【2023年8月】韓国スタートアップ資金調達動向まとめ
この記事は、韓国のスタートアップメディア「startuprecipe(스타트업 레시피)」が発行する「月間スタートアップレシピ(월간 스타트업 레시피)」の情報をもとに、資金調達状況や動向を掲載し、企業情報を紹介しています。
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韓国スタートアップ資金調達動向まとめ:2023年8月
2023年8月:韓国スタートアップ企業概要
総資金調達額は前月比の約半分の3,594億ウォン、スタートアップへの投資減速続く
8月の総資金調達額は前月の約半分の3,594億ウォン(約399億円)だった。1兆ウォン(約1,110億3,000万円)以上の総資金調達額となった2022年の同月比では69%減の数値で、2020年と比較しても少なく、スタートアップへの投資の減速は続いている。辛うじて3,000億ウォン(約333億円)台を維持したものの、これも単独1社が調達した1,000億ウォン(約111億円)に起因するもので、7月に見られた投資の活気を維持することはできなかった。投資件数も100件を下回り、87件だった。月別の資金調達額は増減を繰り返し、不安定な様子を見せている。
最も多くの資金を確保したのはKOREA CREDIT DATAで1,000億ウォン
最も多くの資金を確保したのは、昨年ユニコーンになったKOREA CREDIT DATA(韓国信用データ)で、1,000億ウォン(約111億円)を調達した。これにAI半導体企業のSAPEON(サピオン)が600億ウォン(約66億5,900万円)で続いた。インドのフィンテック・スタートアップBalance Hero(バランスヒーロー)は300億ウォン(約33億3,000万円)を調達し、上位圏に浮上した。100億ウォン(約11億1,000万円)以上の資金調達に成功した企業は10社以下に減少した。1,000億ウォン(約111億円)の投資があったが、この1社だけで全体の27%を占め、 片寄った現象は依然として続いている。
シリーズB以上の成長段階の企業が増加傾向
全体の資金調達額は減少したが、シリーズB以上の成長段階の企業の割合は上半期の平均より増加した。
M&A件数は10件以下で推移
M&A件数は10件以下で推移しているが、8月にはUCKパートナーズがソルビン(雪氷)を1,050億ウォン(約116億5,400万円)規模で買収し、注目された。
分野別分析
- ソフトウェア分野に多くの資金流入
- フィンテック分野で大規模な投資
- 宇宙、ロボットなどの製造分野に投資家が注目
分野別では、AIベースのソリューションを提供するソフトウェア分野に最も多くの資金が流れたほか、久々にフィンテック分野で大規模な投資が行われた。また、医療機器、新薬開発などのバイオ・ヘルスケア分野にシリーズB以上の投資が行われて資金が流入。宇宙、ロボットなどの製造分野も投資家の注目を集めた。初期投資ではペット分野が目立った。
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