この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피）」が発行する「月間スタートアップレシピ（월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。

フィンテック分野：2022年4月投資誘致動向

分割投資モデルが投資誘致に成功

音楽、不動産などに対し、株式のように一部投資できる分割投資モデルが高い成長性に基づいて投資誘致に成功しており、最近証券に分類され、投資家保護のための費用確保に乗り出している。

musicow（ミュージックカウ）

1,000億ウォンを確保、事業再編に着手へ

musicow（ミュージックカウ）が1,000億ウォン（約104億1,300万円）を確保し、資本市場法制度権編入による事業再編に乗り出す。3月には海外支社設立のために、60億ウォン（約6億2,500万円）を誘致し、1カ月で1,000億ウォン（約104億1,700万円）の大規模資金を確保した。音楽著作権共有プラットフォームという新しい形態のIP（知的財産）金融モデルを発表し、MZ世代の新たな財テク手段として位置づけられた。musicowの累積会員は100万人以上、取引額は3,500億ウォン（約364億6,400万円）に達する。musicowのような分割投資が最近、金融当局から証券と判断され、musicowは事業構造の改編と投資家保護を強化していく方針だ。

◇投資誘致現況

投資時期	投資金	投資段階	投資会社
2022.04	1,000億ウォン	非公開	STIC Investment PEF（STICインベストメント PEF）
2022.03	60億ウォン	非公開	ハンファシステム
2021.06	170億ウォン	シリーズC	KDB産業銀行、LBインベストメント、WYSIWYG STUDIOS（ウィズィウィックスタジオ）、韓国成長金融投資運用
2021.01	70億ウォン	ブリッジ投資	ハンファ
2020.05	10億ウォン	シリーズB	韓国成長金融投資運用
2020.04	70億ウォン	シリーズB	LBインベストメント、Premier Partners（プレミアパートナーズ）、Midas donga Investment（マイダス・トンア・インベストメント）
2019.03	非公開	シリーズA	KDBインフラ資産運用、MAGNA Investment（マグナインベストメント）、Enable Korea（イネイブル・コリア）、ハナ金融投資

出典：スタートアップレシピ

KODEBOX（コードボックス）

200億ウォンのシリーズB投資誘致、B2B SaaS「ZUZU」のサービス機能追加を計画

株主管理ソリューション「KODEBOX（コードボックス）」が200億ウォン（約20億8,700万円）のシリーズB投資を誘致した。2017年に設立したKODEBOXは、株主名簿とストックオプション管理、株主総会、理事会業務などを便利に処理できるB2B（ビジネスtoビジネス）SaaS（サービスとしてのソフトウェア）「ZUZU（チュジュ）」を提供している。ベンチャーキャピタルが容易に投資ポートフォリオ会社と交流できるよう、面倒な過程を減らしたサービスで、発売18ヶ月で、3,500以上の企業が使用している。設立初期にはブロックチェーン分野に集中していたKODEBOXは、証券型トークン(STO)の発行などを提供するブロックチェーンベースのプラットフォーム「Codechain（コードチェーン）」や、「GoCryptobot（ゴクリプトボット）」のようなゲームも発売した。KODEBOXは今回の投資金で「ZUZU」にサービス機能を追加して非上場企業の投資組合造成市場にも進出する計画だ。

◇投資誘致現況

投資時期	投資金	投資段階	投資会社
2022.04	200億ウォン	シリーズB	Dunamu（トゥナム）、IBXパートナーズ、TBT、Weventures（ウィーベンチャーズ）、Deakyo Investment（テギョインベストメント）、ESインベスター、KBインベストメント、HBインベストメント
2019.05	20億ウォン	シリーズA	Bithumb Korea（ビッサム・コリア）、BTCインベストメント
2018.02	非公開	シード	K Cube Ventures（Kキューブベンチャーズ、現カカオベンチャーズ）、Dunamu