【Howbuild】建設会社から不安を押し付けられるのが家づくり?そうとは限らない
【Howbuild】建設会社から不安を押し付けられるのが家づくり?そうとは限らない
「自分の家を建てる」という命題は、お酒の席で一度は口にする言葉です。1~2時間の熱い議論の結果、出る結論は「マンションを買おう」。ややもすれば建設会社から色々押し付けられることになるというのが結論です。
Howbuildは、建築市場のこのようなペインポイントについて語ります。Howbuildのイ・スンギ代表の話を読めば、1~2時間の熱い議論がより具体的な話になるはずです。Howbuildは、土地を持つ建築主が自分で建物を建てるのを手助けする会社です。
まだ「30坪の庶民の家」ではありません。数億円の小さなビルの話です。ミッションは「ハウツービルド(How to Build)」ではなく「Howbuild」です。地方都市の未舗装道路を走っていると、看板で一度は見たことがある名前です。
もちろん手数料はかかります。工事費の0.3%(ワンストップサービスのスマート商品)です。その価値はあるのでしょうか?
Howbuildイ・スンギ代表 /Howbuild
土地があっても、お金があっても、自分で家を建てるのは難しい。
-Howbuildは設立からかなり長い会社です。20年以上ですよね?ミッションも独特です。
「2003年に個人事業主としてスタートしました。法人設立は2007年です。名前は英語と漢字が混ざっています。 「どうやって建てる」という意味の、英語の2つの単語を組み合わせたのがHowbuildです。漢字では『何(は)』と家の『宇(う)』です。
最初の職場は建設会社でした。建設会社の現場技士でした。技士として2年、現場所長を1年ほどやっていて、悔しい思いをたくさんしました。不合理なことが多すぎると思っていました。この建築は無理だと辞めてから、これをどうにかして解決しようという考えが頭の中に浮かびました。白紙を一枚広げて書き始めました。それまで不便で難しかったことたちを。」
-土地を持つ一般人が自分で家を建てるのはそんなに難しいのですか?
「現場所長だったのですが、『自分で建築をするとしても、私は家を建てられない』と思っていました。私がもし建築主になるとしたら、どうやったら自分が建築することができるかの方法を探し始めたんです。最初から最後まで。可能性が見えてきて、事業計画書が作成され、名前を決めてすぐに始めました。」
-Howbuildは、一般人が自分で建築を完成させることを支援する会社です。
「建築主が建築を始めてから最後まで管理します。建築というのはとても広大で専門性も深いので、人間でマネジメントをするのは限界があります。人によって品質、クオリティの違いがあり、プロセスの違いも様々です。プロセスを標準化し、人がしなければならない多くの部分をITで解決します。建築の際、『人の判断をかなり減らすことができる』のです。
例えば、Howbuildは建設会社から見積もりを取るのですが、通常、上級技術者であっても、20社くらいの建設会社から見積もりを取ると、どの会社の見積もりが良いか、見積書に間違いがないか評価するだけで1週間から2週間くらいかかるんです。ITで標準化してプロセス化すれば、建設会社に入札書を出した瞬間にすぐにレポートが出来ます。どの業者の見積金額が良いか、問題があるかどうかなどの評価情報を一度に見ることができるようになるのです。人間に換算すると7日から14日くらいかかる時間が、1~2分くらい短縮されるわけです。
効率が良くなるだけではありません。見積書の評価検討の際、人が行うと、個人の能力によって差が大きく出ます。検討する量も多く、専門性も深いので、早く処理することはもちろん、一定の品質以上でなければならないので、ITで解決しようという試みです。」
-正確に言うと『誰』をサポートするのですか?田舎に別荘を建てたい一般人?都心に小さなビルを建てようとする富裕層?
「Howbuildは建物面積100坪以上から1万坪程度の建築物が対象です。建築主に代わって建築管理を行います。ただ、Howbuildも利益を目的とした会社なので、あまりに小規模な現場の場合、Howbuildが現場を直接管理する際にかかる費用と(建築主から受け取る金額と)の差が出る場合があります。小さすぎると、建築主がHowbuildのマネージメント費を負担するのが難しいという部分も0ではありません。このような方には、Howbuildがマネジメントを行わず、IT製品のみを提供し、建築主が直接行う場合もあります。」
設計図もなく仮設計だけで始めた建物工事...100万ウォン(約11万円)あれば解決できるのに
-延べ面積100坪から1万坪以下?例えば、土地面積100坪に延べ面積700坪の小さな建物を建築する方?
「通常、Howbuildが施工する建物は延べ面積500坪から1000坪程度が一番多いです。小さなビルです。ソウル市内に小さなビルを建てたい建築主だとします。まずはこの土地に何坪程度のどのような建物が建てられるかを知る必要があります。また、この建物を建てたときに、収益性があるかどうかも確認しなければなりません。建築計画段階です。建物の土地面積が100坪の建築主が1階あたり70坪ずつ10階を建てると、延べ面積は700坪程度です。建ぺい率70%、容積率700%です。」
-商業地区でしょうね?
「そうですね。当然、建物を建てたときに実際に収益性があるのか、投入すべき資金がいくらなのか、こういうことを確認する必要があります。通常は自分で確認しますが、実は専門家の助けを借りるまでは少し難しいです。建築主の方々が建築士事務所を訪れ、『ここにこんな建物を建てたいのですが、何坪くらい建てられますか』という答えを聞きます。そして、不動産屋さんに行って、「このような建物を建てたら家賃はいくらですか」「売却するときはいくらくらいでしょうか」という答えを聞きます。建設会社に行って工事費がいくらかかるかも調べないと、事業性分析をすることができません。」
-最低でも3か所は足を運ばないと、事前調査ができないのですね。しかし、それも一軒ずつだけでは正確な情報を知ることはできません。
「Howbuildは一気に解決します。どのような建物を建てられるのか、家賃はいくらで、工事費はいくらで、工事期間はどのくらいかかるのか。事業計画書を建築主と一緒に立てます。Howbuildは3~4名程度の建築士に企画設計を任せます。それぞれの建築家が設計案を提出します。設計案の中から最も事業性があり、建築主が好む建築会社を選定して設計を進めます。Howbuildが企画設計するところを少しお見せします。」
-建築主が直接足を運んだ方が良い点もあるのではないでしょうか?
「建築主は足を運んでも、このクオリティの企画設計を受けることはできません。なぜなら、建築士は通常仮設計を行うからです。仮設計ではこのレベルの設計図面ではなく、ただの配置図と概要、立面図くらいしか描きません。先ほどお見せしたクオリティの設計図は、設計契約後になって、建築主の方は受け取ることができます。Howbuildがこのレベルのクオリティの企画設計を建築主に提供して、建築家を選択するのは、仮設計ではこの建築士が良い設計ができるかどうかを確認することが難しいためです。」
-おかしいです。例えば、建築士の立場としては、『Howbuildが100坪のこんな形の土地に7階建てを建てるらしく、仮設計ではダメで、本物の建物を建てるような設計図をくれという依頼を受けて、本物の設計図を描いた』としますよね。建築士4人全員が出すのではないでしょうか。でも選抜は1人でしょう。残りの3人は損ですよね?
「その方々には、Howbuildが慰労金を支給します。一つの企画設計につき通常100万ウォン(約11万円)、建築規模が小さい場合は50万ウォン(約5.5万円)、規模が大きい場合は150万ウォン(約16.5万円)程度の費用を支払います。建築士の立場からしても、脱落すれば得をするわけではありませんが、基本的に自分の練習も続けながら、クオリティも上げつつ、最低限のコスト分は入ってくるわけです。実際、建築士も1年間に描ける図面は少ないでしょうから。」
建築士にも理由がある…お金ももらわずにタダで設計図は描けない
-建築家の立場からすると、仮設計を大まかに頭の中で描くのと、直接設計図面を描くのは違うので、Howbuildと実戦練習をしている?採用されたら本当に仕事が取れる?
「そうです。建築士の立場としては建築主と出会いたいし、建築主の立場としては良い建築士を選びたいです。しかし、建築主は実際に自分の土地にどんな建物を建てたいのか確認したいし、建築士としては、この建築主とまだ契約もしていないのに、このレベルの設計図まで描いてあげる必要はなかったのです。その間にHowbuildが入り、建築士に企画設計図面を受け取り、最低限のコストを保障します。設計図面の決定権は建築主が持っています。」
-個人が建物を建てるときに設計変更の問題も悩ましいと聞きました。
「実は建築士の立場からすると、もう一つリスクがあります。建築士の方が建築主から設計費の残金を受け取れない場合があるのです。設計費は建物が完成してから残金を受け取ることがありますが、建築主の立場からすると、設計した建築家が設計から工事が終わるまで、設計図面に対してずっと仕事をしてほしいと考えます。建築士の方々は、設計許可が取れたら手を離したいと考えています。建築士の方々は、設計が終わったら、設計費の残金をすべて受け取りたいのです。なぜなら、一般市場では工事終了まで残金を残しておくと、設計費を受け取れない場合が発生することがあるためです。理由は、設計は100%完璧ではないからです。3D形の建築物を2Dで表現したのが設計ですが、抜けや間違いがあるかもしれませんし、工事の過程で発見したりもあります。
建築主は、少し設計が間違っていても金額的には大きな額になることもあるので、工事が終わる頃には不満を持つようになります。ここで、建築士が設計が終わった段階で残金を全部受け取っていると、工事する過程で生じる設計図面の変更を請け負わないようになります。もうお金は全部もらっているので。Howbuildは設計費の10%程度を預託しておきます。許可が出たら、設計費の90%が支払われます。工事が完成したら、入金された10%を建築士に支払います。建築家の方には「後で工事が終わってお金がもらえなかったらどうしよう」というリスクがありましたが、これを解決するのです。逆に建築主の立場からすれば、「図面変更」がスムーズです。」
-100坪の土地に延べ面積700坪の建物は、おおよその設計費はいくらですか?
「通常、設計費は平米あたりにすると10万(約1.1万円)~15万ウォン(約1.6万円)です。多くても20万ウォン(約2.2万円)までです。だいたい7000万~1億4000万ウォン(約780万円~約1560万円)程です。」
-設計図面を選んだら、施工業者を探して契約書を書くでしょう。建築の際の契約書も難しいですよね?
「Howbuildは設計図を確認します。建築士は施工の専門家ではないので、各項目の正確な工事費のデータを持っていません。経験的な工事費データしか持っていないのです。このように設計すると工事費が予算よりオーバーしそうだとか、このような材料は施工中に不具合が発生しそうだとかを、設計過程でHowbuildがクロスチェックします。設計図が完成したら、図面の完成度を上げて建設会社に入札見積もりを依頼します。」
窓のブランドと商品名まで決めて受ける建設会社の入札
-土地100坪の建築物に何社もの建設会社が参加するのでしょうか?
「先ほど、設計図が100%完璧ではないと申し上げました。入札見積もりを取る理由は、最も重要な工事費のためです。これが難しいです。 建設会社10社に見積もりを取る際、全て同じ条件で見積もりを取ることで、金額を比較することができます。例えば、工事費をどのように支払うかによっても工事費は変わります。材料はどこのメーカーのどの製品を使うかによって、そして施工方法をどうするかによっても工事費は変わります。Howbuildが細かな全ての項目を同じ条件で提示します。大体100~200個程度の材料をメーカーと製品名、全てを決めます。施工方法も全て決めて、建設会社に情報をオープンにします。だいたい20~30社が参加します。」
-資材のブランドや製品まで全部決めているんですか?
「はい。電線や換気扇のようなものまで、Howbuildが製品を決めています。次の入札日程とともに、見積もりに関する特記事項もオープンします。例を挙げましょう。この現場のような場合は27の建設会社が参加しました。15億9000万ウォン(約1.8億円)から22億5500万ウォン(約2.5億円)まで見積金額が入ってきました。Howbuildは総合評価スコアを比較し、各建設会社の施工能力評価額、信用度、保証可能額などの情報、さらにはその業者に現場所長が何人いるかなどの情報をお客様に提供します。その建設会社がHowbuildと施工した経験があれば、以前の現場をどのように施工し、どのような評価を受けたかも提供します。例えば、A業者は過去に022年5月に工事をした履歴がありますが、契約を6億5500万ウォン(約7200万円)で行い、工事が終わった金額も6億5500ウォン(約7200万円)です。増減することなく工事が終わりました、という風に。」
-もともと建築というのは、最初に見積もった金額より増えるのが通例だと思っていましたが、伸びないこともあるのですね?
「Howbuildは、契約した工事費で工事が終わることを目指しています。良い見積もりとは、実際に建設会社が工事できる金額を出すように作ったものです。見積もった金額で工事を完了できる業者を選定するのがHowbuildの目標です。」
-一般人が直接建設会社を対象に競争入札する方法はありませんか?
「難しいでしょうね。足を運び、本人が建築士にいちいち条件を伝え、金額を聞かなければならないので。図面を理解し、材料のメーカー製品名やスペックをすべて把握することはできません。」
-入札すると全国から来るのですか?通常、江原道(カンウォンド)や済州(チェジュ)島は建築費が高いですよね?
「実際そうですね。江原道(カンウォンド)、済州(チェジュ)島のような場合は、規模が大きい場合は地域の業者ではなく、ソウル業者か済州島のような場合は釜山(プサン)の業者が工事することが多いです。」
-入札すれば、一番工事費の安い業者になりますよね?しかし、安いところは100%後で問題が発生する?
「入札書の工事費明細を見ると問題が見えます。きちんとなっていない項目ですね。金属工事、窓ガラス工事、ガラス工事など細かい項目で金額を見ると、Howbuildで「マイナス」と表記している箇所があります。その金額では通常の工事は難しいということです。この業者を選ぶと、この工程で100%問題が発生すると言えます。Howbuildが詳細項目ごとに比較し、建築主に提供するのは、直接確認できるようにするためです。
実際には、2000項目もの詳細項目で適正なコストかどうかをチェックします。例えば適正価格より30%安ければ問題というような感じです。やってみていたら、もっとお金がかかった。建設会社は赤字を出さないようにして、トラブルが起きるという論理です。この2つに1つでしょう。金額をよく知らないということは、施工能力がないということです。スキルがなくて見誤った見積もりを出したのです。最近、鉄筋は100万ウォン(約11万円)なのに、ある建設会社が80万ウォン(約8.8万円)でできるという見積もりを出すということは、市場調査をしなかったか、他の考えがあるということです。なぜなら、鉄筋の市場価格が100万ウォン(約11万円)なら、いくら安く買っても95万ウォン(約10.5万円)だからです。それ以上下がることは不可能なので、システムでこのような部分をフィルタリングしています。」
Howbuildの工事現場 /Howbuild
2000個の詳細項目入札で「適正価格」よりも30%以上低い価格を書いた建設会社は「問題があるか、能力がないか」
-建築の際に一番大切なのは、やはり契約書ですよね?Howbuildは標準契約書を書かない?
「Howbuildが別途作成した契約書を使用しています。現在、国土交通省が告示し、使っている標準契約書などは、明確にこのように線引きがされていません。すべてを盛り込むことはできないからです。Howbuildの契約書は、一般的な標準契約書に比べ、契約書の量が4倍程度になります。」
-建築主と建築士の間で「お金の問題」はいつも勃発します。
「実は現場で問題が発生するケースが2つあります。第一が建築主が建設会社にお金を支払わない場合、第二が建築主は建設会社に支払ったのに、建設会社が下請け業者に工事費を支払わず、工事が中断される場合です。工事が中断される場合の70~80%がこの理由です。Howbuildは、工事をする際に工事費の10%を建築主がエスクローとして預けます。完成すると、建設会社は残金を最後に受け取る仕組みです。」
-実際に工事をする下請け業者に建設会社が支払いをしない問題ですね。
「建築主が建設会社に工事費を支払うと、そのお金は管理口座に入ります。建設会社は管理口座から出金することができません。出金は、Howbuild側の工事管理システム内で下請け業者にのみ工事費が支払われます。工事をする下請け業者が詳細な工事状況を毎日記録すればお金が出る仕組みです。どのような工事をした、証拠写真はこれだ、とチェックすると自動計算されます。実際に建設会社がどれだけの工事をしたかを確認することを既成検査と言いますが、もし人が手作業で行う場合、書類作成に1週間もかかります。検査をするにも時間がかかるんです。」
-お金の流れをコントロールする?
「Howbuildはデータを用いて進めるので、建設会社が現場で毎日毎日作業の一部だけを登録すれば、1ヶ月過ぎると、この建設会社が受け取れる既成金額がシステムで自動的に算定されます。算定された金額で既成金を支給します。現在下請け業者といくらで契約し、費用を現在何%支払っているかがHowbuildのシステムに全て登録されます。下請け業者にお金がきちんと流れているか、もしかしたら問題になる可能性があるかどうかを確認できるのです。」
Howbuildのスタッフ /Howbuild
自分の建物を建てる時、助けになると思っていた「知人」という地雷
-建設会社が工事途中で倒産することもあります。
「最悪の事態が発生した場合、建築主にとって一番大変なのは下請け業者を整理することです。実際にそれぞれの下請け業者といくらで契約されていて、現在までにいくら支払われたのかがわかれば、すぐに整理ができます。Howbuildは建築主の安全装置として、建設会社に契約履行保証を要求します。建設会社の責任で工事を放棄したり、契約を破棄したり、倒産した場合に、工事費の10~15%程度を建築主が受け取ることができる保証保険です。建築主は最悪の場合、その費用で下請け業者の問題を早急に整理し、工事を再開します。」
-下請け業者の立場からすると、100%支払い保証があれば、そもそも単価を少し下げる余地もあるのでは?
「実際に建設会社が下請け業者に『Howbuildの現場入札』だと言うと、下請け業者は他の現場よりも少し低い金額を書きます。 『Howbuildの現場は工事費を全部もらえる』という前提があるからです。好循環構造になります。」
-建築主の「知人」という部分はどうですか?ある程度の建築主なら「友達の友達」を通せば、建設会社に知り合いがいるのではないでしょうか。
「そのような場合、Howbuildは建築主の知り合いの建設会社に入札に参加してもらうよう依頼します。そうすれば同じ条件で比較できるからです。Howbuildがこれまで経験した限りでは、建築主が推薦した業者はほとんどビリから1、2、3位でした。競争状態でやるのと、ただの知り合いとやるのとでは、金額的な差が明らかに発生します。」
-Howbuildが考える「ペインポイント」はなんでしょうか?一般人が自分で建築できない状況を変える?建設会社の不合理な暴利を阻止する?
「昔は建築情報もなく、知り合いを通じて工事をすることが多かったのです。建築主の立場からすると、とんでもないことがたくさん起こっていました。情報を透明に公開していきます。Howbuildは入札を行った後、入札結果をホームページに公開します。最近の工事費がいくらぐらいになるのか。また、Howbuildが完了した現場のような場合も、契約はいくら、工事は実際にいくらで終わったのか、すべて公開します。」
-建築費を一般人に全て公開するんですか?
「Howbuildのホームページに入れば全て見ることができます。初期はよく悪口を言われました。公開競争入札をして工事費をインターネットに公開した後、6ヶ月間、脅迫電話に悩まされました。2000年代までは、坪単価の工事費自体も建設会社が自分たちのノウハウだと考えていました。そんな情報を公開してどうするのかという抗議でした。
実はここ2年間で工事費が大幅に上昇していますよね?40~50%上昇しましたが、Howbuildの現場をいくつかクリックしてみると、工事費が何%上昇したかを確認することができます。Howbuildが建築主の方には、月に一度、工事費や、建築に関わる物価情報をお送りしています。」
自分のお金で自分の土地に建築するのも、事実上不可能というペインポイント
-自分のお金で自分の土地に建築しようと思っても、事実上建築ができない現実がペインポイントだった?
「建設現場の所長をしていた私でさえ、自分の土地で自分の力だけでは建築できないのが以前の現実でしたから。例えば、建設会社が契約金額より工事費を多く請求してきます。建築主が代金を払わないと、建設会社は工事をしないと言い張ります。工事は進まない状態になります。心配してたっぷりとお金を渡すと、今度は甲乙が変わります。建設会社は「ここで工事を止めても赤字じゃない」と考えます。建築主は建設会社にお金をきちんと渡したのに、建設会社が下請け業者に支払いをせず、工事が中断されることも少なくありません。それぞれのペインポイントが、建築主が工事をするなかで本当に苦しめてきていました。」
-設立は2003年です。しかし、「スタートアップ」として設立されたわけではなく、個人事業主ですよね?
「Howbuildは2019年12月にシリーズA投資を受けました。スタートアップとしては3年半くらい経ちました。」
-投資も受けず、設立から17年間、どうやって生き残ったのですか?
「一つずつ、一つずつ、作り上げました。このシステム自体が軽いシステムではないので、Howbuildが1年間工事をして、残ったお金はシステム開発に投資するという感じです。 17年ほどの期間中、損失が出たことがありません。スタッフは最初2人、シリーズAを受けるまでは15人でした。」
-Howbuildが担当する建設現場の数はどのくらいですか?
「会社設立当初はほとんどありませんでした。2004年に2現場ほど行いました。増えたのは2016年からです。平均して1年に20から40個くらいの現場を運営していました。現在、Howbuildが行っている現場は80~100件ほどあります。Howbuildは今まで800個ほど行いました。」
-目標は?
「2020年時点で全体の工事市場は110兆ウォン(約12.2億円)程ですが、Howbuildがターゲットとする市場は40兆ウォン程(約4.4兆円)です。1年に1万4000件程度がターゲット市場です。10%とすると、1年に1400~1500個程度です。5年以内にそこまで行くのがHowbuildの目標です。
Howbuildは韓国国内の建築会社中12%程度を会員社として保有しており、建設会社も28%程度になります。十分です。」
-去年の7月に fender(フェンダー)というサービスをリリースましたね。
「韓国国内の建設会社は1万社ほどあります。大企業が100社ほどで、残りの9900社の建設会社はまだ手作業です。fenderは、中小建設会社が設計図を用いて、見積もりを手作業ではなく、ITでできるようにするサービスです。今は建設会社は、建築主が図面を渡すと、自分たちが数量全部計算するか、外注業者、見積業者に頼まなければなりません。当然、時間もかかり、費用もかかります。」
-Howbuildは、建築主を助ける代わりにお金をもらう仕組みですよね?
「ワンストップサービスにはスマートとプロがあり、スマートは450万ウォン(約50万円)の工事費の0.3%、プロは工事費の1.5~3%程度を受け取ります。fenderは延べ面積が500坪未満なら50万ウォン(約5.5万円)で建設会社に提供します。」
-BEPはどうですか?
「第4四半期にBEPを超えそうです。まだプラスとマイナスを繰り返しています。」
朝鮮日報のニュースレター、「ちょい事情通の記者(쫌아는기자들)」です。
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