなく、移動が楽で、健康で長生きし、各種災害が起きない社会。人々が無駄に泣かずともよく、無駄に苦労する必要もなく、辛い仕事や無駄な汗を流す必要もなく、各種教育や仕事、必要な物質、衣食住、食べ物などを非常に安い費用で、ほぼタダに近い状態で手に入れることができる世界。力仕事や危険な仕事をしなくてもロボットが代わりに生産してくれて、ほぼ無限に近いエネルギーをほぼ無償に近いコストで得られる世界。様々な病気や災害から人類を守ってくれるありがたい存在が同時に誕生しようとしています。このAIの進化をさらに加速させることが、多くの人々の不幸を減らし、より幸せで、より豊かで、より自由で、より楽しい社会をもたらすでしょう。私はそれを前向きに信じています。」そして、これをさらに加速させる必要があると思います。
「その中心にARMがあり、ARMはすでに2000億個以上を出荷しています。このグラフを見てください。一年でも前年度より低い年がありますか?このグラフの曲線を見てください。非常に美しい2次曲線です。このまま行けば、過去5年間の高さの4倍になります。この曲線を見ると、ロケットの打ち上げのように4倍レベルには行きそうだと感じます。勢いは全く落ちず、むしろ加速度がついていると思います。」
「私たちはARMを買収し、売り上げが増加する前にエンジニアを2倍に増やしました。その結果、一部の人々は私たちがお金を浪費していると批判しましたが、私は今、ARMの爆発的な成長の入り口に立ったと考えています。モバイル用の製品は世界1位ですが、そこにとどまらず、すべてのコンピューティングの世界、AIの世界のGPUとGPF、AI搭載機器に搭載されています。」
「情報革命の中心は間違いなくAIになるでしょう。そして、超知性としてのAI、単純な計算機、検索機というイメージをお持ちの方は、そのイメージを変えていただきたいと思います。これは超知性、単なる知識だけでなく、知恵と創造の世界まで含むものです。私たち人類の未来を形作るでしょう。」
「もっと豊かに、もっと幸せに、もっと幻想的にしてくれる手助けをしてくれると、私は心の底から信じています。このすべては、人々の幸せのために存在します。だから結論を言うと、防御体制に入るような時期なのか、ということです。」
「Softbankは(赤字を見て)完全に守りに入るとお話ししました。当時はほとんど現金がありませんでした。守りに入り、現在手元に5兆円を超える現金を持つようになりました。十分に防御できました。」
「これから反転攻勢の時が近づいていると感じています。ワクワクします。」
[質疑応答(一部)]「スティーブ・ジョブズは自分の残り時間を知っていた」
-WeWork(ウィーワーク)の株価が低迷していますが、現在の経営状況について教えてください。
「胸が痛いです。これは私の責任です。私が初めてWeWorkを訪れたとき、その素晴らしさに魅了され、多くの資金を投資しました。当社の役員や社員から誤った判断であるとの忠告を受けましたが、私がその意見を無視して投資を決定したため、すべての責任は私にあります。WeWorkの創業者アダムは、自分が素晴らしい会社を作っていると心から信じていました。だから彼が悪いのではなく、私が彼を煽った部分が大きいと思います。これは私の人生についての反省です。申し訳ありません。」
-2040年時価総額10位以内という新30年ビジョンは可能なのか。
「昨年10月から、私は目の前のお金や株価など、そういうことは些細な問題だと感じるようになりました。10位以内に入ることさえも小さな目標だと思うようになりました。それよりも、人類の未来がどうあるべきか、何が必要か、未来の人々が豊かな社会を作るために何が必要かを考えるようになったのです。私が泣いたのは、後悔のためではなく、これからの人生に対する焦りと、これからの人生に対するワクワク感からでした。これが私の告白です。
孫正義とジョブズの姿
/朝鮮日報DB【質疑応答(回答中抜粋)】
「スティーブ・ジョブズは自分の残り時間をよく知っていました。だから彼の残りの5年間、最後の5年間は本当に純粋に未来のための素晴らしい作品を作るために、彼は最後の1週間まで次のiPhoneのデザインを考えていました。おそらく残り日数に対する焦りと悔しさ、そして次のアイデアへのワクワク感でいっぱいだったと思います。」
「彼の気持ちの一部を理解することができ、思わず涙が出ました。でも、彼は私に会ったとき、iPhoneを買ってほしい、いくらで買ってくれるかなど、商業的な話は一度もしませんでした。何十回と会いましたが、そんな話は一度も出ませんでした。 」
「つまり、彼はすでに商業的な数字には興味を失い、未来の人々に必要な素晴らしい作品を作るという純粋な目的に全力を注いでいました。その結果、世界最高の破産寸前だったAppleは、世界最高の時価総額を持つ会社に変貌したのです。つまり、追求していたのは商業的な金額ではなく、特別で素晴らしいものを生み出す行為であり、その結果、人々の、感動や価値に対する感謝の気持ちがお金になったということです。」
「お金や数値的なものを追いかけるのではなく、本当に素晴らしいものを作る、本当に人類の、未来の人類が必要としているものを作ることに純粋に取り組めば、結果として予想外の成果が得られるのだと思います。ですから、30年ビジョンでお話しした数字を超えることができると考えています。しかし、それを追いかけるわけではありません。それよりももっと重要なことに興味を持ち、熱心に取り組んでいるのです。そしてそれがうまくいけば、いつかそのレベルに到達できるのではないかと思っています。そのワクワク感を持って努力すること自体が、私たちに大きな可能性をもたらすことだと信じています。この話をしようとしたら話が長くなってしまいましたが、これが私が興奮している理由です。」
朝鮮日報のニュースレター、「ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)」です。
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