リーガルテックがもたらす3つの効果 Part2|リーガルテック徹底分析
前回は、様々なリーガルテックの種類やサービスについて解説しましたが、ここでもう少し、リーガルテックがもたらす効果について掘り下げてみたいと思います。
米バートン大学ロースクールのグディノフ(Oliver R. Goodenough)教授は、リーガルテックの革新を3段階で定義しました。
- 技術的能力が向上する段階
技術が次第に人を代替する段階
技術が現体制に代わるか根本から再設計する段階
現在、アメリカ、イギリスなど、リーガルテックが急成長している国は、第2段階の入り口に差し掛かったとみられています。そして、リーガルテック産業は今後も持続的に成長し、ユーザーと企業に3つのメリットをもたらすと予想されています。
一つ目は、法律業務の効率化や自動化です。 法律と技術の融合により法律サービスの効率性が上がり、自動化が進むことが予想できます。 膨大な資料の中から必要なデータを探す作業を人の代わりに技術とAIが進めることで、人はより重要で複雑な作業やサービスに集中できるようになります。また、資料の分析や整理にかかる時間も大幅な短縮が期待できます。
二つ目は、法律サービスの質の向上です。 人が重要で複雑な作業に集中できるようになることで、弁論作成や事件再構成といった創造的な業務に全力を注ぐことができるようになります。 これにより、精巧な法律戦略が策定され、最終的にユーザーの望む結果へと導く手助けとなります。
三つ目は、サービスの改善です。 以前は見つけられなかった情報にも、より簡単に素早くアクセスできるようになり、訴訟当事者間の情報非対称を解決し、サービスの選択権も広げることができます。情報非対称とは、経済学において市場における各取引主体が保有する情報に格差がある場合、その不均衡な情報構造のことをいいます。法律サービスを提供する側も自分の持つ強みを顧客にさらに効率的に知らせることができるものと期待されています。
では、現在の韓国は、グディノフ教授の定義した段階のどのあたりにいるのでしょうか?次回は、韓国でどのようなリーガルテック企業があるか見ていきます。
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