【ちょい事情通の記者】 コンマ(区切り)です。創業者に一度の区切り贅沢でしょうか。
【ちょい事情通の記者】 コンマ(区切り)です。創業者に一度の区切り贅沢でしょうか。
Season 6 |カンマ成功した創業者の条件
今日のレターはコンマです。創業者に一度の区切りは贅沢でしょうか。創業者に提供するコンマです。
ちょい事情通の記者 第1号ソン・ホチョル 東京から
@今日はコンマ(区切り)です。今日は走らずにしばらく立ち止まるのはどうでしょう。東京では雨が降っています。ソウルはどうでしょうか?
私が困る瞬間といえば、「成功する創業者の条件」とは、という質問を受ける時があります。創業者を傍から見ている第三者が答えられるものではないのです。それでも何か答えなければならない義務感も感じます。いわゆる「成功した創業者」が自らその条件を話すことの方が、はるかに難しいということを知っているからです。森の中では森が見えないという意味ではありません。あまりにも多くの変数からアプローチしており、それらの変数間の相互作用があるため、いちいち説明するのも難しく、そして少し説明し間違えれば、他の環境の創業者に曲解されてしまうこともままあるからです。
昨年、同じ質問をEBSから受けました。 「창업가의 답(創業者の答え)」という本を出して、反応が良かったため、スタッフが交渉してきたのです。困りました。「創業者の答え」は、ちょい事情通の記者が出しはしましたが、12人の創業者の自らの話です。それぞれ異なる苦痛と煩悩を経て、相変わらず成功とは何かを悩みながら、まだ道の半ばにいる創業者たちの、です。そのようなものの共有が「창업가의 답(創業者の答え)」という本でした。それでもEBSに出演し、4回のテレビ講義を行いました。意外に良い反応に驚きました。それと同じくらい恥ずかしかったです。
「成功する創業者の条件」とは何かを尋ねられた。
東京での数日目、日本の防衛白書を覗いていると、ソウルのある企業から社報に出す、「成功する創業者の条件」についてのエッセイを書いてほしいという依頼を受けました。一瞬断ろうかと思い、それでも「第三者の義務感」が発動し、引き受けました。すると防衛白書より原稿紙7枚のエッセイへの悩みが大きくなりました。
締め切りの前日の夜になって思い切って書きました。 「ただありきたりな話を書こう、けれど、メッセージを1つだけ残そう」と決めました。メッセージは「耐えるのがどれほど難しいか」でした。昨年10月に出会ったMarket Kurly(マーケット・カーリー)キム・スルア代表の話を書きました。 「バックパックを背負った彼女はいつも軽快です。キルヒールほど気品のあるバックパックとでもいいましょうか。」で始まるエッセイはアメリカ シリコンバレーのベンチャー投資家であるベン・ホロウィッツのアドバイスにに繋がり、PUBLY(パブリィ)の創業者パク・ソリョンさんの「僧侶のように暮らす」、오늘의집(オヌレチプ/todayhouse)の創業者イ・スンジェさんの「巡礼者のように働く」に繋がっていきます。
結論はこうです。
話が脇にそれるかもしれませんが。寄稿の依頼を受けたとき、エッセイのテーマは「成功するスタートアップが他と違う理由」でした。答えですか?もちろん創業者の能力と運、人材とお金(投資金)です。でも本当はそうではなく、あきらめずに耐え、さらに耐える創業者、それ自体ではないでしょうか。親しいベンチャーキャピタルの代表からプライベートな場で聞いた言葉があります。 「私は、投資を決めるとき、創業者が途中であきらめる人なのか、最後まで耐えれるのかだけを見るんだ。そのスタートアップがダメになっても、最後まで堪えられる創業者なら再び創業するから、その時また投資する。結局、彼らはお金を儲けた」
文章を送ってからずっと悩んでいました。本当の答えは心だったという、ありきたりな結論です。ちょい事情通の記者がバーンアウト状態になったときに一度眺める文章を代わりに送らなければなりませんでした。
文章を送ってからしばらく気が重かったです。スタートアップの誰かがそのエッセイを読んで、「私はもっと頑張らなければならない」となったらどうしよう、と思って。2日後に急に浮かんだ考えはこれでした。本当の答えは「心」だったという白々しい結論です。送らなければならなかったのは、創業者ではありつつも、同じ時代を生きる「私」の心だったということです。10代の高校生のような結論ですが。
だから今回のレターはちょい事情通の記者1号がバーンアウト状態になったときに読む文章のいくつかです。江陵(カンヌン)に行って見た文章です。いくつかは以前から知っていた、またいくつかは理由なく心に残った今日はコンマです。区切りだと思ってに読んでください。(@文章に私なりの解釈を付けてみてかから、消しました。コンマには説明ではなく、余白が必要でしょう。)
金|エミール・ゾラ|문학동네(文学村)
人生とはとても悪いものではないが本当にひどいものです。ですが私は人生を愛しています
1人が1人に|イ・ビョンユル/月
今日の夜も時間が私に意味深長に話しかける。今夜も成長するのかと。そうでなければそのまま過ぎていくのかと。人生の波を作る人は私自身だ。普通の人は他人が作った波に身を任せるが、特別な人は自ら作った波に多くの人を乗せる
誰もいない海|チェ・ユス/doorspress
夜はいつも罪悪感もなしに無数の約束をしておいて、それぞれ他の事情で消された約束が島の角を転がる
どうにもできないあなたに|カン・ジュウォン
全てのことは変わり、全てのものは流れていく。今すぐに解決策がなくても、しっかり握っている手にすこしだけ隙間を作ろう。そして、流れていくようにそっと置いておこう
あなたの美しさが文章になるかもしれない|ファン・ユウォン他50人の詩人
4つの季節があるということ。私たちが少し気まぐれであらうということ、感情が多いこと、崩れてまた積み上げること、戸惑ったり、萎縮することがあること、突然歌を作って歌うこと、服が厚くなったり、また薄くなったりすること、言いたいことがあっても、言葉を整理していくこと、各々の匂いがあること、4つの季節があるということ。
ボルヘスの夢の話|ホルヘ・ルイス・ボルヘス
夢は穂を夢見る穀物で、人間を夢見る類人猿であり、次の世界に来るものを夢見るのが人間だ。
朝鮮日報のニュースレター、「ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)」です。
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